中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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営業部長が走り回る:丹沢塔ノ岳

2008年01月09日 22時03分00秒 | 丹沢の山旅
                   <ご機嫌な営業部長>

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           営業部長が走り回る:丹沢塔ノ岳
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              (登頂第2回)
           (ノシイカさんに同行)
           2008年1月9日(水)


■バス停大倉へ
 何時ものように,5時10分に自宅を出発する。この数日,気温の高い日が続いているが,今朝も家から外に出た途端に,随分と暖かいなと感じる。もうとっくに冬至は過ぎているのに,外はまだ真っ暗である。ポツン,ポツンと街灯がともる人気のない道を,モノレール湘南町屋駅に向かう。
 これも,何時もの通り,湘南町屋駅の無人新聞スタンドで「神奈川新聞」を購入してから,モノレールで大船駅へ。藤沢で小田急電鉄の「丹沢・大山フリーキップ(B)」を購入して,相模大野経由で渋沢に到着する。東海道本線で小田原を経由して渋沢に出ると,所要時間が25分ほど速くなるが,運賃差額が400円ほどある。少しぐらい時間が余計に掛かってもやすい方が良いと思ったときは,藤沢から小田急を利用している。
 渋沢駅に7時13分頃到着する。今日同行するノシイカさんは,私より前に,既に大倉行バス停に到着している。何時ものように,7時16分発大倉行のバスに乗車する。同じバスに乗り合わせた登山客は,ほんの5~6人で,何時もより大分少ない。

■知人にバッタリ
 バス停で軽くストレッチをした後,7時36分に大倉から歩き出す。一昨日,トドさんにご一緒したときは,7時40分に歩き出しているので,今日は4分早い歩き出しである。ノシイカさんは,一昨日,トドさんが大倉尾根を3時間50分で登っているのを知っている。従って,今日の目標は,トドさんの3時間50分の記録を上回れるかどうかである。
 今日は,気温は高いものの,上空には雲が多く沸いていて,何となくスッキリしない。ただ,昨日,雨が降ったのに,路面はとても良く乾いていて歩きやすい。一昨日よりは多少速いテンポで登り始める。その頃,ようやく東の空から太陽が明るく照り始める。 7時45分に登山道に入る。そして,お喋りをしながら,8時06分に観音茶屋に到着する。ここで,ほんの2分ほど衣服調整のために休憩を取る。
 観音茶屋には,先客で背の高い男性が1人,休憩を取っている。彼は携帯電話を使って盛んに話をしている。私は,この男性とどこかでお会いしたなと思うが,瞬間には思い出せない。彼が電話をし終えると同時に,ああそうだ,去年,アルパインツアーの聖岳・光岳縦走ツアーでご一緒した方だなと思い出す。私は,
 「こんにちは,確か,昨年,聖・光にご一緒しましたですね・・・」
と男性に話しかける。
 「あっ・・・暫くでした・・」
とお互いに奇遇にビックリする。私はその後のことをいろいろ話をしたかったが,今日は単独行動ではないので,先を急ぐことにする。

■慎重なノシイカさん
 8時25分に見晴茶屋を通過する。大倉を歩き出してから49分経過している。一昨日は,ここまで1時間11分掛かっていた。それに比較すると,今日は大分調子がよい。
 「今日は,4時間は十分に切れそうですよ・・」
とノシイカさんに言う。すると,
 「いえ,いえ,まだまだ・・・これからですよ」
とノシイカさんは慎重である。
 8時42分に一本松を通過する。ノシイカさんがそろそろ休憩を取りたいというので,もう200メートルほど登ったところにベンチがあるので,そこで休憩を取りましょうと提案する。そして,8時46分,一本松前の坂道を終えたところにあるベンチで,給水のために4分ほど休憩を取る。
 これまでの経験から,大倉を歩き出してから,このベンチまで1時間程度で登れれば,山頂まで大体3時間で登れることが分かっている。今日は,大倉からここまでの所要時間が,1時間10分である。ということは,もしこのままの調子で登れば,3時間では無理にしても,3時間30分あれば十分に登れるだろうと確信する。私は,
 「今日は間違いなく4時間は切れますよ・・頑張りましょう」
とノシイカさんを励ます。
 「いえ,いえ,まだまだ・・・分かりませんよ」
とノシイカさんは相変わらず慎重である。
 
      <堀山付近からの眺望>                  <塔ノ岳が見える>

■花立山荘へ
 9時14分に堀山を通過する。このままの歩行速度で登り続ければ,11時30分前には塔ノ岳に到着できると確信するが,ぐっと腹の内に収める。
 9時23分に堀山の家を通過する。山荘の前から雲が怪しく巻き付いている富士山が見えている。ここでは休憩を取らずに,そのまま登り続ける。堀山の家から戸沢分岐までの階段道を,ゆっくりだが,着実な速度で登り続ける。そして,9時52分に萱場平に到着する。気温か高いために,萱場平は泥濘になっている。ここのベンチで7分ほど休憩を取る。
 この辺りは,堀山の家と花立山荘の丁度中間点に当たる。これまで,堀山の家から,ここまで歩いたのと同じ努力をすれば花立山荘に到着する。花立山荘まで行けば,山頂までの残りは先が見えてくる。私はますます3時間台前半の所要時間で山頂まで到達できるという確信を持つ。
 長い登り坂を何とか登り切って,12時02分に花立山荘に到着する。山荘前のベンチで男性の登山客1人が休憩を取っている。ベンチからは雲と雪を被った富士山が異様な雰囲気で見えている。私はこの風景を写真に撮りたかった。そこで,ノシイカさんには先に進んでもらい,その間に何枚かの写真をデジカメに収める。
 
     <花立山荘から富士山を望む>                                 <日陰に残雪>

■金冷し
 ノシイカさんより,2分ほど遅れた私は,一人のときの何時もの速度で追いかける。少し長い階段を登り詰めて露岩帯に出る。山裾に靄が掛かり始めた富士山が相変わらず良く見えている。ただ,快晴の時に見える南アルプスは,靄に遮られて全く見えない。 露岩帯を過ぎると,ほぼ水平な尾根道になる。この辺りまで来ると気温がグッと下がって,僅かながら日陰には残雪が見えるようになる。
 11時50分,金冷しを通過する。ここから勾配はそれ程でもないが長い登り階段が続く。私は前方を指さしながら,
 「この階段はあの辺りで終わりになりますよ。その後,平らな道になります。あと2箇所の階段を登れば,間もなく山頂ですよ」
とノシイカさんを勇気づける。

■塔ノ岳山頂
 金冷やしから先も,まあまあの速度で登り続ける。同じバスに乗り合わせていた中年男女1組と,途中まで追い抜かれたり,追い越したりしていたが,この辺りまで来ると,彼らの姿は全く見えなくなった。どうやら,私達よりも大分後を歩いているようである。
 やがて,最後の板製の階段まで到着する。もう山頂はすぐそこである。私の先を行くノシイカさんが,最後の階段を私に譲ろうとして,
 「お先にどうぞ・・・」
と,私にボデーランゲージと一緒に促す。
 「いえ,いえ,折角ここまで来たんですから,お先にどうぞ・・・」
 さすがに疲れたのか,ノシイカさんの速度が少し鈍りはじめるが,10時45分,無事に塔ノ岳山頂に到着する。
 大倉から山頂までの所要時間は,3時間18分。当初,4時間程度と見込んでいたので,予想時間に比較したら,大幅に速い。
 山頂からの眺望は,相変わらず素晴らしいが,低気圧が接近しているためか,なんとなく落ち着きのない雰囲気の雲があちこちで,もくもくと立ち込めている。南アルプスの山々は山頂からも雲に覆われていて全く見えない。ただ,つい先日,湘南カラビナ隊のメンバーと一緒に初詣山行をした大山は,クッキリと見えている。
 今日も山頂で休憩を取っている登山者は殆ど居ない。

           <大活躍の営業部長>

     <尊仏山荘の周囲を巡回しよう>

              
                   <ちょっと草臥れたな>


  <山荘に入って一休みしよう:早く扉を開けてよ>

             
                       <誰か居るかな>


     <ん・・・まあ,異常なしか>

■尊仏山荘へ
 山頂からの眺望を楽しんだ後,尊仏山荘に向かう。
 丁度その時に,私達の直ぐ横を,営業部長のミー君が,どこからともなく現れて,スタスタと山荘の方に走っていく。山荘の入口近くに,大きな雄鹿が座っている。どうやら冬場になると観光客が与えるエサを目当てにして,出没しているようである。
 ミー君は,私達が山荘に入るのを予測しているかのように,先回りして,山荘入口で,私達が到着するのを待っている。私が入口の扉を開けて,
 「そら,ミー君よ・・・先に入りなさい・・」
とミー君を誘導する。両耳を少し後に傾けて,右前足をネコパンチのときのような仕草で持ち上げてから先へ進む。
 今日の小屋番はオーナーのHさんである。一昨日お会いしたばかりなので,
 「やあ,いらっしゃい・・」
と簡単な挨拶だけで済ます。
 私は,今朝,湘南モノレールの新聞無人スタンドで購入した神奈川新聞を,Hさんに手渡す。
 私達より先に小屋に入ったミー君は,暫くの間,土間でボンヤリと立ち止まっている。いかにも所在なさ気の仕草が,なんとも愛嬌がある。私はすかさず何枚かの写真をデジカメに収める。
 山荘の寒暖計を見る。今日,11時現在の山頂の気温は+3.6℃。随分と暖かい。
 お茶を飲みながら,山荘の雑記帳を眺める。一昨日,ドドさんが書いたメモの後から,数人の方が,メモを残している。何となく興が乗ったので,ノシイカさんと私も2~3行ずつメモを書く。最後に,山旅スクール5期「山欠菌」(私のあだ名)と,flower-hill_2005のハンドルネームを併記する。
 何となく,ボンヤリとくつろいでいると,11時30分になる。そろそろ,お暇をして,下り始めようと思う。丁度その時に,観音茶屋で追い越した聖岳の知人が,勢いよく山荘に入ってくるが,挨拶もそこそこに,11時35分に下山を開始する。

■下山
 今日の山頂は,季節外れに暖かい。柔らかい冬の日差しを浴びながら,ノンビリと下り続ける。11時50分に金冷し,12時02分に花立山荘を通過する。午前中よりも雲が多くなり,富士山の山麓のほんの一部がやっと見えるだけになっている。
 急な階段を慎重に下り続ける。途中で,山旅スクール6期のNさんがお一人で登ってくるのにすれ違う。Nさんとは,バカ尾根で,ときどきすれ違うことがある。
 「やあ,今日は・・・また,お会いしましたね」
と挨拶を交わす。
 下山の途中,沢山の登山者とすれ違う。私は,
 「大倉尾根だったら,お一人で登られても大丈夫ですよ」
とノシイカさんに進言する。つづいて,
 「バカ尾根で,スケルトンさんにも,ときどき会いますよ・・・時間がないときは途中まで登って,下山するようにしているようですよ・・・」
と,何も無理矢理,山頂まで行かなくても良いではないか,登れるところまで登って,引き返しても良いではないかとコメントする。
 下山しながら,山旅スクールのことや,私が登山を開始した頃のこと,私がメタボリック気味だったので,山登りを始めたことなど,雑談を交わす。
 14時04分に,大倉バス停に到着する。下山の所要時間は,2時間29分。まあまあの記録である。

[ラップタイム]

 7:36  大倉歩き出し
 7:45  登山口(325m)
 7:50  克童窯(350m)
 7:57  丹沢ベース(390m)
 8:06  観音茶屋(465m)(8:08まで休憩)
 8:13  高原の家分岐(500m)
 8:23  雑事場ノ平(595m)
 8:25  見晴茶屋(605m)
 8:42  一本松(745m)
 8:46  ベンチ(8:49まで休憩)
 9:02  駒止茶屋(855m)
 9:14  堀山(910m)
 9:23  堀山の家(925m)
 9:43  戸沢分岐(1075m)
 9:45  萱場平(1090m)(9:52まで休憩)
10:17  花立山荘(1260m)
10:34  金冷し(1330m)
10:54  塔ノ岳山頂 着(1465m)
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11:35  塔ノ岳山頂 発(+3.6℃)
11:50  金冷し(1350m)
12:02  花立山荘(1285m)(12:05まで休憩)
12:24  萱場平(1115m)
12:25  戸沢分岐(1090m)
12:38  堀山の家着(950m)(12:42まで休憩)
12:56  堀山(920m)
12:59  駒止茶屋(880m)
13:11  一本松(780m)
13:24  見晴茶屋(625m)
13:27  雑事場ノ平(610m)
13:36  高原の家分岐(535m)
13:39  観音茶屋(500m)
13:46  丹沢ベース(440m)
13:50  克董窯(395m)
13:55  登山口(360m)
14:04  大倉 着(310m)

[山行記録]

■登攀・下降高度

 塔ノ岳山頂    1491(m)
 大倉        290
 (高度差    1201m)
■登攀所要時間(休憩時間を含む)
 大倉発      7:36
 塔ノ岳山頂着  10:54
 (所要時間3時間18分(3.30h)
■登攀速度
  1201(m)/3.30(h)=363.9(m/h)
■下降所要時間
 塔ノ岳山頂発  11:35
 大倉着     14:04
 (所要時間 2時間29分(2.48h))
■下降速度

  1201(m)/2.48(h)=484.3(m/h)
                          (おわり)


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