中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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鎌倉中央公園の桜が見頃になった

2010年04月01日 09時56分56秒 | 鎌倉あれこれ

                     <4月1日現在の鎌倉中央公園の桜>
 
            鎌倉中央公園の桜が見頃になった

2010年3月31日(水)

 今日の天気予報は曇りがちながら晴れ間もある.大分気温も温かそうだ.
 「今日こそ,塔ノ岳へ行こう・・・」
と思ったが,すんでの所で思いとどまった.
 実は,最近になって,購入しようと思っていた額縁のセール期限が3月31日,つまり今日だったのだ.私のような素人が使う額縁でも,少し大きいものだと,東南アジア製の格安物でも,1万数千円もする.これがセール期間だと1割引で購入できる.
 塔ノ岳へ行こうか,どうしようか,と迷ったが,サンデー毎日年金暮らしのFH氏にとって,この1割引はとても魅力である.それで,しぶしぶ塔ノ岳を諦めて,額縁屋を訪れることにした.

 額縁屋は大船駅から,ちょっと離れたところにある.額縁を物色するために,10時過ぎに家を出て,大船へ向かう.


           <3月31日朝の中央公園の桜:一気に見頃になった(自宅から遠望)>

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 話は,かれこれ4~5年前に遡る.
 私の大学院時代の友人で,画家のIさんという方が居られる.私同様,鎌倉の住民でもある.Iさんは,元サラリーマン.私同様にコンピューター関連の仕事をしていたので,現役時代から,親しく交流していた.
 以前から,Iさんは油絵を趣味としておられたが,今では歴とした画家として大成されている.
 一方,私も絵は好きである.特に海外旅行では,小さなノートを携え,暇さえあればスケッチを楽しんでいる.
 Iさんは,いろいろな展覧会に,作品を出展されている.Iさんから案内状を頂戴すると,ほとんど欠かさずに,展覧会に足を運んできた.
 こんなことを繰り返している内に,2~3年前から,
 「FHさんも,(某展覧会に)絵を出品しませんか・・」
とお誘いを受けるようになった.
 「そうですね・・そのうちに・・・」
と生半可な返事をしている内に,昨年,Iさんが某展覧会の応募用紙をわざわざ送ってくれるようになった.
 昨年は,何となく気乗りがしなかったので,
 「・・今回はパスします・・」
で,そのまま展覧会のことは忘れてしまった.
 ところが,今年,3月16日に,また,Iさんから某展覧会の応募用紙を手紙で頂戴した.
 私の絵心に,俄然,火が付いた.

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 久々に,やや本格的に絵を描こうと思っても,描き始めるまでが結構大変である.
 Iさんから手紙を貰ってから,2~3日経った頃,私は鎌倉駅近くの島森書店まで出掛けた.本当はMO紙という用紙が欲しかったが,店頭には置いていない.仕方なく,大分ましと思われる半切(540×760mm)の画用紙を数枚購入する.
 早速,家に戻って,過去,30~40年間,使っていなかった画板を取り出す.画板は桐の板でできている.私が高校生時代に,今は亡き母が特注で作ってくれたものである.作ってから,もう50年以上も経っている.桐の板が乾燥して,継ぎ目に隙間が空いたり,ソクイ(ご飯粒を磨り潰して作った糊)で貼り付けたところが,一部剥げている.私は,隙間にボール紙を差し込んだり,剥げたところをボンドで貼り直す.そんなことをしている内に,瞬く間に,1日が過ぎていく.
 次に絵の具.2~3年前に,ヤマケイ主催の絵の教室に数回通ったことがある.残念ながら,自分がやりたかった登山主体の教室ではなかった.諦めた.ただ,そのとき購入した絵の具が残っていた.それに,今回新たにホルベインの絵の具を新たに購入した.

 2日前から,絵を描き始めた.久々に,やや大きな絵である.
 画題は,一昨年登頂したペルーのブランカ山脈にあるピスコ山(標高5750m)と,昨年登頂したモロッコのアトラス山脈にあるツブカル山(標高4163m)の風景,2枚.どちらか出来の良い方で応募しようかと思っている.

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 いざ,書き出してみると,すぐに熱中してしまう.私の悪い癖である.たちまちの内に,寝食を忘れて没頭しそうになる.
 ただ,久々に,(私にとっては)図体の大きな絵なので,そう簡単には描けない.水彩画なので,薄く塗っては,乾くのを待つ.いっそのこと2枚を同時進行で書き進める.

 そして今日,3月31日.折角の陽気なのに,セール期間最終日に合わせて,額縁を買うために大船まで出掛ける.まずは大船駅前の銀行で,額縁購入のため,なにがしかの金員を卸す.沢山引き出すとついつい無駄な買い物をするので,ギリギリの金額しか卸さない.
 大船駅周辺は,沢山の買い物客や学生,生徒達で大変賑わっている.私も折角大船まで出たので,駅近くのヤマダ電気のPC売り場を一回りする.できれば,少し大きなモニターが欲しい.でも,ただ見るだけ.次いで,デジカメ売り場をウロウロ.
 瞬く間に,お昼近くになる.
 今日,かみさんは,孫相手のために留守.わざわざ家に帰って昼食も面倒なので,駅前のファーストキチンで,若い人たちに混じって,少々早めの昼食を摂る.


 昼食後,ブラブラ歩きで小袋谷にある額縁屋に向かう.
 幸いなことに,店内には客が居ない.私はユックリと品定めをする.そして,多分,東南アジア製と思われる額縁(660×850m)を購入する.安価だといっても1万数千円もする.
 私は代金を支払いながら,内心で,
 「・・これだけのお金があれば,塔ノ岳に5回ぐらい行けるな・・・勿体ないな」
と思っている.

 店のご主人に梱包して貰う.図体が大きいので,持ちにくいが,この大きな荷物をぶら下げて,自宅まで2キロメートル余りの上り坂を歩いて帰るつもりである.重さは5キロぐらいだろうか.とにかく持ちにくい.
 少し風が吹くと,荷物に風が当たって飛ばされそうになる.右手,左手に絶えず持ち替えて歩き続ける.途中,鎌倉中央公園を抜ける.
 公園の桜は見頃を迎えている.近所の方々だろうか,2組の家族連れが,桜の木の下にゴザを敷いて,観桜としゃれ込んでいる.

 やっとの思いで,額縁を自宅まで運び込む.
 早速,書きかけの絵を,額に入れてみる.まあ,まあ,絵に合った額だなと思う.ますます,描きたいという気分が高揚してくる.
     
                 <苦労して運んだ額縁>

 それにしても,絵を描くには,相当な時間,一カ所に留まっていなければならない.今回は,現地でスケッチしたものを,大きな画用紙に拡大する作業になる.ということは,家に留まって作業をしなければならない.塔ノ岳詣でをする時間も,必然的に少なくなる.そうなると,自分の体力維持が怪しくなる.それに,山行も,絵も,となると出費も大変である.
 正に“二律背反,”“二兎を追うものは一兎も獲ず,”になりそうである.
 あ~ぁ・・・,困ったな!

        <未完成の絵を入れてみる;この乱雑な作業場,片づけなければ・・>

 
                         (おわり)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
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