浜松市楽器博物館へ行った。その5(打楽器) よりつづく
今度は本邦です。
三味線は分解/組み立て式の楽器である。弦楽器のうち有棹楽器はその棹/ネックに張られた弦を左の手指で押さえて音程等を調整するんで、ネックがキモなんである。ネックの精度がすごくすごく大事。ぐらぐらするとか問題外だ。それをバラバラにする三味線、頭おかしいんじゃないの !? ビックリだ。
帰宅後しばらくして夫がブックオフで 革の破れた三味線を安く手に入れたので、バラしたり組み立てたりしてみた。棹はピタッと組み合わさって全然ぐらぐらしない。おお! 木工家の夫によると、手に入れた三味線のネックの材は紫檀だそうで、痩せたり反ったりしにくい材ではあるらしい。そうじゃないとムリだよねえ。
棹が胴を貫通して下にも刺さっていることで、より棹ががっちり固定されている。バイオリンとかギターとかはネックが胴を貫通していないが、見渡せば、二胡 などが貫通した構造になっているな。変わり者でいえば新参者の バンジョー も ネックそのままではないけれどネックに刺さっているロッドが胴(?スネアのヘッドみたいなの?)を貫通している。ネックをしっかり固定するという点において合理的だと思う。
オークラウロ。縦型のフルートみたい。動画が オークラウロHP にありました。演奏方法にもよるとは思うけれど、フルートと尺八のどちらにも似た音がするな。
むかし、学生時代にビッグバンドジャズクラブでトロンボーンを吹いていた。サキソフォーン吹きは曲によってはフルートに持ちかえて演奏することもあった。トランペット吹きがフリューゲルホルンを吹くくらいならそんなに違和感ないと思うけれど、サックスとフルートじゃ音の出し方がずいぶん違うから大変だよなあ、と持ちかえのないトロンボーン吹きのわたしは思ったもんだ。というわけで、サキソフォーン吹きの吹くフルートの音色はかすれていて、部内では尺八フルートなどと呼んでいたものだ。そうしたら、本当に尺八フルートがあった!(違います)
↓キャプション。ホテルオークラの大倉氏なんだ。喜八郎の長男が喜七郎 .... 。
道理でオークラ東京のロビーで無料コンサートを開いたりするわけだ(上記のオークラウロHP)。
ボタン式アコーディオン。可愛い。色も好みだ。トンボ製。
浜松市楽器博物館へ行った。その4(アコーディオンのなかま) でハーモニカのリードの説明を引用したが、現在でも トンボ楽器製作所 はハーモニカとアコーディオンの大手国産メーカーとして活動している。
小さな鍵盤式アコーディオン。これもトンボ製。
ペダル鍵盤つきの立派な西川製リードオルガン。ストップもたくさん。ゴージャスだ。
わたし、ストップのついた(リードセットを選択できる)リードオルガンって弾いたことも聴いたこともないので、ぜひ弾いてみたい!せめて演奏を観たい!
ペダル鍵盤があるということは、ふいごに空気を送るペダルを踏めないということだな。ふいご師かモーターか何かが必要だ。脇に穴があったと思う。また浜松市楽器博物館に行ったらチェックしよう。
向かって左側。この丸いつまみがストップ。引き出すとオンだろう。
向かって右側。 中央に「西川オルガン」と書いてあり、その下に「日本楽器株式会社横浜工場」とある。「西川オルガン」の両側の 音叉が3本組み合わさったマークはヤマハ。日本楽器はヤマハの旧名で西川オルガンは日本楽器に吸収されたんで、こういう表記になったんだろう。
田中式純正調オルガン。
それにしてもミズナラの杢がすごい。↑上の西川オルガンの材も。ミズナラって重いんだよ。この時代はよい材がいっぱいあったんだなあ、と夫談。
なんだかとっても怪しいオルガンだ。だってこんな縦に分割された鍵盤だよ。↓
縦に2つに分割された鍵盤は ショートオクターブ の一種のブロークンオクターブというのが存在するけど、純正調オルガンのような3分割じゃない。普通はないところに小さな黒鍵があるし。使いこなすのが難しそうな楽器だ。
これは何なんでしょう?どうもピンを刺して音を選択するっぽいのだが。上の覆いの端のレバーも選択に関わっているのかなあ?
今メジャーなのは平均律だがそこに至るまでには色々あった。それをまとめて古典調律という。ピタゴラス律、純正律、キルンベルガー、ヴェルクマイスター、という名前くらいしか知らない。 キャプション↓純正調オルガンと平均律の比較
検索したら sixteen tones「田中正平の純正律オルガン」 というのにヒットした。分割した鍵盤の使い方が載っている。
ブログ主は小方厚氏で『音律と音階の科学』という本をお書きになった人だ。ちょうど古典調律を調べようと思って買っていたところだったので、びっくりした。 氏のブログに「日本学生科学賞 : 古典音律と平均律」という記事もあって、中学1年生の素晴らしい発表についてで、スゴいなあ、ぜんぜん分からないよ、と遠い目になる。
アコーディオンを弾いていて蛇腹の押し引きを強くするとピッチが上がってしまうことがある。そういうことがリードオルガンでは起きないのだろうか?と思ってしまった。もしそうならこんな微妙なチューニングは意味をなさないだろうなあ。防ぐ手立てがあるのかなあ?
浜松市楽器博物館へ行った。その7(ピアノ以前) へつづく
今度は本邦です。
三味線は分解/組み立て式の楽器である。弦楽器のうち有棹楽器はその棹/ネックに張られた弦を左の手指で押さえて音程等を調整するんで、ネックがキモなんである。ネックの精度がすごくすごく大事。ぐらぐらするとか問題外だ。それをバラバラにする三味線、頭おかしいんじゃないの !? ビックリだ。
帰宅後しばらくして夫がブックオフで 革の破れた三味線を安く手に入れたので、バラしたり組み立てたりしてみた。棹はピタッと組み合わさって全然ぐらぐらしない。おお! 木工家の夫によると、手に入れた三味線のネックの材は紫檀だそうで、痩せたり反ったりしにくい材ではあるらしい。そうじゃないとムリだよねえ。
棹が胴を貫通して下にも刺さっていることで、より棹ががっちり固定されている。バイオリンとかギターとかはネックが胴を貫通していないが、見渡せば、二胡 などが貫通した構造になっているな。変わり者でいえば新参者の バンジョー も ネックそのままではないけれどネックに刺さっているロッドが胴(?スネアのヘッドみたいなの?)を貫通している。ネックをしっかり固定するという点において合理的だと思う。
オークラウロ。縦型のフルートみたい。動画が オークラウロHP にありました。演奏方法にもよるとは思うけれど、フルートと尺八のどちらにも似た音がするな。
むかし、学生時代にビッグバンドジャズクラブでトロンボーンを吹いていた。サキソフォーン吹きは曲によってはフルートに持ちかえて演奏することもあった。トランペット吹きがフリューゲルホルンを吹くくらいならそんなに違和感ないと思うけれど、サックスとフルートじゃ音の出し方がずいぶん違うから大変だよなあ、と持ちかえのないトロンボーン吹きのわたしは思ったもんだ。というわけで、サキソフォーン吹きの吹くフルートの音色はかすれていて、部内では尺八フルートなどと呼んでいたものだ。そうしたら、本当に尺八フルートがあった!(違います)
↓キャプション。ホテルオークラの大倉氏なんだ。喜八郎の長男が喜七郎 .... 。
道理でオークラ東京のロビーで無料コンサートを開いたりするわけだ(上記のオークラウロHP)。
ボタン式アコーディオン。可愛い。色も好みだ。トンボ製。
浜松市楽器博物館へ行った。その4(アコーディオンのなかま) でハーモニカのリードの説明を引用したが、現在でも トンボ楽器製作所 はハーモニカとアコーディオンの大手国産メーカーとして活動している。
小さな鍵盤式アコーディオン。これもトンボ製。
ペダル鍵盤つきの立派な西川製リードオルガン。ストップもたくさん。ゴージャスだ。
わたし、ストップのついた(リードセットを選択できる)リードオルガンって弾いたことも聴いたこともないので、ぜひ弾いてみたい!せめて演奏を観たい!
ペダル鍵盤があるということは、ふいごに空気を送るペダルを踏めないということだな。ふいご師かモーターか何かが必要だ。脇に穴があったと思う。また浜松市楽器博物館に行ったらチェックしよう。
向かって左側。この丸いつまみがストップ。引き出すとオンだろう。
向かって右側。 中央に「西川オルガン」と書いてあり、その下に「日本楽器株式会社横浜工場」とある。「西川オルガン」の両側の 音叉が3本組み合わさったマークはヤマハ。日本楽器はヤマハの旧名で西川オルガンは日本楽器に吸収されたんで、こういう表記になったんだろう。
田中式純正調オルガン。
それにしてもミズナラの杢がすごい。↑上の西川オルガンの材も。ミズナラって重いんだよ。この時代はよい材がいっぱいあったんだなあ、と夫談。
なんだかとっても怪しいオルガンだ。だってこんな縦に分割された鍵盤だよ。↓
縦に2つに分割された鍵盤は ショートオクターブ の一種のブロークンオクターブというのが存在するけど、純正調オルガンのような3分割じゃない。普通はないところに小さな黒鍵があるし。使いこなすのが難しそうな楽器だ。
これは何なんでしょう?どうもピンを刺して音を選択するっぽいのだが。上の覆いの端のレバーも選択に関わっているのかなあ?
今メジャーなのは平均律だがそこに至るまでには色々あった。それをまとめて古典調律という。ピタゴラス律、純正律、キルンベルガー、ヴェルクマイスター、という名前くらいしか知らない。 キャプション↓純正調オルガンと平均律の比較
検索したら sixteen tones「田中正平の純正律オルガン」 というのにヒットした。分割した鍵盤の使い方が載っている。
ブログ主は小方厚氏で『音律と音階の科学』という本をお書きになった人だ。ちょうど古典調律を調べようと思って買っていたところだったので、びっくりした。 氏のブログに「日本学生科学賞 : 古典音律と平均律」という記事もあって、中学1年生の素晴らしい発表についてで、スゴいなあ、ぜんぜん分からないよ、と遠い目になる。
アコーディオンを弾いていて蛇腹の押し引きを強くするとピッチが上がってしまうことがある。そういうことがリードオルガンでは起きないのだろうか?と思ってしまった。もしそうならこんな微妙なチューニングは意味をなさないだろうなあ。防ぐ手立てがあるのかなあ?
浜松市楽器博物館へ行った。その7(ピアノ以前) へつづく
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