ふくらく通信

東北人が記す、東北の良さや震災の事、日々のなんだりかんだり。
他所で見る東北の足跡や繋がり、町の今昔や輝きを発信。

令和元年の仙台七夕

2019-08-08 18:45:30 | ゆるゆる歩き:町や通り

暑けくに汗かきなげ、吹き流しくぐりて甲夜見歩く。 

 

 

           きよ    かぜやわら     きょうぜん  こ  ひら 

「初春の令月にして 気淑く風和ぎ 梅は鏡前の粉を披き、

   はいご  こう  かお 

蘭は珮後の香を薫らす。」

 

令和元年らしく、年号出典の梅花の歌序文に因んだ飾りあり。

 

 

縁起良く松竹梅の紋様。

 

 

 

始りは清涼殿での乞巧奠の宴。

今では庶民の楽しみであり、華麗な飾りで町を賑わす七夕祭りとなって受け継がれる。

 

(続日本紀や雲図抄に記録がある。参考:戸田市立図書館『古事類苑の引き方』/有識文化研究所『伝統の年中行事』)

 

 
 

被災地いっぱいの笑顔

2019-08-02 22:53:56 | ゆるゆる歩き:町や通り

山元町新浜(しんはま)地区にて、農地いっぱいにひまわりが咲く。

 


ひまわりの後方は、一段高く工事しているのが見える。

奥の建物は清掃センター。

 

今年で2回目のひまわり祭り。

今回は咲くのが遅れて、開催期間を8月4日まで延期。

 

晴れて真夏日となった7月28日に、見頃かもしれないと寄ってみた。

 

坂元駅から、所々にある案内板の矢印に従って進む。

本当にここでいいかと心細くなるが、案内通りに進むと行き当たった。

 

思っていた以上に広い。

ずっと奥までひまわりの笑顔がいっぱいだ。

 

(2019年7月28日撮影:山元町ひまわり祭り)

 

ミツバチもせっせと動き回る。

穏やかで明るい。

 

失った町の息吹が、ふと蘇った気がした。




あの日のまちかど 第26景 仙台市長町と宮城野

2019-05-24 18:11:09 | ゆるゆる歩き:町や通り

7年前のこの日、長町から榴岡へと歩き、球場で交流戦を見た。

 

長町は震災から一年過ぎても、地震の影響で道路がでこぼこ。

しばらく補修が続いた。

 

(2012年5月24日撮影:長町駅前たいはっくる周辺)

 

長町駅前はツツジが満開だった。

 

(2012年5月24日撮影:長町駅東側)


しばらく、町をぶらぶらして夕方に球場へ。

球場では、ドアラの姿を拝見。

筆談で何やら質問に面白おかしく答えていた。

 

(2012年5月24日撮影:宮城野区当時のKスタにて)

試合結果は、おらほの負けで悔しかったが楽しかった。


あの日のまちかど 第25景 南三陸町

2019-05-21 23:43:28 | ゆるゆる歩き:町や通り

6年前の今日、津波の傷跡が残る町で、生命力の輝きを見た。

 

南三陸町、歌津の伊里前川に架かる橋は、青空の下で青く光る。

かつてアザラシが来たことで、汐見橋はうたちゃん橋と名を変えた。

 

 (2013年5月21日撮影:南三陸町うたちゃん橋)


 

伊里前川に石がギザギザに組まれた仕掛けがあった。

「ざわ」といい、この仕掛けでシロウオを獲る。

伊里前川でのシロウオ漁は、4月5月6月と、春から初夏にかけて行われる。

 

 (2013年5月21日撮影:歌津伊里前川のざわ)

 

歌津のシロウオは、ハゼの仲間で、産卵のために遡上するもの。

海でも獲れるが、伊里前川に遡上したのを「ざわ」で捕まえるのが、いわば名物。

海へ出て川へ戻るのだから、小さくもなかなか強い。

 


自然の廻りは、恩恵でもある。

小さな生き物と、大きな自然から力を分けてもらった一日。


 (2013年5月21日撮影:シロウオの丼と天ぷらの夕餉)


あの日のまちかど第24景 仙台市蒲生

2019-05-12 22:38:21 | ゆるゆる歩き:町や通り

震災前は豊かな田んぼの風景だった。

10年前の今日、蒲生でアマサギを見かける。


(2009年5月12日撮影:仙台市蒲生付近)

 

田植えの最中、水を張った田んぼに苗が植わっていく。

人が作業する傍で、アマサギは餌をついばんでいた。

 

(2009年5月12日撮影:仙台市蒲生)

 

背後にうっすら見えるのは、南蒲生浄化センター。

この辺りも、震災で津波に襲われた。

 

震災から3年後、この辺りは、どこもかしこも除塩と整備工事中だった。


(2014年撮影:仙台市蒲生付近)

 

この辺りは、かつての風景と少し違った形で再生していく。

かさ上げ道路が通り、農地も大規模施設園芸のハウスなどもできている。

 

作付けが変わっても、再び豊かな自然環境が戻ることが大切。

良い農地は、豊かな海につながるのだから。