中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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丹沢:塔ノ岳登頂総括(2007年)

2008年01月04日 06時53分56秒 | 鎌倉あれこれ

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          塔ノ岳登頂総括(2007年)
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 200×年,flower-hillは所用でベトナムを訪問したことがある。そのとき,ベトナムの方から,ベトナムにも十二支があることを教えられた。ただ,面白いことに日本の十二支で「ネズミ」の年が,ベトナムでは「猫」なのだそうである。つまり,ベトナムの今年の干支は「猫」である。
 2007年は,大倉尾根経由で丹沢の塔ノ岳へは合計45回登頂した。年初には年間50回登頂する計画であったが,残念ながら50回は達成できなかった。遅ればせながら,昨年度の塔ノ岳登頂の結果を,ここで総括しておきたい。
 なお,新年を祝して,猫年のチャンピョン,尊仏山荘の営業部長「ミー」君に登場していただこう。
          
             「皆さん! どうぞ尊仏山荘へお出で下さい」

 2008年の塔ノ岳登頂を始める前に,2007年の塔ノ岳登頂を総括しておきたい。全く個人的な話題だが・・・

<実績の概要>


■年間登頂回数
 2007年度における大倉尾根経由の塔ノ岳登頂は,合計45回であった。塔ノ岳を含む年間の登山日数は,延べ110日であった。
(内訳) グループ山行 9回
     単独山行 36回
 塔ノ岳登頂の比率は42パーセント(45/110=0.42)であった。
 

■累積登攀・下降高度
 
塔ノ岳への累積登攀・下降高度は,54,045メートルであった。2007年度における全体の登攀高度は,88,916メートルであった。従って,塔ノ岳は,
    54,045(m)/88,916(m)=0.608
である。すなわち,全体の登攀高度の約60パーセントが塔ノ岳である。

■累積登攀時間
 塔ノ岳関係の累積登攀時間は,約120時間。日数に換算すれば,正味約5日間登っていたことになる。
 
■登攀所要時間(単独山行)
 単独山行における登攀所要時間は,以下の通であった。
   最短時間 2時間15分(2月4日,5月29日,11月28日)
   最長時間 2時間48分(8月28日)
 2006年の最短時間は,2時間08分だったので,2007年は大分遅くなったことを意味している。ただ,2時間15分台の記録は,複数回出ているので,気象条件と体調さえ良ければ,2時間15分の記録は,かなり容易に達成できるとも言えよう。
 
■下降所要時間
 大倉尾根経由の下降所要時間は,その時の気分によって,かなり変動するので,統計的には余り意味がないが,概ね1時間40分程度から2時間30分程度の時間で下山している。
   最短時間
1時間38分
   最高時間 2時間30分(概算)
 何れにしても,安全第一を念頭において,特に転倒しないように,気を付けて下山している。

■塔ノ岳山頂の気温と登攀所要時間の関係
 10時前後の塔ノ岳山頂の気温は,-1.1℃から+23.8℃の間であった。
 バラツキがあるものの,所要時間は,気温が10℃以下ならば,概ね2時間20分前後,20℃以上の場合は,概ね2時間35分前後である(詳細は後述)。

■グループ山行
 2人以上での山行をグループ山行として区分した。グループ山行の場合,登攀所要時間のバラツキが大きい。最も長時間を要したのは,トドさんチームの4時間12分,最短所要時間は,十王岩グループの2時間45分であった。
 グループ登山の下り所要時間は,平均約2時間40分(概算)。

<登攀所要時間の分析>

■月別登攀所要時間

 図1は,2007年における月別登攀所要時間の分布を示している。この図の縦方向(図1は横向きに表示しているので,このブログでは横)は所要時間,横軸は月を表している。横軸の数字は,何回目の登攀かを示している。
 破線で結ばれている■印は単独山行,細い実線で結ばれている△はグループ山行を示している。また,図の下の方(このブログでは右の方)に示したジグザグの実線は,10時頃における塔ノ岳山頂の気温を示している。
 この図から明らかなように,所要時間は,その時々によって大きく変動しているが,総じて,冬は速く,夏は遅い傾向があることが分かる。
 ただし,冬の場合は,積雪の有無や路面の凍結状態によって,所要時間が変動することが分かる。


               図1 月別登攀所要時間の分布
        ※■単独山行
         △グループ山行
         破線は単独山行
         右側の実線(細線)は,10時頃における塔ノ岳山頂の気温。



               図2 山頂の気温と所要時間の関係
        ※縦軸は所要時間,横軸は10時における山頂の気温
         ■は単独山行
         △はグループ山行

■気温と登攀所要時間の関係
 図2は塔ノ岳山頂の気温と登攀所要時間の関係を示している。■は単独山行,△はグループ山行を表す。グループ山行のデータ数は極めて少なく,グループの構成員が,その都度,異なるので,この図から読みとれる特性は殆どない。
 単独山行のデータから,山頂の気温と登攀所要時間の間に,強い相関関係があることが認められる。このブログで屁理屈を並べるのは不適当なので,この辺りで止めるが,ごく簡単に要約すれば,夏場の平均登攀時間は2時間30分前後,その他の季節の平均登攀時間は2時間20分前後となる。

<今後の要検討事項>

■トップギヤー型とローギヤー型の融合

 以前,分析したようにflower-hillはトップギヤー型である(「第43回樹氷が見事な丹沢:塔ノ岳」を参照)。
 今後の要検討課題の第一は,更にローギヤー型の歩行を分析して,私の歩き方に不足している要因を分析して,何がネックになっているかを解析し,その改善を図ること,つまりトップギヤー型とローギヤー型の融合を図ることである。

■歩行技術の分析
 サンダーウウェスト氏の指摘で,flower-hillの歩き方は,重心の置き方がやや後になっていることが判明している。この欠点を改善することによって,どの程度,所要時間が改善されるかを解明する。
                                                      以上
 



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
山は楽しい (Kiyoma)
2008-01-04 20:38:07
謹賀新年 FHさん、美しい分析を拝見し感激です。
記録を付ける事をご教授いただき、見よう見真似で今日まで記録をPCにまとめております。昨年の総括はともかくとして、データの大切さを認識しました。
今年は、きちんと残し面白い切り口でも見つけると山がもっと楽しくなります。
いい加減な性格はこのままでしょうが、山には完全に嵌りました。もっともっと楽しめればと考えています。
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お尋ね頂き有り難うございました (FH)
2008-01-04 21:04:25
Kiyomaさん
 新年おめでとうございます。
 旧年中はいろいろとお付き合い頂き有り難うございました。
 この度は,当ブログをお尋ね頂き有り難うございました。
「美しい分析」と評価頂き,赤面しています。もともと技術屋だった私は屁理屈が好きなのかもしれませんが,データって本当に面白いですね。
 時々kiyomaさんのブログを拝見しています。コメントしたいのですが,yahooのIDを取得しないとコメントできない仕組みのようですので,コメント付けずにおります。ご容赦下さい。
 明日(5日)は,山旅スクール5期の連中と,大山初詣に参ります。月または火曜日には,塔ノ岳初登山をしたいと思っております。
 また,お目にかかれるのを楽しみにしています。
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