中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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南アルプス:大無間山・小無間山縦走(5)

2006年11月12日 04時33分25秒 | 南アルプス・西日本
           南アルプス:大無間山・小無間山縦走(5)
          (ヤマケイ登山教室・アルパインツアー)
           2006年11月3日(金)~5日(日)

第2日目 11月5日(日)
 快晴

■大無間山山頂の朝
 テントの中は暖かいが,とにかく狭い。隣に3人のスタッフが寝ている。すぐ隣が誰か分からないが,しきりに寝返りを打つので,その度に目が覚めてしまう。 今,何時頃だろうか。外からゴウゴウと激しい風の音が聞こえてくる。周辺の木々がザワザワと不気味に揺れ動いているようである。雨か,それとも木枯らしで舞い上がった枯れ葉が当たるのか,あまりよく分からないが,絶え間なくパラパラと,何かがテントを叩いている。こんな物音を聞いていると,ますます目が冴えてしまう。でも,起きあがるわけには行かないので,シュラフの中で,ジッと目をつぶったまま,ひたすら時間が過ぎるのを待つ。
 4時頃だろうか,3人のスタッフが,音を立てないように注意しながら起き出す。私は,その気配に気がついているが,スタッフに余計な心配を掛けたくないので,たぬき寝入りを決め込んでいる。スタッフがテントから外へ出てから,シュラフの中でヘッドランプを点して,時計を見る。丁度,4時である。あと30分程度は,シュラフに潜り込んだままで過ごすことにする。外では,スタッフが甲斐甲斐しく朝食の準備をしているようである。
 4時40分,私はシュラフから這い出る。テントの中だが寒い。すぐに雨具の上着を着込む。そして,シュラフ,シュラフカバー,マットを畳んで,リュックに収める。
 5時丁度に,スタッフが,
 「これから朝食を配りますので,テントの中で食器の準備をしてください・・・」
と触れ回っている。
 朝食は,混ぜご飯,味噌汁,お新香,それにお茶の4点である。毎度のことながら,スタッフの嘲笑の準備があまりに手際がよいのに驚かされる。朝食は決して美味しいものでないが,贅沢は言えない。早朝なので,あまり食欲はないが,山行の途中でシャリバテになっても困るので,味噌汁の中に混ぜご飯をかき混ぜて,無理矢理,お腹に収めてしまう。

            <大無間山の朝日>

■小無間山へ向けて出発
 朝食につづいて,4張のテントの撤収と,食事の後片付けが残っている。参加者も自発的に手伝う。ここは,標高2300mの高地である。しかも,好天気である。放射冷却のために,大変な寒さである。
 6時過ぎに出発準備が整う。各自,空のペットボトル2本を運搬するように依頼される。ストレッチを済ませて,6時17分に下山を開始する。運搬する水が少なくなったので,リュックが随分と軽くなった。暫くの間は,緩やかな傾斜の下り坂が続く。幅の広い尾根をユックリと北の方向に進む。辺りは気持ちの良い照葉樹林帯が続く。ダラダラと坂を下り続けて,6時45分に関ノ沢ノ頭(中無間山,2109m)に達する。ここで5分ほど小休止する。尾根沿いの道は,北北東に向きを変える。そしてヤセ尾根が連続するようになる。
 ときどき,尾根の北側の斜面をトラバースする。かなり歩きにくい道が連続する。そして,8時22分,登山道が,再び尾根の上に出て,唐松薙(2150m)に到着する。ここで,10分休憩を取る。尾根の南側は,大規模な崩落地になっている。そのために見晴らしが良い。南南東には,今朝出発した大無間山が聳えている。ちょっとの時間の間に随分歩いたなと実感する。

            <大無間山遠望>
 小さなアップダウンが続く。登山道は概ね尾根沿いである。少し上り勾配が急になる。この上りを登り切って,8時54分に小無間山山頂(2150m)に到着する。                                                                          (つづく)


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