硫黄岳を登ったその日は八ヶ岳原村のペンションに泊まった。平日なので客は一人、貸切状態ですよと主人が苦笑していた。1300mの高原は木立に覆われ、昼も涼しくエアコンはおろか扇風機すら要らないほどだった。
翌朝7時の朝食前に近くの自然文化園を散策した。
花弁の根元が黄色いのでこれはノハラショウブ。
コオニユリ
市街地の庭先で見かけるオニユリと花の姿は似ているが、花の数が少なく、茎に零余子(むかご)をつけないので見分けられる。
左右の黄色い蕾はクサレダマ
少し歩くと咲いているクサレダマがあった。この名は「腐れ」から来た名ではなく、マメ科の低木レダマに似た花で草本という意味。つまりクサ レダマという分け方が正しい。
私はこの花をヤナギランとともに、夏の高原を代表する艶やかな美人花とひそかに思っている。
クサフジ
カラマツソウ
シモツケソウ
咲き掛けのクガイソウ
思案気なヤマオダマキ
山でもよく見かけるウツボグサ。名は肉食魚のウツボから来たのではなく、花穂が弓を入れる靫(うつぼ)に似た形をしていることから名づけられた。枯れて黒くなった花穂は夏枯草と呼ばれ漢方に使われる。
オカトラノオ
ホタルブクロ
ツリガネニンジン
コバギボウシ
おまけを2つ。ずいぶん低いところにいたアカゲラ
冬には散々お目にかかったアカハラに久しぶりにご対面。
この辺で。