中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
最初に左下の“カテゴリー”を選んで,クリックして下さい.

紺碧の青空とネコのんびりの丹沢:塔ノ岳(今年37回目)

2010年12月24日 09時41分22秒 | 丹沢の山旅

    
                          <花立山からの富士山と南アルプス>

    紺碧の青空とネコのんびりの丹沢:塔ノ岳(今年37回目)
         (単独山行:一部ご常連に同行)
       2010年12月23日(木・天皇誕生日)

■紺碧の青空に海が光る
 ここ2~3日温かい日が続いている.この暖かさも今日まで.明日のからクリスマスの25日頃には再び寒くなるという予報である.そこで,思い切って,今日,丹沢塔ノ岳に出掛けることにする.
 祝日にもかかわらず,1番バスはほどほどの込みようで,乗り切れないほどの登山客ではない.韋駄天のTさん,努力家のMさん,三角髭のTさんなどのご常連の顔も見える.
 バスが大倉に到着すると,ご常連は先を争うようにソソクサと登山を開始する.残念ながら私は例によってモタモタしていて,ご常連の皆様より10分遅れの7時10分頃,大倉から歩き出す.路面は良く乾いていて,とても歩きやすい.歩き出してすぐに,今日の体調はそんなに悪くないなと思う. 紺碧の青空に丹沢の山々がクッキリと見えている.
 「・・今日は気持ちの良い日になりそうだな・・」
 私は浮かれそうになる気持ちを抑えながら,「・・マイペース,マイペース・・」と自分に言い聞かせる.
 見晴山荘前から,日光を反射する相模湾を見下ろしながら,数枚の写真を撮る.


■Mさんは“堀山登山”
 体調が良さそうだとなると,どうしてもピッチが早まる.このままでは花立山荘付近でバテてしまうのが自明なので,早くなりそうなピッチを押さえながら登り続ける.私もご常連の一角にある.ご常連の中では,最も遅いグループに属しているが,いくら押さえて登ると言っても,たまにしか登山していない方々よりは速い.前方を歩いている登山客を,つぎつぎに追い越させていただく.一方では,何名かの方々に軽く追い越される.
 観音茶屋を過ぎた頃,同じバスに乗っていた努力家のMさんに追いつく.
 「・・すみません.先に行かせて貰います・・」
と挨拶する.するとMさんは,
 「今日は途中まで,堀山登山にしておきます・・・身体が馴れたら,また塔まで行きます・・」
と応える.
 「そうですか,余り無理はしないように・・ではお先に失礼します」

■土曜日のご常連
 やがて,駒止茶屋手前の急坂に差し掛かる.前方に2人ほどの方が超ユックリで登っている.追いついてみると,いつも土曜日にお会いするご常連の女性である.名前は分からない.先日,この女性と雑談したときに,私から南アルプスの笊ヶ岳に登ったときの話をしたことがある.
 「笊ヶ岳って,結構難しい山だそうですね・・」
と女性が言う.この方は『山梨百名山』とかいう本で,笊ヶ岳のことを調べたようである.
 「・・・確か標高2020メートルほどのところに,危険なトラバース道が連続したと思います.それに道がハッキリしない河原の急登がありました・・・山頂に宿泊施設がないので,日帰りで登りましたが,往復で10時間以上掛かったかも知れません・・」
 こんな話をしながら,結局,駒止茶屋から堀山の家までご一緒する.
 

■萱場平
 堀山の家から再び一人旅になる.私の前後に登山者の姿がないので,リラックスした気分で登り続ける.
 8時50分,萱場平を通過する.ベンチで登山者が寝そべっている.


■花立山荘
 花立山荘に到着する.到着時間をメモしようとして,ノートをどこかへ落としてしまったことに気がつく.明らかに萱場平と花立山荘の間で落としたに違いない.でも拾いの戻るのも面倒なので,下山時に拾うことにして,そのまま先へ進む.
 花立山荘前のベンチで,登りか下りか分からないが沢山の登山客が休憩を取っている.ここからも,相変わらず富士山が良く見えている.
 花立山荘を過ぎる頃から,綺麗な霜柱が見え始める.


■花立山の眺望
 花立山に向かう途中で,下ってくるチャンピョンとすれ違う.
 「やあ,やあ,・・」
と挨拶してすれ違う.
 今日は空気が澄んでいて,雲も沸いていない.花立山からの富士山や南アルプスの眺望が何時もよりずっとクッキリ見えている.


■塔ノ岳山頂
 9時28分,金冷シを通過する.韋駄天のTさん,三角髭のTさんと次々にすれ違う.同じバスに乗っていたのに・・と思うと,やっぱり自分が情けない.
 9時42分,無事,塔ノ岳山頂に到着する.山頂の気温は+1.6℃.風は殆ど吹いていないが,立ち止まると,やっぱり寒い.寒い中,数名の登山客が休憩を取っている.
 何時もの通りに,山頂からの眺めをデジカメに収める.富士山,南アルプス,八ヶ岳連峰がクッキリと見えている.正に絶景である.




■尊仏山荘
 ネコ御殿の2階窓際で日向ぼっこをしているネコのミー君の写真を撮ってから,尊仏山荘に入る.今日の小屋番はオーナーのHさん.先客は同じバスに乗り合わせていたご常連3人.私が山荘に入ると,私が注文する前に,Hさんがお茶の準備を始める.
 お茶を飲みながら雑談をしていると,私より10分ほど遅れて,先ほど一緒に歩いた女性が山荘に入ってくる.女性が,
 「どなたかノートを落としませんでしたか・・」
と皆に聞く.私がすかさず,
 「私,落としました・・」
と名乗り出る.
 どうやら,後7分坂手前の大きな岩の辺りで落としたらしい.岩近くの一番見易いところに置いておいたとのことなので,下山時に拾うことにする.
 そうこうしている内に,何時も土曜日に登ってこられるK大Nさんが,ヒョッコリ山荘に入ってくる.
 「あれ,めずらしいですね.今日は随分と速いですね・・」
 「土曜日は天候が悪くて寒いらしいので,今日登ってきましたよ」

<ネコ(2階窓)と富士山>



■やっぱりノートはない
 大倉発12時40分のバスにユックリ間に合うように,10時16分に尊仏山荘を出発,下山を開始する.今日は休日,これから登ってくる登山客とすれ違いながら,下り続ける.
 10時36分,花立山荘を通過する.落としたノートを拾うために,後7分坂を下りきったところから,大岩の辺りを,何回も登り下りしながら探すが,ノートは見当たらない.もっとも,昨日までの記録は既にパソコンに記録済みなので,実害は殆どないが少々残念である.

■薄情なネコ
 暫く探した後,ノートは諦めて下山を開始する.時計を見ながら,途中見晴らしの良いところでは写真を撮る.
 11時29分,堀山の家の手前で,登ってくる尊仏山荘小屋番のSさんとバッタリ.私の顔を見ると,
 「ネコに合いましたか・・」
とすかさずネコのことを話題にする.
 「はい,別棟で昼寝をしているネコの写真を撮りましたよ・・・この頃,ミー君,ちょっと肥ったですね・・」
 「(ネコに会えて)それはよかった・・確かにあいつ一寸肥りましたね」
 「Oさんが居ないので,ノイローゼになってやけ食いしているんですか?」
 「ぜ~んぜん・・ノイローゼなんて飛んでもない! あいつ,Oさんを忘れていますよ.Oさんが居なくても平気.この頃,私の腕を枕にして寝ていますよ・・」
 「そうでしたか.Oさんの仲って,そんなものなんですかね」
 ここで急になくしたノートのことを思い出す.
 「ああ,そうだ! 実は私,ノートを落としたんです.もし,山荘に届けられていたら,すみませんが保管しておいて下さい.数日中にまた登ってきますので・・」
 それにしても,あれほどネコを可愛がっていたOさんが居なくても平気なミー君は薄情者だなとついつい思いたくなる.昔から“ネコは家につく”と言われている.ネコにしてみれば,その辺りに居る人間なんて,所詮,その辺りにある物と一緒,たいして大事なものではないんだろうな.そう思うと,ちょっと寂しくなる.


■無事大倉へ
 小屋番さんとお別れして,再びトボトボと歩き出す.駒止茶屋を過ぎた辺りで,後ろから,どなたかの足音がする.先に行って貰おうと思って道を譲ると,例のノートの女性である.
 「私,12時40分のバスに乗るつもりです・・」
と女性が言うので,一緒に下山をする.
 道すがら,ノートには住所名前を書いておいた方がよい.それに電話番号も必ず書いておくようにと,くどくど何回も注意される.ごもっともな話なので拝聴するしかない.
 ユックリペースで下り続け,12時33分,大倉に到着する.その後,トントン拍子で乗り物を乗り継いで,14時少し過ぎに鎌倉の自宅に帰着する.

[ラップタイム]

 7:10  大倉歩き出し
 (この間,ノート紛失により記録なし)
 9:13  花立山荘
 9:28  金冷シ
 9:42  塔ノ岳山頂 着(+1.6℃)
====================================
10:16  塔ノ岳山頂 発
10:26  金冷シ
10:37  花立山荘
11:16  堀山の家
11:33  駒止茶屋
11:55  見晴山荘
12:10  観音茶屋
12:33  大倉 着

[山行記録]

■水平距離
       7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
  大倉  発       7:10
  塔ノ岳 着       9:42
 (所要時間)  2時間32分(2.53h)
 登攀速度   1269m/2.53h=501.6m/h

■下降所要時間
  塔ノ岳 発      10:16
  大倉  着      12:33
 (所要時間)  2時間17分(2.28h)
 下降速度   1269m/2.28h=556.6m/h
                                    (おわり)

「塔ノ岳」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/c354fbeb620bc67e5b0b7e6dc89cb191
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/609e08f81de0c094b7e50863fb3d1971
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)



最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
手許に戻りました. (FH)
2010-12-25 15:20:11
若葉マークさん

お陰様で手帳は手許に戻りました.
ご常連の「韋駄天のT」さんに拾っていただき,尊仏山荘に届けて貰いました.

山関連のブログで手帳を拾ったので警察に届けるというのがありましたが,あれは私とは違う話で混乱しました.

お騒がせして済みませんでした.
いろいろと有り難うございました.

また,私のブログにお立ち寄り下さい.
返信する
おはようございます。 (若葉マーク)
2010-12-25 05:36:12
手帳を拾った情報は大室山じゃないです。(^_^;)一応訂正させていただきますm(_ _)m
返信する
ご連絡,有り難うございました (FH)
2010-12-25 04:24:12
若葉マーク様

コメント有り難うございました.
大室山のノートのことは,私も,山関係のブログの記事で昨日知りました.

ご心配をお掛けしてすみません.
私は,最近大室山へは行っておりませんし,そんなにビッシリ書いてあるノートではないので,明らかに他の方のものでしょう.

なお,私の場合,山行後すぐにパソコンにデータを記録しますので,ノートをなくしても,損害は軽微です.

ご心配をお掛けしてすみませんでした.

どうも有り難うございました.
返信する
ノート (若葉マーク)
2010-12-24 22:01:53
見つかると良いですね。
私も23日は西丹沢の大室山あたりから見事な富士山を見ることができました。

※ここから下記はコメントとして公開しなくてもいいです。

ちなみにノートというのは手帳ではないのですよね?
某サイトで23日に丹沢付近で山行記録がびっしり書かれた手帳を拾ったという情報があったので。
誰かが拾って塔ノ岳ではない山まで持っていくなんてことは、、、まさかないですよね。


返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。