10月の下旬、大菩薩ラインを登りつめて柳沢峠まで行ってきた。
駐車場に着いたのは8時半を過ぎた辺り。頬にあたる空気は思ったより冷たい。
ここの標高は1480mと高く、紅葉はだいぶ進んでいるようだ。
柳沢峠からは富士山が良く見える。まだ冠雪はしていない。
少し下ったところに「水源地ふれあいのみち」の看板がある。
ここは一周2時間程度の散策路となっているが、大菩薩嶺や鶏冠山への登山口でもある。
枯葉の降り積もった道を歩いていく。
ブナやイヌブナが多い森だが、そのほかの樹種も多く、そのいくつかには樹種名が表示されていて
それを読みながら歩くことができる。
しばらく歩くと赤や黄色、オレンジ色の紅葉が目の前に現れてくる。
これはまだ見ることのできたツタウルシの紅葉。
白い木肌のダケカンバ
黄色い黄葉はヒトツバカエデというらしい
緩やかな登り下りを小一時間繰り返し、展望台のところまでやってきた。
目の前の峰々は雲取山(右手前の鶏冠山に隠れている)から甲武信だけを経て
瑞牆山まで至る奥秩父の長い縦走路の一部となっている。
右に見える高い山は飛龍山。左の小さなでっぱりは唐松尾山。
展望台のすぐ先で散策路は終わる。まだ時間があるのでその先の六本木峠まで足を延ばすことにする。
この先は森が一層と深くなる。
目の前に広がるのは苔むした大岩。野鳥の囀りが絶え間なく聞こえている。
大きくカーブしたところでは木々が途切れ明るくなり。
目を焼き尽くすような真紅の紅葉のその上に真っ青な青空が現れる。
高い枝の先に実をつけたヤマブドウ
これはツツジ科の木の紅葉。
マムシグサの実も紅葉に負けじと真紅の色に染まっている。
紅葉の木の幹を行ったり来たりしているのはゴジュウカラのようだ。
歩き始めて一時間半、六本木峠の標識が見えたところで引き返すことにした。
森の霊気を吸いながら野鳥の囀りを聞き、一足先に紅葉を楽しむことができた。
本当にいい一日だった。
この辺で。