中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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ノルウェー紀行;第4日目(トレッキング第2日目)(2);湖沼とトナカイの尾根道

2013年09月10日 06時25分40秒 | ノルウェー;カルホビッケン登頂

                 <素晴らしい眺望を楽しみながら…>

ノルウェー紀行;第4日目(トレッキング第2日目)(2);湖沼とトナカイの尾根道
           (アルパインツアー)

        2013年8月19日(月)~8月30日(金)

第4日目;2013年8月21日(火) トレッキング第2日目 晴

<ルート地図> 


※再掲

<プロフィールマップ>


※再掲

<断崖沿いの尾根道>

■切り立った断崖
 私たちは,メルムブーを出発してから,急坂を登攀し,水平距離1キロメートルのところにそびえ立つ尖鋒の頂で,10分間の休憩を取る.
 山頂からの見晴を堪能した後.10時10分に再び歩き出す.山頂から西南西の方向に伸びる尾根道を辿る.
 進行方向右側は切り立った断崖である.前方を見ると,私たちがこれから歩く道が断崖に沿って,ずっと向こうまで続いているのが見える.遙か前方には雪を頂く山脈が見えている.相変わらず青空が輝いている.

<断崖沿いの尾根道を辿る>

展望の良い尾根道
 断崖沿いの道は,意外に歩き易い.私たちは眺望を楽しみながら,ごくユックリとした歩行速度で,尾根道歩きを楽しむ.気温は10℃.無風.
 前方には,これから登る小ピークが見えている.
 10時58分から11時10分まで,展望を楽しみながら休憩を取る.下の写真は休憩を終えて歩き出したところである.

<展望の良い尾根道>

小ピークを越える
 抜けるような青空をバックに小ピークが目の前に見えている.この小ピークはトラバースするのかと思ったら,そのまま直登するようである.
 短いけれども,結構な急坂で,歩きにくいガレ場が山頂まで続く.
 11時25分頃,この小ピークを越える.

<目の前に小ピーク>

ヤセ尾根からムル川を望む
 小ピークを越えると,ほんの暫く下り坂を歩いて,ヤセ尾根に入る.進行方向右手を振り返ると,雄大なU字谷が広がっている.メムル谷である.谷底を流れる川はムル川.谷の向こうにはイェンデ湖が見えている.
 当初の計画では,今見下ろしているムル川の畔を歩くことになっていた.もし,計画通りの歩いていたら,今頃どの辺りを歩いているんだろうと想像しながら絶景を見ながら歩き続ける.


<メムル谷を見下ろす>

<湖沼が連なる台地>

■段違いに並ぶ二つの池
 歩き出しから水平距離で3.5キロメートルほど歩いた地点から,登山道の周辺の様子が一変する.これまでのヤセ尾根から沢山の湖沼が点在する台地に変わる.ここから先は,ニュージーランドのルートバーントラックに良く似た風景になる.
 段違いの二つの湖沼の向こうに,鋭く尖った残雪の山々が連なっている.正に絶景.

<二つの池と残雪の山脈>

■鏡のような湖
 11時54分,歩き出しから4キロメートルほどのところにある鏡のような池の畔を通過する.地図で確かめるとGru****と一寸発音できない難しくて長い文字の湖である.
 池の向こうに連なる残雪の連峰が,池で反射して逆さに見えている.
 “こりゃあ~…良い風景だな”
 時間が許すならば.一寸道草したくなるところである.

<鏡のような湖>

■残雪の尖鋒を長めながらランチ
 心地よい高原歩きが続く.ご機嫌である.
 進行方向左手,目の前に残雪の尖鋒が連なっている.これらの山々はイェンデ湖の対岸に聳えている山である.したがって,今私たちが歩いているところと,山の間にはイェンデ湖があるはず.でも谷が深いので,イェンデ湖は全く見えない.

<残雪の尖鋒を眺める>

■湖沼群と残雪
 出発地点から,水平距離4キロメートルから6キロメートル付近までは,湖沼群の中の散策路が続く.
 私たちは展望を楽しみながら,湖沼群を縫うようにして,西南西の方向に歩き続ける.気温は相変わらず10℃前後で,天候は安定している.実に気持ちが良い.

<湖沼群を縫うようにして歩く>

■ピクニック気分で昼食
 12時05分,残雪の尖鋒を眺めながら,ランチ休憩を,少々長めに取る.私たちは思い思いの場所に腰を下ろして,今朝方自分で作ったランチを食べる.残念ながら,パンはどうもバサバサしていて食べにくい.結局,パンだけは時間内に食べられず残してしまう.
<素晴らしい眺望を楽しみながら昼食>

<ワタスゲとトナカイの高原>

■岩稜を超えて
 12時40分,昼食を終えて,午後の部が始まる.
 登山道は,何時しか湖沼群から少し離れた賽の河原のようなところを西南西に続く要用になる.大きな石や礫が転がる道である.
 前方には,相変わらず残雪の山脈が見えている.

<石と礫の登山道>

■ワタスゲの群生地
 13時20分頃,ワタスゲの群生地を抜ける.その先は相変わらずの賽の河原である.緩やかな登り下りが連続する.
 気温は相変わらず10℃前後である.ほとんど無風,ノンビリとした調子で歩き続ける.実に心地がよい.

<ワタスゲの群生地を抜ける>

■幾筋もの小川を徒渉する
 13時23分,幾筋にも分かれて流れる小川を徒渉する.目の前の山脈が一層近くに見えるようになる.


<小川を徒渉する>

■起伏のある展望小径
 やがて石の平原が一面に広がる場所に到着する.この辺りの登山道はとても歩き易いので,有り難い.
 私たちは展望を楽しみながら,ユックリとしたペースで歩き続ける.

<石の公園のような平原を歩き続ける>

■トナカイが見える峠で休憩
 13時30分,小高い峠で今日5回目の休憩を取る.
 後方を歩いていたツアーリーダーが,
 「皆さん,トナカイが見えますよ…」
と教えてくれる.
 トナカイに興味のある人は,峠に立って辺りを見回している.
 「私…?」
 面倒くさいので,わざわざトナカイを探す気にならない.
 午後になって,少し雲が湧いてきたようである.

<峠で休憩>

<分岐点を越えて険しい岩稜へ>

■峠の湖と山の絶景ポイント
 10分間の休憩を終えて歩き出す.
 すぐに湖と山が見える絶景ポイントに到着する.ここは歩き出してから水平距離約5.5キロメートルの地点である.
 地図で,この池の位置を確かめる.langti****という標高1255メートルの湖である.例によって湖のスペルは分かっても発音が分からない. 

<山と湖の絶景ポイント>

■ムル川コースと合流
 14時46分,先ほどの絶景ポイントを少し過ぎたところで,ムル川コースとの合流点に到着する(冒頭の地図では分岐と表記されている).ムル川のコースは,もともとこのツアーで歩く予定になっていたコースである.
 何れのコースにしても,ここから先は,同じルートを辿ることになる.
 合流点は案内板があるから良く分かるが,辺りを見回しても,何処にムル川からのコースがあるのか,一寸眼には全く分からない.踏み跡の痕跡すらないように思える.このツアーの始めに,ツアーリーダーが,
 「現地の案内人が居ないと,ルートは分からない…」
と言っていたが,ここでその意味が良く分かる.
 とにかく私たちは,確かに合流点を通過する.

<ムル川コースとの合流点>

■再び険しい岩稜コースだ
 合流点を過ぎると,これまでの野趣溢れるコースの様相がだんだんと険しい岩稜のコースに代わり始める.
 行く手にはどこが道かハッキリしない尾根が連続する.また登り坂である.

<どこが道か分からない尾根をひたすら歩く>

■トナカイの群れ
 進行方向左手の山裾にトナカイの群れが居るのを発見する.10頭ほどの集団である.先頭を行く1頭のトナカイの後を他のトナカイが追っている.瞬く間に私たちが歩いている両川を越えて,今度は進行方向右手の斜面を下りはじめる(下の写真).
 トナカイの群れの行く手には小さな池がある.トナカイたちは池の水を飲みに行くのかなと思っていると,突然方向転換して,再び尾根を登り始める.正に行く方向は先頭のトナカイ任せである.
 私はトナカイの群れを眺めながら,妙な連想をする.
 「オレ達も,あのトナカイと同じだな…ガイドの後に付いて黙々と歩いているだけだから…」
と独り言を言う.それを聞いた私の後ろの方が
 「トナカイと一緒ですか,ハハハ…」
と苦笑する.
 なお,この辺で見掛けるトナカイは野生のものではなく,家畜だとのこと.

<荒野をトナカイが行く;トナカイは保護色なので良く見ないと何処にいるのか分からない.>

■イェンデ湖を眺めながら一休み
 16時20分,一寸した坂を登り終えたところで,今日7回目の休憩を取る.休憩時間は,10分間.
 写真の一番手前で足膝の屈伸運動をしているのが若手ツアーリーダーのKYさんである.
 写真の左下に,チョッピリとイェンデ湖が写っている.

<イェンデ湖が見え出すところで休憩>

■イェンデ湖を見下ろす
 休憩を終えて,14時35分に再び歩き出す.
 歩き出して1分も経たないうちに,眼下にイェンデ湖を見下ろす展望の良い場所を通過する.
 ここからイェンデ湖の湖尻も見えている.あの湖尻に今日の宿泊地であるイェンデブー小屋がある.
 微風が吹いているのか,湖面にさざ波が立っている.日光が波頭で反射して湖面が光り輝いている.
 ここから,イェンデブー小屋を見下ろすと,直ぐにでも到着できるような錯覚に陥る.ところが,実際には,ここから湖面まで降りるのに,幾つもクサリ場を通過しなければならない.さらに,湖面に降りてからの湖畔沿いの道も,結構な山道で,決して楽なコースではないと,ツアーリーダーが言う.リーダーとしては,イェンデブー小屋を見て,ついつい気が緩みそうな一同の気持ちを引き締める必要を感じたのだろう.

<峠からイェンデ湖を見下ろす>
                                (つづく)


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