≪手を動かさねばっ!≫

日常で手を使うことや思ったこと。染織やお菓子作りがメインでしたが、病を得て休んでいます。最近は音楽ネタが多し。

トーハクへ行った。その3(本館、押出仏ができるまで)

2019-10-20 16:15:06 | 展覧会に行った話
トーハクへ行った。その2(東洋館)よりつづく。 ラストは本館。

七宝花蝶文瓶 並河靖之(1845~1927)作 明治25年(1982) シカゴ・コロンブス博覧会事務局
並河七宝の蝶々はたまらない。地味に見える背景が実はキラキラしていたりするんである。美しさの伝わる写真が撮れない。


本館の「みどりのライオン 体験コーナー」にあった展示。法隆寺宝物館にある押出仏のレプリカを作ってみたらしい。


これが↓元ネタの 阿弥陀三尊および僧形像 銅板製槌起鍍金 飛鳥時代 7世紀。 2018年初夏にトーハク法隆寺宝物館へ行ったときに撮った写真。


工程① 準備~仏像の蝋型を作る
蜜蝋で土台を作り、その上に仏像や台座などの形を細かく形作ります。


工程② 準備~鋳造原型
蝋型原型を土で覆って熱し、中の蝋を溶かします。そこに銅を流して冷やすと、蝋型と同じ原型が銅でできます。


工程③ 材料~銅板づくり
「湯床吹き(ゆどこぶき)」という江戸時代までに使われた技法で銅の塊を作ります。それを、柔らかいうちに金づちでたたき、固くなったら熱して柔らかくする工程を繰り返し、適当な薄さ(今回は0.4mm)になるまで延ばします。




工程④ 打出し その1
銅板を仏像の型の上に乗せ、木づちで打ち出します。銅板を熱して柔らかくし、木と竹のたがねを使い、打出を繰り返して輪郭をはっきりさせます。銅板が薄くなりすぎて破けないように注意します。

キャプション札が光っちゃってごめんなさい。


工程⑤ 打出し その2
次に衣のひだや光背・台座の文様など、細かな部分を、さらに小さな竹のたがねや鹿の角で打ち出します。蓮の花びらなど盛り上がったところは、しわが寄らないように注意します。




工程⑥ 完成~端切り、鍍金(ときん)、彩色
金のたがねを用いて、輪郭に沿って端を切り落とします。次に鍍金(金メッキ)をほどこし、岩絵の具で髪や口、墨で瞼や瞳、眉、ひげを塗ります。完成した「押出仏」の薄さや細かな模様も、ぜひ注目ください。 とキャプション札にあった。

できたときは煌びやかだったんですね。



トーハクは何度行っても観尽くせない。


 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日本橋 | トップ | トーハクへ行った。その2(... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

展覧会に行った話」カテゴリの最新記事