中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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鎌倉:天神山・鎌倉山・稲村ヶ崎社寺史跡巡り(2)

2009年03月10日 16時47分44秒 | 鎌倉あれこれ

                    <稲村ヶ崎から江ノ島を望む>

       鎌倉:天神山・鎌倉山・稲村ヶ崎社寺史跡巡り(2)
            (山旅スクール第5期有志)
             2009年3月7日(土)


(つづき)

■手広山稜をブラブラ歩く
 広場で昼食を終えた私たちは,13時32分に再び歩き出す.
 のどかな田舎道が続く.曇り空ながら寒くも暑くもなく心地よい気候である.道ばたの土手には,紫色の小さな花が沢山咲いている.花の名前に疎い私には,何という花か分からないが,同行の一人がイヌノフグリという花だと教えてくれる.
 少し上り坂になる.左手に新しい建物が見えてくる.本圀寺道場という看板が掛かっている.どうやら宗教施設のようだが,私の手元にある資料では,この施設のことは分からない.
 すぐに竹林の中の薄暗い道になる.そこを抜けると,突然,目の前に鎌倉山住宅地が広がり,舗装道路になる.
 超スローペースで歩いてきたので,私の目論見が少し狂う.そこで,道端に立ち止まって,
 「これからどうしますか? 海まで行きますか? それとも笛田辺りを一回りして,深沢へ戻りますか・・?」
と相談を始める.今日は夕方16時頃から雨になるという予報である.遅くても15時30分頃までには屋根のある所へ辿り着きたいと思っている.
 丁度そのとき,坂の下の方から,老夫婦が杖を突きながら坂道を登ってくる.この辺りにお住まいの方らしい.私達の近くに来て立ち止まる.私は,内心で,
 「・・困ったな・・どうぞ私達を無視して通り過ぎてください」
と思っている.この方とは,なるべく目が合わないようにしているが,なかなか立ち去ってくれない.やがて,
 「・・私,この近くに住んでいるものですが,道にお迷いですか・・・?」
と聞いてくる.ご親切は大変有り難いが,次元の違うことを考えているときには,お相手するのが,ついつい煩わしくなる.

                     <本圀寺道場>

■鎌倉山住宅地を散策
 一同の答えは,
 「わからないから何処でもいい・・」
である.特に女性の場合は,大体,こんな答えが返ってくる.私は内心で苦笑する.何時ものことながら,主体性がないなと思っている.この辺りも男性と女性の違いを感じてしまう.
 それはともかく,海まで行こうということになる.
 私は頭の中で,クルクルと計算して,これからのルートを割り出す.そして,予定していた仏行寺参詣は中止して,鎌倉山の裏道を経由して,七里ヶ浜か稲村ヶ崎へ出ることに決める.
 鎌倉山ロータリーに出る.バス停では数名の乗客がバスを待っている.交差点を越えて,裏道に入る.自動車も通れない狭い道が続く.閑静な所である.進行方向左手の眼下に,深沢,笛田辺りの住宅地が広がっている.その向こうに鎌倉で面積が一番広い常磐緑地が見えている.
 道路は竹林の中を抜ける未舗装の道に変わる.そこを抜けると,鎌倉山の尾根に出る.周辺には新しい住宅地が並んでいる.南側の眺望が開け,七里ヶ浜東住宅地の向こうに江ノ島が見えている.晴れていれば,遠くに伊豆,箱根の山々が見えるはずだが,残念ながら,今日は見えない.

            <七里ヶ浜と江ノ島が良く見える>

 
            <鎌倉山の妙法寺>                                 <肉弾三勇士碑>

■肉弾三勇士と鎌倉山神社
 雷亭の前を通過して,バス停旭ヶ丘付近で右折,棟方版画美術館の前を通過して,七里ヶ浜東住宅が見見下ろせる裏道に突き当たる.ここから右折すれば七里ヶ浜方面へ,左折すれば稲村ヶ崎方面に向かうことになる.どちらへ行きたいかを一同に伺うがなかなかハッキリしない.結局は山道を歩きたいという希望に添って稲村ヶ崎へ向かうことになる.
 相模湾の眺望が素晴らしい道が続く.道路下の畠に沢山の菜の花が咲いている.その先に七里ヶ浜,さらには広町緑地の山並みが広がっている.ここは何回訪れても素晴らしいなと思う.
 途中から,笛田方面から七里ヶ浜へ向かう抜け道を通り抜ける.抜け道に入ると,途端に自動車の数が増える.狭い道で自動車とすれ違うと,どうしても気分がイライラしてくる.

                     <鎌倉山神社>

■素晴らしい眺望が開ける
 やがて,三叉路に到着する.近くにある肉弾三勇士の碑を見学してから,抜け道と別れる.途端にまた静かな道になる.
 14時32分,鎌倉山神社に到着する.ここで参拝を兼ねて,数分,休憩を取る.鎌倉山神社のお社は石造りで小さいが,この神社の森は素晴らしい.見上げると,大きな樹木の枝が,互いに絡むようにして,空一杯に枝を張っている.
 やがて,稜線からの眺望が鎌倉市街地の方まで開ける.遠くに三浦アルプス,二子山,仙元山の山並みが見えている.その手前には逗子マリーナ,和賀江島,光明寺の青瓦の本堂,材木座海岸が見えている.

■陣鐘山史跡
 舗装道路が突然途絶える.ここから,いきなり山道が始まる.山道に入ると,途端に足許が滑りやすくなる.足許に注意しながら5分ほど坂道を下り続けると,七里ヶ浜東住宅地を囲むように聳えている断崖の上に沿う道にぶつかる.ここを左折する.そして,右手に七里ヶ浜の海岸を眺めながら,南南東に進む.
 5分ほどで十字路に到着する.この十字路を右折すると,すぐに正福寺公園に出る.ここは聖福寺跡.新田義貞が鎌倉攻めのときに本陣を置いた所である.また,左折して尾根から下ると月影地蔵の側に下りられる.
 今日はIさんの希望で,そのまま真っ直ぐ尾根道を歩くことにする.十字路を過ぎると,尾根道の整備状況が幾分悪くなる.両側の草も刈られていないので,眺望は全く利かなくなる.この山は陣鐘山という.新田義貞が,この山で陣鐘を打ち鳴らして,味方を鼓舞したと言われている.

                    <日蓮袈裟懸松碑>

■日蓮袈裟懸松
 尾根道の最後は急な下り坂である.この坂を下ると,急な斜面に造られた住宅地が広がる.そのまま,住宅地の中を下る階段道になる.5分ほど階段道を下ると,海岸近くを走る狭い道路に突き当たる.ここを右折するとすぐに旧蹟日蓮袈裟懸松に到着する.
 ときどき通過する自動車に注意しながら,海の方へ向かう.やがて,江ノ電の踏切に到着する.そして,線路沿いの細い道を進んで,15時18分に江ノ電稲村ヶ崎駅に到着する.
 私は,予定通り,雨が降り出す16時前に駅に到着できたので,ヤレヤレ一安心.
 ところが,仙人が踏切を渡って,ドンドンと先へ行ってしまう.

■稲村ヶ崎
 幸いなことに,雨が降ってこないので,序でながら,急遽,稲村ヶ崎を一回りしてくることにする.
 商店街を抜けて,海岸に出る.途端に,沢山の観光客と自動車の列に遭遇する.賑やかな観光地に逆戻りしたような錯覚に陥る.
 15時32分,稲村ヶ崎山頂に到着する.山頂には数名の先客がいる.リュック姿の観光客は私達だけのようである.
 山頂からは,まるで絵はがきの写真のような江ノ島が良く見えている.沢山の観光客が,入れ替わり立ち替わり,稲村ヶ崎を訪れている.海には相変わらずサーフィンを楽しむ人達が,点々と浮かんでいる.今日は大分波が荒いようである.ご苦労なことだなと思う.

                     <稲村ヶ崎>


               <稲村ヶ崎からの江ノ島の眺望>

■十一人塚から江ノ電稲村ヶ崎駅へ
 15時46分,稲村ヶ崎山頂を出発する.
 途中,十一人塚を見学して,16時02分に,江ノ電稲村ヶ崎に到着する.
 十一人塚は,1333年,新田義貞の鎌倉攻めに従った大将,大館次郎宗氏とその部下,11人の将兵を葬った墓だという.大館勢は北条方の猛攻撃が始まって総退却を余儀なくされる.そのときに大館次郎宗氏達11人は,敵方の本間山城左衛門を相手に奮戦,力尽きて自刃した・・・ということを説明しようとしたが,全員,全く関心なし.私は内心で「せっかく旧蹟を訪れているのに,実に勿体ないな」と思っている.

                     <十一人塚>

[ラップタイム]

10:02  大船駅歩き出し
10:48  北野神社
11:35  泉光院
11:42  天満宮
11:55  運動公園(11:12まで休憩)
12:30  旧江ノ島道
12:42  広場(13:32まで昼食)
13:48  鎌倉山ロータリー
14:05  雷亭
14:14  棟方版画美術館
14:20  肉弾三勇士碑
14:32  鎌倉山神社
15:12  日蓮袈裟懸松
15:32  稲村ヶ崎山頂(15:45まで休憩)
16:02  稲村ヶ崎駅

[ハイキング記録]

■水平歩行距離
      11.6km

■累積登攀下降高度    288m

■所要時間(休憩時間込み)
  大船駅発       10:12
  稲村ヶ崎駅着     16:02
  (所要時間) 5時間40分(5.67h)
 水平歩行速度    11.6km/5.67h=2.05km/h
                               (おわり)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/30bf566a53e7d2cb761cd68d138578eb



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