中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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炎暑の鎌倉:源氏山・勝上嶽・散在ヶ池の緑陰を辿る

2012年07月29日 17時28分37秒 | 鎌倉あれこれ

                      <裏大仏ハイキングコースから材木座海岸方面を望む>

    炎暑の鎌倉:源氏山・勝上嶽・散在ヶ池の緑陰を辿る
        (途中から山の知人に同行)
       2012年7月28日(土)  晴・猛烈に暑い

<散策地図>


<プロフィールマップ>



<プロフィールマップ>


         ↑   ↑   ↑         ↑       ↑      ↑     ↑     ↑
   中央公園入口   梶原    源氏山公園       亀谷坂        勝上嶽       散在ヶ池   百八ヤグラ    大塔宮   


         水平歩行距離    8.3km
         累積登攀高度    344m
         累積下降高度    381m


<回り道して源氏山公園へ>


■鎌倉中央公園入口から旧野村総研跡地へ
 ここ数日は,猛暑の毎日が連続する.我が家は海風が通り抜ける高台に位置しているが,それでも蒸し暑い.こんな日には山に入って,緑陰の中で涼んでいるのが一番心地がよい.例によって早く塔ノ岳へ行きたいなとは思うが,左目の白内障手術から,まだ5日しか経っていないので,山登りのようなハードな運動は控えるように言われている.そこで,軽く鎌倉市内の山の中でも少し歩こうかと思い立つ.
 小さなナップサックに水を入れて,9時27分に,バス停鎌倉中央公園入口を出発点にして歩き出すが,特に何処へ行きたいというアイデアもない.まあ,何処でもいいやと軽い気持ちで,とにかく山の上ロータリーまで歩く.ロータリーの分岐点で,とりあえずは,ついこの間,歩いたばかりの山ノ内方面へ行くのは止めて,野村総研跡地へでも行ってみようかと思う.今日は土曜日.土日になると建物には入れないものの跡地は市民に開放されているので,自由に散策することができる.野村総研跡地は,鎌倉三大緑地のひとつである常磐緑地の一角に位置しているので,森林浴にはもってこいの場所である.
 私は,梶原のコンビニで,オニギリ2個と飲み物を購入してから,9時50分頃.旧野村総研跡地入口に到着する.ところが,跡地の公開時間は10時00分からである.あと10分待たなければならない.せっかちの私は,たった10分でも待つのがイヤなので,ここはアッサリ諦める.

■大久保公園を経て裏大仏ハイキングコースへ
 旧野村総研入口から源氏山公園方面に向かう.
 途中,かまくらクリニック手前で右折して,鬱蒼とした緑に覆われた小径に入る.ほんの数分,緩やかな坂道を登ると,グリーンハイツの西側に到着する.さらに団地の中の舗装道路を数分登ると大久保公園に到着する.この公園は裏大仏ハイキングコースのすぐ西側の山裾に位置している.
 暑い日射しのためか,辺りには全く人の気配がなく静まり返っている.
 私は大久保公園公園を抜けて山道に入る.途端に鬱蒼とした木立に囲まれ,ヒンヤリと心地よい雰囲気になる.たた立ち止まるとヤブ蚊に刺されるかもしれないので,立ち止まらずに歩き続ける.なお,丹沢と違って,鎌倉の山にはヒルは居ない.
 
<かまくらクリニック>                             <緑豊かな小径>


<グリーンハイツに隣接する大久保公園>

■源氏山公園
 10時02分,裏大仏ハイキングコースに突き当たる.ここから右折すれば大仏坂か佐助稲荷へ,左折すれば源氏山公園である.私は,またここでどちらへ行こうか迷う…が,右の方から男性1人がこちらに歩いてくるのを見付ける.私はできるだけ人に会いたくないので,反射的に左折する.これで,源氏山行きが決まる.
 10時10分,源氏山公園に到着する.
 「・・・何だ! 結局は源氏山公園に来ちゃったじゃないか! 随分遠回りしたな..」
と心の中の私が,私を揶揄する.
 ま,ともかく,とりあえずは源氏山公園である.
 今は咲いている花は殆どないが,木々の緑に覆われた公園の中は実に気持ちがよい.心地よい海風がほどほどに吹き上がってくる.

<回り道して源氏山公園に到着>

■源頼朝像
 ここでまたハイキングコースを辿って浄智寺へ降りようか,それとも寿福寺脇に下山して鎌倉駅に出ようかと迷う.どちらも行きたいのか行きたくないのか決められないので,とりあえずは,源頼朝像でも見に行こうかと思う.
 とりあえずは化粧坂方面へ向かう.この辺りの尾根道は深い緑陰を通して海風が絶えず吹き抜けている.私の知る限りでは,夏の鎌倉で一番居心地の良い場所は,ここではないかと思っている.時間の許す限り,ここに座り込んで読書でもしていたら極楽,極楽,・・である.
 10時02分,化粧坂下山口に到着する.下山口をそのまま通過して,すぐ先にある源頼朝像の広場に到着する.今日は土曜日.しかし,何時も観光客で賑わう広場は,真夏のためか余り人は居ないようである.
<源頼朝像>

<化粧坂から亀谷坂へ>

■化粧坂を降りる
 ここでまた何処へ行こうか迷うが,このまま寿福寺脇へ下山してしまったら,いくら何でもお散歩時間が短すぎるので,ひさびさに化粧坂を降りることにする.ここは世界文化遺産候補地の一つである.
 このところ晴天続きなので,路面は乾いていて歩き易いが,段差の大きいゴツゴツした道は少々歩きづらい.坂の途中に湧き水が流れ出しているところがあるが,さすがにここだけは道路が濡れている.
 10時22分,海蔵寺へ向かう道路に突き当たる.この三叉路を右折して,横須賀線のガードを潜る.
 
<化粧坂を降りる>

■岩船地蔵
 10日25分,岩船地蔵に到着する.
 『かまくら子ども風土記』(p.112)によると,ここに祀られている地蔵は源頼朝の娘,大姫の守り本尊だという.海蔵寺がこの岩船地蔵を管理している.地蔵の床下には舟形の光背があることから岩船地蔵と呼ばれているそうである.
 この辺りまで来ると,観光客の姿が見え始める.

<岩船地蔵>

■薬王寺
 岩船地蔵から亀谷坂に入ってすぐ左側に薬王寺がある.久々に亀谷坂を通るので,ついでに薬王寺にも立ち寄る.参道入口に案内板がある.この案内板の記事によると,薬王寺の山号は大乗山,日蓮宗の寺である.もともとは真言宗の寺だったが,1293年(永仁元年),日朗の高弟日像によって日蓮宗に改宗しされた.

<薬王寺>

■獅子王文庫跡
 10時36分,進行方向右手にある獅子王文庫跡を通過する.同情資料(p.114)によると,明治時代,日蓮宗の研究家,田中智学の「獅子王文庫」があったところのようである.なお,田中智学は高山樗牛に大きな影響を与えた人物のようである.
 田中智学って誰?
 浅学の私には分からない.
 気になるので,帰宅後,早速インターネットで調べた.ウイキペディアの記事によると,「多田玄龍・凛子の三男として江戸で生まれ、10歳で日蓮宗の宗門に入り智學と称した。1872年(明示5年)から田中姓。宗学に疑問を持って還俗し、宗門改革を目指して1880年(明治13年)蓮華会を設立。4年後1884年(明治17年)に活動拠点を東京へ移し立証安国会と改称、1914年(大正3年)には諸団体を統合して国柱会を結成。日蓮主義運動を展開し、日本国体学を創始、推進し、高山樗牛・姉崎正治らの支持を得た。1923年(大正12年)11月3日、日蓮主義と国体主義による社会運動を行うことを目的として立憲養正会正會を創設し総裁となった。」人物のようである.なるほど!

<田中智学獅子王文庫跡>

■亀ヶ谷坂
 亀谷坂の核心部に入る.少し急な登り坂が続く.ここは鎌倉七切通のひとつである.また,世界文化遺産候補地にもなっている.
 炎天下,亀谷坂を訪れる人が結構多いのに驚く.いくら炎天下とはいえ,平素,外を歩くのを常としている私には,暑いかと聞かれれば暑いに決まっているが,そう汗をダラダラかくこともなく,まあ,快適に外歩きができるが,平素,冷房の利いた涼しい所ばかりで過ごしている人には,かなり大変なようである.暑さでウンザリした顔の方々とすれ違う.
 10時24分,園応寺で鎌倉街道に突き当たる.今日は園応寺は通過する.

<緑に囲まれた亀谷坂>


<園応寺は通過>

<建長寺から天園ハイキングコースへ>

■観光客で賑わう建長寺
 10時30分,建長寺に到着する.
 入口で恐る恐る福寿手帳を差し出して,参観料無料で境内に入らせて貰う(ただし,参観料無料は鎌倉市民で福所手帳を提示した人に限る).
 山門前で沢山の観光客が写真を撮っている.外国からの観光客も随分と多いようである.私も釣られて1枚写真を撮る.
 舗装された地面からの照り返しが強くて,とにかく暑い.


<建長寺山門>

■河村瑞賢墓
 仏殿の地蔵菩薩をお参りしてから,5分ほどトイレ休憩.ここで冷たい水を飲んで一息入れる.
 半僧坊へ向かう道の途中で左折して河村瑞賢墓へ向かう.途中,鎌倉学園の生徒達とすれ違う.皆,とても元気で頼もしい.
 上記資料(p.311)によると,河村瑞賢は江戸時代初期の商人で,土木事業家.江戸と大坂(大阪
)を結ぶ東回り航路,西回り航路を開拓.日本の海運事業発展に貢献した人物である.
 丹沢大山の女坂を連想させる長い階段を登って,10時59分,河村瑞賢墓に到着する.辺りには誰も居ない.近くにある鎌倉学園のグラウンドから生徒達の叫び声が微かに聞こえてくる.

<河村瑞賢墓>

■予想しない藪こぎ
 河村瑞賢墓から尾根道を辿って,半僧坊へ向かう.
 最初は鎌倉石の階段が続く野趣豊かな山道が続いたが,途中でこの山道が途絶える.背の丈ほどに繁茂する夏草で,ここから先の山道は全く見えなくなっている.
 ここは何階も通ったことがあるところなので,間違いなく半僧坊に出られることが分かっているので,適当に見当を付けて,藪こぎを続ける.予想もしなかった藪こぎである.

<夏草に覆われ道が何処にあるか全く分からない>

■半僧坊
 藪がどの程度続いたか分からないが,距離にしたら大したことはないと思う.とにかく何とか藪こぎを終えて,半僧坊脇の富士見台に到着する.
 11時09分,半僧坊で,冷たい水を飲んで一休みする.

<夏の半僧坊>

■勝上嶽展望台
 半僧坊脇の登山口から勝上嶽(「嶽」は正確には「山」冠に「献」)山頂を目指す.終始険しい階段道である.階段が何段あるか,これまで,何階も数えたが,その都度,忘れた.
 11時14分,勝上嶽展望台に到着する.先客は初老の男性1人.互いに軽く挨拶をしただけ.
 相変わらず靄が掛かっていて,海と空の境目がハッキリしないが,眼科の建長寺から,はるか西には,私が歩き出した源氏山方面も良く見えている.

<勝上嶽展望台からの眺望>

<天園ハイキングコース>

■十王岩
 11時16分に勝上嶽展望台から天園ハイキングコースに入る.
 数日前に通ったばかりのコースである.歩き出して5分ほどで十王岩展望台に到着する.ここからの風景はつい先日見たばかりなことと,ちょっと高いだけの展望台でも,何となく登るのが面倒なので,展望台には立ち寄らずに通過する.

<十王岩展望台>

■大窪寺薬師如来
 11時25分,四国八十八箇所大窪寺鵜薬師如来像下に到着する.ここもわざわざ急な石段を登るのが億劫なので,石段の下から仰ぎ見るだけで止める.

<大窪寺薬師如来>

■百八ヤグラ前十字路
 11時30分,漸く,若八ヤグラ前の十字路に到着する.ここは終始海風が吹き抜けて涼しい所である.ここで暫く涼みながら休憩を取ろうと思う.

<百八ヤグラ脇の十字路>

<山の知人と散在ヶ池往復>

■旧知の3人にバッタリ
 百八ヤグラ前の十字路に到着すると,先客が1人,記の株に座って涼を取っている.髭の仙人である.私とは10数年来の山の知人である.私に山の開眼をさせてくれた恩人でもある.
 つい先日,大平山山頂でお会いしたばかりだが,私も仙人の近くに座り込んで,絶えず吹いている海風で一緒に涼を取る.
 私と仙人はほぼ同年配.年を取ると,話題はどうしても健康のことになる.仙人も身体に年齢相応の不具合があるようだし,私も,最近受けた白内障の手術のことを報告する.
 暫くの間,雑談をしていると,S木さんがヒョッコリ現れる.S木さんも天園での旧知に方である.私に比較すれば,まだ,まだ,若いけれども,世間的に身れは十分にご年配の方である.
 女性3人集まれば姦しいになるが,男性3人は何というのだろう?
 男性といえども,雑談の種は尽きない.
 その内に,一番最初の頃,十王岩で知り合ったM尾さん(このブログでは「お師匠さん」でしばしば登場した)のことになる.
 「この辺りで,原点に戻って,ごく最初に十王岩で知り合った方だけで,また,一緒に散策しようか・・」
と言うことになる.とりあえずは,近々,私がM尾さんに電話してみることにする.
 雑談をしている内に,今日のハイキングは,もう,どこでも良いなという気分になる.

<百八ヤグラ十字路にて>

■散在ヶ池往復
 長時間,駄弁っている内に,散策は,もう,どうでも良くなってしまう.特に行きたいという所もない.
 仙人が散在ヶ池を回るというので,私たちも一緒に行くことにする.
 12時頃,百八ヤグラ前を出発,今泉台の住宅地を横切って,散在ヶ池森林公園入口に到着する.ここから馬の背小径を経由して,ユックリ,ノンビリ歩いて,12時40分に散在ヶ池湖畔のベンチに到着する.
 ここで昼食を取る.
 私は,今朝ほど梶原のコンビニで購入したオニギリ2個入りの弁当である.

<散在ヶ池>


<昼食>

■覚園寺登山口へ下る
 ユックリと昼食を済ませて,のんびり小径を経由して,13時50分に再び百八ヤグラ脇の十字路へ戻る.ここで10分ほど小休止する.そして,再会を約して,ここで解散.
 私は仙人と一緒に覚園寺登山口に下山する.

<覚園寺登山口を目指して下る> 

<鎌倉駅経由で帰宅>

■バスで鎌倉駅へ
 14時27分,覚園寺登山口に下山する.
 市街地に入ると,道路の照り返しと,それに,風が全く通らないために,やけに蒸し暑くなる.
 14時30分,鎌倉宮に到着する.蒸し暑いので,もう,歩く気がしない.ここで仙人とお別れして,JR]鎌倉駅行の路線バスに乗車する.
 バスは,立ち席が若干出るぐらいの混雑である.
 バスの車窓から鶴岡八幡宮を望む.この暑いのに随分と沢山の観光客が訪れている.
 14時42分,バスは鎌倉駅に到着する.

■接続が悪い
 何時もなら,鎌倉駅前から源氏山公園を経由して歩いて帰るのも苦にならないが,今日は蒸し暑いので,そんな気も起きない.鎌倉市役所前から,鎌倉中央公園行のバスに乗りたいが,バスの時間まで40分もある.横須賀線で大船まで行ってからバスにのることも考えたが,結局は所要時間に大差はない.
 では,どこか涼しい所で時間つぶしをしようと思う.駅ビルのBecker'sに入るのも良いが,今日はどういう訳か気乗りがしない.そこで,駅前の東急ハンズに立ち寄って,あちこちの売り場をウロウロする.
 鎌倉市役所前15時20分鎌倉中央公園行のバスに乗車する.そして,15時45分頃,無事,帰宅する.
 来週になれば,白内障の手術から,ようやく1週間を超える.そうなれば,軽い運動は晴れて解禁になる.客観的に見て,堀山登山が軽い運動かどうかは分からないが,これまで週に1~2回,塔ノ岳に登っていた私にとっては,十分に軽い運動の範疇に入ると思っている・・・が,まずは眼のホームドクターに相談しなければいけないな.

<ラップタイム>

 9:27  鎌倉中央公園入口歩き出し
 9:37  梶原コンビニ (9:47まで買い物)
 9:49  かまくらクリニック
 9:56  バス停桔梗山
 9:58  大久保公園
10:02  裏大仏ハイキングコース
10:10  源氏山公園
10:12  化粧坂着(源頼朝像)
10:15  化粧坂発
10:22  扇ガ谷三叉路
10:25  岩船地蔵
10:28  薬王寺
10:30  建長寺
10:59  河村瑞賢墓
11:09  半僧坊
11:14  勝上嶽展望台(11:16まで展望休憩) 
11:25  大窪寺薬師如来
11:30  百八ヤグラ十字路(12:00頃まで休憩)
12:40  散在ヶ池(13:12まで昼食)
13:50  百八ヤグラ(14:02まで休憩)
14:27  覚園寺登山口
14:30  大塔宮 着
=============================
14:31  大塔宮 発(京急バス)
14:42  鎌倉駅 着

 [散策記録]

■水平歩行距離     8.3km

■累積登攀高度     344m

■累積下降高度     381m

■所要時間 (休憩時間込み)
  中央公園入口発    9:27
  大塔宮 着       14:30
  (所要時間)  5時間03分(5.1h)

  水平歩行速度     8.3km/5.1h=1.63km/h
                                                 (おわり)

「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/037de35694c3665de1bc86e44c3ebcf3#comment-list
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
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