中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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ノルウェー紀行;第12日目;帰国(2);日本の酷暑に参った!

2013年11月21日 06時42分21秒 | ノルウェー;カルホビッケン登頂

                                   <もうすぐ日本だ>
 
    ノルウェー紀行;第12日目;帰国(2);日本の酷暑に参った!
             (アルパインツアー)
        
2013年8月19日(月)~8月30日(金)

第12日目;2013年8月30日(金) 機中泊 猛暑

<長い空の旅>

■夜モードの畿内
 気流の状態が良いらしく,私たちの飛行機は安定して飛んでいる.キャビンアテンダントから窓のブラインドを下ろすように指示されてから,機内は一気に深夜モードに切り替わる.退屈紛れに英語のナレーションの映画を見る.細かいことは全く分からないけれども,映画の大筋は分かる.
 やがて17時を過ぎる.日本(JST)とは時差が7時間あるので,日本時間で言えば,丁度8月29日,ノルウェーの旅の12日目を迎える時間である.急に1日が飛んでしまうのは,毎度のことながら珍妙な気分になるが,地球が丸いから仕方がない.でも,私の体内時計はおいそれと変えられないから困ったものである.
 居眠りをしたり,目覚めたりを繰り返しながら,ただ,ただ,早く成田空港に到着することを願っている.
 
<薄暗い畿内>                                  <後3時間53分のフライトだ>

気怠く長い空の旅
 モニター画面を見ると,3時37分(JST,以下同じ),飛行機はVester Cyberiann Low Landの上空を飛行している.モニター画面には“Time to Destination 5:33”という表示が出ている.
 “ウヘー…(成田空港まで)まだ5時間半も掛かるのか”
 全くのところウンザリである.
 4時20分頃,トイレに立つ.私の席はトイレ近くにあるので,トイレが空いているところを見計らって,利用することができる.これは長旅のときには大変有り難い.
  4時22分,飛行機はバイカル湖北方を通過中である.この辺りから暫くの間うたた寝をする.
 うたた寝中に,妙な夢を沢山見てしまう.夢のおしまいの方で,私は沢山の学生の前で何か授業をしている.教室の後ろの方に座っている学生達がガヤガヤと私語を交わしているので,うるさい.私はたまりかねて,
 「うるさいぞ! 前の方で熱心に授業を聞いている人に迷惑だぞ…!」
と怒鳴る.
 怒鳴ったと同時に,目が覚める.うるさかったのは,絶えず“ゴーゴー”と音を立てる飛行機のエンジン音だった.私は内心で苦笑する.
 5時20分,モニター画面上の地図で,日本列島が見え始める.地図の上とはいえ,やっと日本の在処が確認できて,無性に嬉しくなる.

 <やっと日本が見え出す>

機内食(朝食)
 7時32分,畿内の照明が点って明るくなる.今まで夜モードで静かだった畿内にも,“ホッ”としたような雰囲気が漂い始める.
 7時55分,朝食が配られる.パン,ヨーグルト,オレンジジュース,それにコーヒー,紅茶,日本茶だけの簡単な朝食である.
 畿内ではほとんど動いていないので,夕食のときの満腹感がまだ続いているが,出された食事は食べてしまうのが私流.
 結構美味しく頂戴する.
 8時30分に朝食は終わりになる.

<機内食(朝食)>

<成田空港からYCATへ>

■東京(成田)空港に到着
 慌ただしく朝食が終わる.もうすぐ成田空港である.そんなこともあってか,トイレが随分と混雑している.
 9時10分,私たちの飛行機は,無事,成田空港にランディングする.
 9時15分,成田空港到着.
 9時27分,入国審査.殆ど待ち時間なしに通過する.審査官の愛想が良い態度に感激する.
 9時30分,バゲージクレイム.荷物が出てくるまで,少々待たされるが,ツアーリーダーが実にこまめに荷物をピックアップする.
 荷物が出た人から順に流れ解散となる.
 9時38分,私の荷物も無事手許に戻る.

猛烈な暑さにたじろぐ
 空港ビルから外に出る.猛烈な暑さと湿気にたじろぐ.今日の気温は35℃ほどたという.これまで10~12℃のノルウェーから,いきなり35℃の酷暑に放り出された私は,かなり強いヒートショックを受ける.
 どうやら今週末に台風がやってくるようである.ツアーリーダーの話によると,この台風の接近によって,今週末に予定されていた剣岳登頂のツアーは中止になったという.
 9時55分,YCAT行のリムジンバスに乗車する.乗車賃はシニア割引とやらで2,000円である.
 バスに乗り込み,窓際の席に座る.
 バスの係員の対応が実にテキパキしているのが嬉しい・
 久々に日本の道路を走る.
 車窓から眺める成田付近の森や林の緑が眼に鮮やかである.また,日本の道路はきちんと整備されているなというんしょうを持つ.やっぱり日本は紛れもなく先進国だなと実感する.

<横須賀線に揺られて帰宅>

■海鮮丼に感激
 私が乗車したリムジンバスは,11時46分,YCATに到着する.
 バスを降りて,重たいスタッフバッグを引きずりながら,地下道を抜けてJR浜駅に向かう.
 丁度昼時である.最初は自宅までまっすぐ帰るつもりだったが,地下の商店街を歩いている内に,久々に日本食でも味わっていこうかと気が変わる.
 重たいスタッフバッグを引きずっているので,あまり遠くまで行く気はないが,地下の商店街の中で,適当な店に総軍したら,そこへ入ってしまおうと思う.
 近くに勤務しているらしいサラリーマンが沢山歩いている.多分,彼らも昼食を摂りに,地下道へ繰り出しているんだろう.ならば,彼らが向かう先には安くて美味しい店があるに違いない…という理由でサラリーマンが歩く波に乗って,地下道を歩き回る.
 11時55分,駅にほど近い所にある中華ソバ屋の前には,長蛇の列ができている.私は,いくら美味しい店でも,長い列の後ろにくっついて食べるほどの食道楽ではない.列を作らずに,すぐ昼食にありつけそうな店を探す.そして,立食形式の和食屋を見つける.
 立ったまま食べるのはどうも落ち着かないが,まあここは我慢.意を決してこの店に入る.そして海鮮丼を注文する.お値段は? 1,000円札を出して,100円玉を含む幾つかの硬貨をお釣りで貰ったとだけ書いておこう.
 久々の和食である.
 これが実に美味しいんだな~あ…
 もし私がネコだったら,“ガオン,ガオン,…”と歓喜の越えをあげて食べるに違いない.
 和食は見た目も良いし,味にも深みがある.それに,テキパキとした店員の仕草も素敵である.特に店員の笑顔に救われたような気分になる.
 “日本食万歳! 海鮮丼万歳!”
と心の中で叫びながら,美味しくいただく.

<久々の海鮮丼>

明るい浜駅
 12時少し過ぎに食堂を出る.そして,地下道を抜けて,JR浜駅に向かう.
 駅構内ですれ違う人々の服装が実に清潔感に溢れていて爽やかである.駅構内の照明も実に明るい.蒸し暑いのは玉に瑕だが,それを覗けば実に素晴らしいところである.
 浜駅12時24分発横須賀線逗子行の電車に乗車する.車内が実に明るいのに驚く.清潔な電車に,清潔な服を着た人達が乗車している.
 “やっぱり,日本って!…凄いな!”
 これ,偽りのない実感である.
 電車は少し混雑していて座れないが,立っていても別にどうということはない.

取りあえずはコーヒー
 12時40分,大船駅に到着する.
 重いスタッフバッグを引っ張っての移動だったので,少々草臥れる.とにかく蒸し暑すぎる.
 “よし!…ベッカーズでコーヒーでも賞味しながらひと息入れよう…”
と直ぐに易きに流される.
 ここでも若い店員がハキハキと働いている姿を見て大変感動する.
 “やっぱり日本のお店は感じが良いな…”
と改めて思う.
 私にはコーヒーの味は分からないが,何時も通い慣れているBecker'sのコーヒーを味わうと,心が落ち着く.
 12時05分,becker'sを出る.

とにかく蒸し暑い! 焦熱地獄だ
 大船駅前から,自宅近くを通る小さなバスを利用して帰るのが一番楽だが,スタッフバックを持ったまま,何時も混雑しているバスに乗車するのも気が引けるので,湘南モノレールを利用する.車内は冷房が利いていて気持ちがよい.
 数分で家への最寄り駅に到着する.モノレールから降りると,また焦熱地獄である.

 湘南モノレール駅から自宅まで約700メートルの坂道を登らなければ成らない.
 余談だが…
 今の場所に家を建てるとき,私もまだ若かった.駅から自宅まで登り坂になっていることなど全く気に留めなかったが,年を重ねる内に,だんだんとこの坂道が億劫になり始める.そして,今では何でこんな高い所に家を造ってしまったんだろうと航海している.
 …ま,それはともかく,メチャメチャ暑い中を,スタッフバッグを引きずりながら坂道をよたよたと登り続ける.荷物がなければ10分程度で歩ける所を,額の汗を拭きながら,12~13分掛けて登る.

■無事帰宅
 13時42分,何とか無事に帰宅する.体中から滝のような汗が流れている.
 まずはシャワーだ!
 私は浴室に一目散に飛び込んで,汗でベタベタになっている衣類を脱ぎ捨てる.そして,頭からシャワーを浴びる.でも,シャワーを浴びただけでは,蒸し暑さと逆時差ボケから来る倦怠感が取れないので,直ぐに温めの風呂を沸かして,ユックリと風呂に入る.
 その後,スタッフバッグに乱雑に詰め込んだ荷物の中から,衣類だけを引っ張り出して,洗濯篭に放り込む.今日はもう洗濯するのが面倒なので,明日洗濯するつもりである.
 一段落してから,PCの電源をオンにする.未読のメールが数百通貯まっている.
 “こりゃ…だめだ! 読むのは明日にしよう…”
 そう言っては何だが,着信しているメールの半分以上は,多分,読む必要のないものだろうと思う.
 今日は,PCのフォローはヤメタ!!
 今度は,逆時差7時間が身体に堪える.まだまだ明るいのに眠くて,眠くて…それに蒸し暑さが加わって,何とも不快である.
 “とにかく一眠りしよう…”
 こうして,12日間のノルウェーの旅は無事終わった.良かった! 良かった!

<ラップタイム>

第11日目;2013年8月29日(木)
10:55  ラディソンブリュプラザ発(専用バス)
11:36  オスロ国際空港着
12:25        〃   発(スカンジナビア航空コペンハーゲン行SK1469便)
14:47  コペンハーゲン空港着(トランシット)
15:50        〃   発(スカンジナビア航空東京(成田)行SK983便)
第12日目;2013年8月30日(金)   
 9:15  東京(成田)国際空港着
 9:30  流れ解散
                                          (つづく)

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目次と索引
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