<獅子舞東尾根を下る仙人>
鎌倉天園:ご常連で賑やかな峠の茶屋
(仙人に同行)
2008年6月13日(金)
■塔ノ岳が無理なら鎌倉があるさ
今日は梅雨の間の貴重な晴れ.いわゆる五月晴れである.ところが,折角の晴なのに,所用があって,塔ノ岳に出掛けることができない.とはいえ,青空を眺めながら,何時までも用事に拘束されているのも癪である.私は,大急ぎで鎌倉駅前に出て,とりあえず処置しなければならないことだけを,そそくさと済ませる.
「さあ~てっ・・・と! これから天園でも一回りしようか・・・」
私は,はやる心を抑えて,まずは鎌倉駅裏駅近くのコンビニで,オニギリ2個ばかり仕入れる.
■仙人はどこ?
どうせ,天園をウロウロするなら,一人で彷徨くより,仲間が居た方が面白いに決まっている.
そこで,携帯電話を取りだして,鎌倉の山仲間の一人,「仙人」宛にメールを送る.
「Flower-hillです.仙人さん,今,どの辺りを歩いていますか・・・」
直ぐに,仙人から返信が来る.
「・・・今日は散在が池から北鎌倉方面に廻りたいと思ってます・・・今,大塔の宮付近を歩いています...」
私は折り返し,メールを送る.
「・・・とりあえず,途中で郵便局に寄ってから,峠の茶屋を目指します・・」
すぐに返事が来る.
「・・・では,峠の茶屋で待ってます・・・」
<獅子舞の流れ>
■泥だらけの獅子舞
私は鶴岡八幡宮前の郵便局に飛び込む.滞納していた某学会の年会費を振り込むつもりである.ところが,1台しかない端末を,老人男性がモタモタと使っていて,なかなか埒が明かない.イライラしながらも数分待って,送金を終える.
仙人を待たせてはいけないと思って,急ぎ足で大塔の宮まで歩き続ける.修学旅行の小学生が,沢山,街中を歩いている.皆,数名ずつでチームを作って,地図を頼りに活発に歩き回っている.鎌倉市内は狭いので,地図を頼りに歩き回るのには最適なのだろう.
それでも,頼朝の墓周辺から先へ行くと,途端に修学旅行の子ども達の数が少なくなる.
昔,同じ会社に勤務していた社員が,定年後,開業したソバ屋の前を通過して,大塔の宮に入る.大きな鳥居の前に,「神苑山あじさい散歩道 於 鎌倉宮」と書いてある立て看板を見付ける.
「あれ,ここにアジサイがあったかな・・・」
と不思議になる.一瞬,つい惹かれて見に行こうかと思うが,仙人を待たせてるのも悪いので,そのまま先を急ぐ.
天園への近道は,獅子舞の谷を登るに限る.永福寺跡を回り込んで,登山口を経由して,獅子舞の谷に入り込む.丁度そのとき,ズボンを泥だらけにした老人の男性が,奥さんを伴って,谷から出てくる.私が,黙礼すると,
「・・・この先,道がとても悪いですよ.山道に馴れていないと,危ないから,瑞泉寺の方から登った方が良いですよ・・」
と私を諭す.
「そうですか・・・では,行ける所まで行ってみます.危なければ引き返します・・・」
と丁重にお返事する.
■仙人と落ち合う
半ば駆けるようにして,大急ぎで坂道を登る.この辺りは,どんなに天気が良いときでも,ぬかるんでいるが,このところの雨で,今日は殊更に足元が悪い.山の素人とはいえ,普通の方よりは,平素,山歩きに馴れている私にとっては,勿論,この程度のぬかるんだ坂道を登るのに何の問題もない.しかし,普段,舗装道路しか歩いていない方々にとっては,確かに,今日の獅子舞は大変である.
私は,外見が余程貧相に見えるのか,良くこの手の忠告を受ける・・・が,これも生まれながらの風貌だから致し方がない.
10分余りで山頂の展望台に到着する. 運良く,展望台に,仙人が誰かと雑談している.近付いてみると,この「誰か」は,鎌倉由比ヶ浜近くに住む峠の茶屋のご常連である.
「おや,暫く振りですね・・お元気ですか・・・」
久々に展望台から鎌倉市街を見下ろす,天気は上々だが,遠くに靄が掛かっていて,相模湾の水平線は見えないが,四方を山に囲まれた町が,とても良く見えている.この展望台で昼寝をしているネコを良く見掛けるが,今日は姿を見せない.
<ご常連さん> <ご常連さん>
本当のオジイチャンではないのに…赤ん坊がよく懐いている
■楽しそうなご常連
三人連れたって,峠の茶屋に入る.
「今日は,仙人を呼び出しちゃったんです・・・」
と店の女主人に挨拶しながら,店内に入る.
何時もの定位置に,ご常連のエンちゃんが,機嫌良く座っている.その廻りにご常連や,お店と関係のある方々が座っている.皆,穏やかな顔をしている.正に宴たけなわである.
仙人もご常連の一人である.でも,ここ1ヶ月ほど,ご無沙汰だったようである. 久々にご常連の皆さんの顔を見るのは嬉しい.
暫くご無沙汰している内に,赤ん坊が随分と大きくなっている.見覚えのあるワンちゃんも相変わらず元気である.私は,「ブログに出しますよ」とお断りして,エンちゃんと,その周辺に座っている方々の写真を撮る.顔見知りの方々と,他愛のない雑談を交わすのは,本当に楽しい.
<ご常連さんで賑わっている>
※これらの写真のブログ掲載については,写真の人達の承認を事前に得ている.
■獅子舞東尾根
13時半頃,ご常連の皆様に挨拶をして,仙人と二人で,峠の茶屋を出る.
「さて,どこへ行きますか・・・」
と,茶屋を出てから迷う.
二人とも,特段,これといって行きたい所もない.雑談をしている内に,どうしてもある期待という気分も消え失せた.ここから,どちらの方向に向かっても,泥道がある.ならば,なるべく泥にならないで下山する道を辿ろうと言うことになる.
「では,獅子舞東尾根を下りますか・・・」
期せずして意見が一致する.
これまでヤブ道だった東尾根が綺麗に刈り込まれている.ヤブのときとは一変して,随分と歩きやすくなっている.ただ,周囲に掴まる草木が刈り込まれてしまったので,急傾斜の下り坂を,転倒しないように歩くのに神経を使う.
ほんの数分で,獅子舞入口近くに下山する.
■再び鎌倉駅
永福寺跡を経由して鎌倉宮へ.
この辺りから観光客が増え出す.
鶴岡八幡宮の境内に入る.守衛が仙人の姿を目ざとく見付けて,
「やあ,,,今日は.今日はどちらへお出かけでしたか」
と声を掛ける.仙人ははにかみながら,
「・・ちょっと,そこまで・・・」
と訳の分からない返事をする.
裏道を通り抜けて,15時頃,鎌倉駅に戻る.ここで仙人とお別れする.私は鎌倉中央公園近くの自宅まで,そのまま歩いて帰るつもりだったが,峠の茶屋でご常連と雑談している内に,歩きたいという気持も薄れた.
■ウインクルと水戸黄門
鎌倉駅西口に廻る.市役所前からバスに乗る.バスの中で,ふと,ウルマンの詩を思い出す.20年余り前に,経営者の間で流行った詩である.....
“Year’s may winkle the skin, but not winkle the soul,”
..............................
“Youth is not a time of life; it’s a state of mind.”
「うム,うム・・・その通り.一体,私は・・・
私のmindは,winkleしかけているんじゃないかな・・」
「よお~しっ・・と,来週,月曜日にでも,塔ノ岳に登るぞ!」
途端に元気が出てくる.
16時から始まるテレビ,水戸黄門を見る.この見事なマンネリの中に,さまざまな工夫があるのが,見ていて,とても面白い.
それにしても,今日もまた,私は,一体,何をしていたんだろう.
ウルマンと水戸黄門の共通点を整理しなければ・・・なんて,馬鹿馬鹿しいテーマを思いつく.が,勿論,無視.丹沢へ行くぞ~っ.
(おわり)
「鎌倉あれこれ」の次の記事
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