＜メールドグラスから見たグランジョラス＞
モンブラン登頂記(4)：成田空港へ
（アルパインツアー）
２００５年９月３日（土） 晴。
夜中に目が覚める。まだ１２時である。寝過ごすのではないかという不安から，なかなか寝付けない。うとうととしながら，寝ているような寝ていないような状態のまま，漸く４時になる。
起床。
外はまだ薄暗い。ここのところ夜が明けるのが随分と遅くなったなと実感する。
これから持っていく手荷物を，最終チェックする。
パソコンを開けて，メールをチェックする。夜中の内に，７通のメールが着信している。急ぎのものだけに返信をして，電源をオフにする。
５：１０に家を出る。
５：２２，湘南モノレールの湘南町屋駅に着く。同駅５：２６発のモノレールに乗って，５：３０，大船駅に着く。
駅前のコンビニで，塩煎餅，電池を買い足す。隣のマクドナルドに入り，フィレオフィッシュバーガーとコーラで軽く腹ごしらえをする。
大船６：０７発，成田エキスプレスに乗車する。大船で乗車した乗客は１車輌で数名。車内は閑散としている。進行方向右側の車窓から眩しい朝日が射し込んでくる。
６：２４，横浜に到着。
大勢の乗客が乗り込んでくる。偶然にも消防署長が私のすぐ斜め後ろの席に座る。
「皆さん，横浜から乗車されましたよ。山欠さん（私のこと）が居ないのでどうしたんだろうと心配していました。山欠さんは大船から乗車されたんですね」
と妙なことで心配を掛ける。
斜め前に座った家族がシュウマイ弁当を開いて食べ始めた。美味しそうな匂いが，私の所まで香ってくる。
６：４５，品川着。品川で座席はほぼ満席になる。６：５３，東京着。ここで高尾発の成田エキスプレスと連結する。立席の乗客もかなり増えてきた。
東京を発車するころから，カタコトという単調な車輪のリズムが睡魔になって私を襲い始める。ウトウトしている内に，７：５２，空港第二ビル駅に到着する。もう９月になっているというのに，空港内は大変混雑している。雲霞のような人混みを見ているだけで，気分がムカムカしてくる。
人並みをかき分けながら，指定された団体集合カウンター前に辿り着く。添乗員兼ガイドのSさんが，私の胸に付けたアルパインツアーのバッジを見て，
「山欠さんですか」
と話しかけてくる。これで，東京から出発する私たちの仲間と添乗員の全員が揃ったことになる。思わずホッとする。
長蛇の列の終わりに並んで，預け入れ荷物のセキュリティチェックを受ける。大変な労力が掛かる。続いて，出国審査を受ける。ここも20名ほどの長い列になっている。審査担当の職員は手際よく裁いているが，大変な乗客が次から次へと後ろに並ぶので，一向に混雑が治まらない。
私たちは，Sさんの後に従って，セカセカと搭乗口まで移動する。私たちの飛行機の搭乗口は７０C。とんでもなく遠いところにある。
Sさんが，国際登坂ガイドの身分証明書を私に見せながら，
「私は海外の山を案内する資格を持っています。何か起きましたら，対応しますので安心してください」
という。
やがて，搭乗開始になる。まずバスに乗車。とんでもなく遠くまでバスで移動する。
１０：１０，漸く搭乗することができた。
（つづく）
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