<高水山付近の紅葉>
紅葉の奥多摩;高水三山を一巡り
(ARENAオフミ)
2012年11月25日(日) 晴
<登山地図>
<集合場所の軍畑駅へ>
■軍畑駅は遠い
久々にARENAオフミ主催の定例会である.
ここ数ヶ月,私は暇なはずなのに,どうも日程が合わなくて,この会の定例会を数回欠席してしまった.今回は本当に久々の参加である.
集合場所は青梅線軍畑駅.私が住んでいる鎌倉からは大分遠いところである.しかも集合時間は9時20分と少々早い.
生まれながらにせっかちなところがある私は集合時間の30分前には集合場所に到着していないと気が済まない.それに焦るのが大嫌い.そんなことから,今日は集合場所が随分と遠方であるにもかかわらず,十二分に時間を取って,5時10分に家を出発する.何のことはない.要するに平素塔ノ岳に出掛けるときと同じ時間の出発である.この時間なら,十二分に余裕があるので.まずは大船駅前のマクドナルトに立ち寄って,15分ばかりモーニングコーヒーを楽しむ.
当初,私が乗ろうとしていた電車よりかなり早い東海道本線東京行の電車に乗車する.南武線の電車に乗るなら,何も武蔵小杉で乗り換えるばかりが能ではない.成り行きによって,川崎駅で南武線の電車に乗り換える.もちろん始発電車なので座れる.居眠りをしている内に,立川駅に到着する.青梅線への接続が良かったので,すぐに青梅線電梅行電車に乗車する.電車は空いている.しかし,青梅で乗り換えた電車は沢山のハイカーで大混雑である.まるで通勤地獄だ.
8時39分,集合時間より30分ほど早く軍畑駅に到着する.短い時間だったが,大混雑の電車に乗っただけで,私は気分的に,もうすっかり疲れてしまう.
<軍畑駅に到着> <駅前の風景;逆光で撮るとこんな具合になってしまう>
■軍畑駅から歩き出す
駅前は,沢山のハイカーで大混雑である.どこかの旅行社のツアー客も何組か集まっている.
駅前の風景を見ている内に,何となくこの駅に見覚えがある.以前,この駅に来たことがあるなと思いながら,何時のことか一生懸命に思い出す.
その内に,もうかれこれ数年前に山旅スクール5期のKさんが主催する例会で,雷電山に登ったことを思い出す.
駅前の小さな店で,ペットボトルのお茶を購入している内に,次の電車が到着.参加者全員が揃う.今回の参加者は,男性4人,女性5人,計9人である.丁度良い人数である.メンバーの出目は生粋のARENA系3人,山旅スクール系2人,街道歩き系1人,独立系2人,それに全部に関連するのが私である.よく考えると,それぞれは私をリンクにして集まった方々である.
9時35分,沢山のハイカーと前後しながら,私達も軍畑駅から歩き出す.
踏切を越えて,暫くの間は2車線の舗装道路を歩く.緩やかな登り坂である.辺りの紅葉は丁度見頃を迎えている.天気は上々,風も殆どなく素晴らしい散策日和である.
<軍畑駅から歩き始める>
<高水山を目指して>
■美しい紅葉を眺めながら・・
9時48分,Y字型の三叉路に到着する.案内標識を確かめながら,左側の道に入る.平清川右岸沿いの舗装道路である.
やがて,綺麗な紅葉が目に付くようになる.相変わらずなだらかな登り坂が連続する.
<沿道の紅葉>
■高源寺
10時丁度に高源寺に到着する.
街道歩きのときは,寺の由来などが気になるが,今日は風景を楽しむハイキングである.だから寺の由来を調べることはせずに,辺りの紅葉を楽しむだけにして,この寺を通過する.
高源寺を過ぎたところで,舗装道路から右折して,いよいよ山道に入る.
<高源寺>
■よく整備された山道
山道に入って,杉林の谷間の右岸を登る.
暫く歩き続けると,前方に大きな砂防ダムが見え始める.砂防ダム脇の長くて急な階段を登る.この辺りから坂の勾配がさらにきつくなる.小さな木橋を渡って川の左岸を直登しはじめる.
やがて前方に私達よりかなり早く出発したグループの後ろ姿が見え出す.
天気予報では,今日は晴で寒さが厳しいと言っていたが,山登りには暑くも寒くもなくて丁度良い気温である.
階段道が連続するが,階段がとても良く整備されていて歩き易い.尾根に近付くにつれてジグザグ道に変わる.
<杉林の谷間を登る>
■尾根の分岐
10時59分,尾根沿いの分岐に到着する.辺りは相変わらず杉林である.
私達は,この分岐で左折して高水山方面に向かう.
<尾根の分岐>
■紅葉の中の散策路
分岐から先は,北西の方向に進むなだらかな勾配の上り道になる.何時の間にか杉林はなくなり広葉樹林帯に入っている.
登山道の両側には,様々な色に紅葉した樹木がトンネルのように続く.
<紅葉の尾根道に入る>
■高水山山頂が見え出す
やがて前方に高水山山頂が見え始める.山頂では沢山のハイカーが休憩を取っているようである.
<高水山山頂付近;なだらかで心地よい尾根道が続く>
■高水山山頂
11時11分,高水山山頂(標高759m)に到着する.昼食にはまだ早いので,山頂で小休止するだけに止める.
山頂にはアンテナが1本建っている.
木の間から御岳山と思われる山が見えている.
<高水山山頂>
<尾根道を岩茸石山へ>
■尾根道からの素晴らしい眺望
11時24分,高水山山頂を出発する.ここから岩茸石山までは小さなアップダウンが連続する.尾根道が続く.途中,ほんの一寸,露岩帯の登り下りがある.
やがて進行方向右手(北東方向)の眺望が開ける.
広域地図を持参していないので,どの辺りの山を見ているのかはっきりとは分からないが,遙か遠くに,白い雪を被った山も見えている.八ヶ岳連峰かな?
<尾根道からの素晴らしい眺望>
■岩茸石山山頂が見え出す
11時52分,前方に岩茸石山の山頂が見え始める.疎林の中の見晴らしの良い山頂である.
山頂周辺の紅葉が美しい.
<高水山山頂が見え出す>
■岩茸石山山頂で昼食
11時52分,岩茸石山山頂(標高793m)に到着する.
沢山のハイカーが山頂付近で昼食を摂っている.私達もここで昼食を撮ることにする.
山頂付近は,微風だが,冷たい風が吹いている.結構寒い.できるだけ風が来ないところを選んで一同一列に座り込む.
私の昼食は,今朝方大船駅前のコンビニ出購入したインスタントソバである.寒いときは温かい食べ物が一番良い.同行の主婦達から漬物やネーベンの差し入れがある.
食事をしながら辺りの山を見回す.思い出してみると,過去に,この近くにある棒ノ折山,伊豆ヶ岳など結構沢山の山に登っている.これらの山の記録はまだ紙のままでデジタル化していない.
“呆けないうちに,早くデジタル化して整理しなければ・・・・”
と,こんな山の中で私は焦り出す.
<岩茸石山山頂>
<尾根道を惣岳山へ>
■起伏のある尾根道
昼食を終えた私達は,12時30分に岩茸石山山頂を出発する.
これから先,惣岳山までは,先ほどより多少起伏の多い尾根道が連続する.途中,進行方向左手に見事なススキの群生地を眺めることができる.
<ススキの群生地>
■我こそはオナラブルジェントルマン(Honorable Gentleman)
尾根道を歩いているときに,ひょんな弾みで,オナラが出てしまう.おしりの消音装置が故障しているのか,図らずもちょっとした快音を発してしまう.
後ろに居た女性がオナラの音で笑いこける.“笑気ガス”を発射したわけでもないのに・・・・何がそんなに可笑しいんだろう.どうせ少量のガスなど,すぐに雲散霧消する.実害はない筈,でも,まあ,多寡がオナラで,笑いこける程,可笑しいのなら,ガスの効用も大したものである.
そのうちに,私があそこでオナラした,どこそこでもトイレに駆け込んでオナラを連発したなどと,私の過去のオナラ歴が話題になる.
「オナラをするから,オレはオナラブルジェンントルマン(Honarable Gentleman)なんだよ・・・オナラブルは「高貴な」っていう意味だから,オレは“高貴な紳士”なんだよ・・・」
と悪い冗談を言うが,特段に私だけが他の方より余計にオナラをしているわけではない.
実は中学生の頃,初めて“honarable”という英単語を教わったときに,オナラを連想して,あまりに可笑しくなり,笑うのを堪えるのがとても苦労したことを懐かしく思い出す.
でも,まあ,こんなささやかなオナラ1発で,これだけの話題になる・・・・こういうのを“無駄の効用”という.大したものである.
(※尾籠な話で失礼!)
■ツムラ68か,それとも塩か
小さな二つのコルを通過すると,いよいよ惣岳山山頂である.ここから山頂までは,標高差100メートル弱の急傾斜の登り坂になる.
坂の手前で,お一人が”足が攣りそうだ”という.私を含めて何人かが「ツムラ68」を持っているので提供しようとしたが,自分で持参している塩をなめるという.“鰯の頭も信心”というけれども,何事も信じることが大切.塩を嘗めれば攣り足はなおると信じることが一番大切だ.
登り坂の間だけ,この方のリュックを私が担いであげる.
「一番年配の人にリュックを担がせてスミマセン」
と,どなたかが言う.
言われてみれば,このグループで,私が最年長者である.
「あ~ぁ!・・・やっぱり,オレが最年長者か・・・!」
これまで歩いている間に,私が最年長者だという意識は,これっぽっちもなかったのに,改めて指摘されると,何だか寂しい気分になる.
“折角,年齢のことを忘れているのに・・・思い出せないで欲しい・・・どうしてこういう機微が分からないんだろう・・・オレも前で年のことを話題にするなッ!”
私は内心でブツブツ.
■惣岳山山頂
多少岩っぽいところも通過して,13時29分,惣岳山山頂(標高758m)に到着する.
ここまで来るとハイカーの姿も殆ど見掛けなくなる.どこへ消えちゃったんだろう.
山頂には金網を張り巡らした建物がある.何のための金網が良く分からないが,案内書によると野生の獣除けだという.どうやら,この建物は青渭神社(?)という神社の奥の院らしい.
山頂で立ち憩後,一路,下山を開始する.
<惣岳山山頂> <青渭神社奥の院>
<御嶽駅を目指して下る>
■青渭神社下社
山頂直下はやや急でジグザグの下り坂である.ただ登山道がよく整備されているので,歩きにくいところは殆どない.
登り坂で元気がなかった人達も下り坂になると俄然元気になる.下り坂が苦手な私は,すぐに置いて行かれそうになる.杉と檜の林の中をひたすら下山し続ける.
13時29分,青渭神社下社(かな?)の前を通過する.小さなお社だがガッチリした造りである.
<青渭神社下社>
■町並みが見え出す
やや単調な下り坂が連続する.途中,高圧線の下や鉄塔を通過しながら下り続ける.
やがて,杉林の中のトラバース道になる.木の間から御嶽駅周辺の市街地が見え出す.
<トラバース道から御嶽駅周辺の市街地を見下ろす>
■古い神社
14時46分,竹林の中の古いお社の前を通過する.地図を調べたがこの神社の名前は分からない.
銀杏の落ち葉が絨毯のように広がっている.
<古い神社>
■素晴らしい紅葉の散策路
やがて草付きの登山道が簡易舗装の登山道に変わる.頭上左右は美しい紅葉で囲まれている.
紅葉の美しさに感動しながら下山し続ける.
<美しい紅葉に囲まれた登山道>
■慈恩寺
14時47分,慈恩寺の前を通過する.どうやら真言宗の寺らしいと分かるが,それ以外のことは分からないし,調べてみる気も起こらない.
<慈恩寺>
■御嶽駅に到着
14時50分,無事,御嶽駅に到着する.
駅は沢山のハイカーで溢れ返っている.大混雑.女子トイレは長蛇の列.そんなこともあって,なかなか駅のホームへ入れない.10分ほどだろうか,用足しが済むまで,ボンヤリと駅近くの紅葉を見上げながら過ごす.
駅付近の紅葉は実に鮮やかである.
<御嶽駅>
<御嶽駅付近の抱擁>
<難行苦行の帰り道>
■大混雑の電車
御嶽駅15時06分発立川行の電車に乗車する.ラッシュアワーの様な大混雑の電車である.少しでも楽に乗れそうな乗降口を探して押し込むように乗り込む.ここで我々のグループも実質的に解散状態である.
私は入口付近の棒にしがみついたまま青梅まで辛抱する.青梅で前寄りに6両車両を増結するというので,急いでそちらに移動して,何とか席を確保する.これで大分楽になった.
もう一緒に歩いた方々とは散り散りなってしまったが,やむを得ない.こんなときは気持ちを切り替えて,サッサと行動するに限る.
■南武線と湘南新宿ラインで帰宅
立川で立ち席覚悟で16時00分発の川崎行電車に飛び乗る.運良く次の駅で,私の前の席のが空く.ラッキー.私はそこへ座り込む.そして,すぐに居眠りを始める.
ふと目が覚める.武蔵小杉駅だ・・・と思って慌てて飛び降りると,まだ,武蔵溝ノ口.
仕方なく2~3駅を立ちん坊で過ごし武蔵小杉へ.
運良く待ち時間なしで湘南新宿ラインの電車に飛び乗る.ここでもラッキーなことに座れる.
17時17分に大船駅に到着する.
このまま帰宅するのも癪だから,駅ビル1階の某コーヒーチェーン店に入って,ユックリとコーヒーを賞味する.ラッシュ電車疲れには,一杯のコーヒーが何よりのレメディーである.
今回はハイキングコース歩きだったので,体力的な疲労感は全くない.でも,混雑する電車での移動はシンドい.
“やっぱり,遠出は気分的に疲れるな~ぁ・・・・!”
でも,まあ,綺麗な紅葉が楽しめたんだから,良かった! 良かった!
<ラップタイム>
9:35 軍畑駅から歩き出し
10:00 高源寺
11:07 常福院
11:11 高水山(11:24まで休憩)
11:52 岩茸石山着(12:30まで昼食)
13:29 惣岳山
14:50 御嶽駅着
[山行記録]
■水平歩行距離 8.9km
■累積登攀高度 775m
■累積下降高度 800m
■所要時間(休憩時間込み)
軍畑駅発 9:35
御嶽駅着 14:50
(所要時間) 5時間15分(5.25h)
水平歩行速度 8.9km/5.25h=1.69km/h
(おわり)
「関東・上信越の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/daacab9e09492a473a6b8b775074f090
「関東・上信越の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/543635f9abbe3e8d32197e4457800541
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