ふくらく通信

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73年前の今日、戦争は終わっていなかった。

2018-08-21 21:22:05 | 今昔あれこれ

玉音放送により、天皇陛下から国民に降伏宣言がなされた8月15日。

日本はこの日を終戦と思っているが、正式な終戦はまだだった。

実際は、15日以降も戦闘を終えられなかった。

73年前の今日(1945/8/21)、ソ連による千島列島への攻撃があったのだ。


北端の占守島(しゅむしゅとう)では、武装解除の準備をしていた日本軍だったが、急遽、防衛のために戦闘開始したという。

必死の防戦でソ連軍の出端を挫き、北海道へのソ連軍侵攻を食い止めたのであった。


ことによっては、日本は分割占領されるかもしれなかったが、米国はソ連の提案を拒否。

米国による戦後日本の管理政策が打ち出され、日本は分割を免れた。

そして、正式に終戦宣言がなされたのは9月2日のことだった。


あれから73年目の8月を迎えた。

東京の靖国神社内にある遊就館には戦没者の写真が並ぶ。

仙台市にある護国神社内にも、英霊顕彰館があり、やはり戦没者の遺品や遺影が並んでいる。


この人々は、国と家族を守るために戦ったが、決して戦争したかったわけではない。

夢を諦め、愛する人との心温まる日々を断ち切って散っていったのである。

この戦没者も、きっと我々と同じく、こう願っているはずだ。


尊い命を無残に捨て去る戦争なんぞ、もう二度と起こさぬようにと。

(宮城県護国神社 英霊顕彰館にて:撮影日2018年5月15日)


参考:『池上彰の教科書に載っていない20世紀~戦後ニッポンを救った知られざる人々~』/浅田次郎著『終わらざる夏』/

    国立国会図書館電子展示会『日本国憲法の誕生・詳細年表』/靖国神社遊就館/

    SBクリエイティブ連載 松本利秋著『日本人が知らない終戦秘話』