ふくらく通信

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村上屋の餅菓子(仙台市北目町) : 2009年02月07日の食べ歩記

2014-01-13 14:36:37 | 食べ歩記
五橋の西側で、二十三夜堂の見守る北目町には、明治10年創業のお店がある。
二十三夜堂から、北へ向かって通りを行くと、琴や三味線の「熊谷楽器店」が見える。
その隣で、店頭に明かりの灯る看板と、暖簾を掛けているのが、その明治創業のお店。

2009年、店頭にこんな貼り紙があった。「132周年記念 132円の商品を132円で販売」


このお店は、村上屋餅店。
名物は、もちろん美味しい「づんだ餅」だが、伝統の餅菓子だけでなく、新たな味の菓子も工夫して作っている。

春の兆しが見え、宮城イチゴが出始める時季には、村上屋さんでも「いちごミルク」の張り紙が出る。
それは、イチゴを使った餅菓子だ。

真ん中に、みずみずしいイチゴが入っていて、香り豊かで爽やかな餅菓子。白あんやお餅など和菓子の素材と、いちごとミルクの洋菓子の味わいが調和していた。
この時季、いちごチョコレートの大福も作られている。イチゴの香りが、チョコレートで引き立ち、洋菓子を餅で包んだような、新しい味わいであった。

どちらも、イチゴ大福とは、また一味違う。
お餅の中に、時代に応じた長年の店の意気込みも包まれているように思った。

※追記:今も同じ場所で営業。伝統も新たな一工夫も共に、長年親しまれている店の味は続いています。