去年12月に流れていたニュースを先日知って、恐縮しつつ話題にする。
米国のバーナンキFRB議長がタイム誌のインタビューで、自分の住宅ローンを変動金利型から固定金利型に切り替えたことを明らかにしたという。
FRB議長といえば、日本では日銀総裁にあたる。国の金利政策の最高責任者といっていい存在の発言だから、一般人の住宅ローンの切り替えとは次元が異なる。
いまごろ変動金利から固定金利に切り替えたということは、金利の低下局面はいよいよ終了する(させる?)と判断したとも読むことができるわけだ。
金利の決定権を持っているといっていい存在が、こんなことを雑誌のインタビューというような場で明かしていいのだろうかと思った。
と、このニュースを知ったならそんな読みや感想を持つ人はおそらく大勢いるだろう。
周回遅れの私がなんでこれを話題にするかというと、3年以上前の2006年6月17日の「日銀総裁の家づくり」というエントリで、日銀総裁と村上ファンドの問題に絡んで、「日銀総裁は取得した資産ばかりでなく、住宅ローンなどの個人負債も情報開示すべきではないのか」という指摘をすでにしていたことを自慢したいからである。
あの時期、中央銀行総裁の資産の開示に言及していた人はいても、負債の開示に言及していた人はほかに見かけなかった。それが今まさに負債の開示について問題提起される事態が起きたのだ。ちょっとは自慢もしたくなる。
中央銀行総裁の資産・負債の動向は、ある意味インサイダー情報といっていい。タイムリーに開示されるべきではなかろうか。
遅れて話題にしてなんだが、世間ではもっと騒いだほうがいいと思う。
このバーナンキ発言について、日本の大手マスコミが報じていないため、私はすぐに気づかなかった。それもなさけなく思う。報じられなかったのは雑誌ネタを取り上げないという硬直的な新聞社体質も原因になっているかもしれない。
そうやって一般人の情報取得の軸足は、硬直的なマスメディアから無手勝流のネットへと移っていくのだ。
それはそうと、家づくりを考える人がタイミングを推し量るのはますます難しい局面になってきた。デフレ・低金利の今は悪くない時期のようには見えるが、景気動向を考えると・・・。
私はもう建ててしまったので、そういう悩みをしなくていいのが救い。ローンの返し方をどうするか考えるくらいで済む。
この先、ハイパーインフレがきたりするならば、ローンの前倒し返済はしないでおいたほうが得(固定金利型の場合)なので、今後、バーナンキ議長が住宅ローンを前倒し返済した・していないというような情報開示はぜひタイムリーにお願いしたいところ。
はてさて白川日銀総裁の個人情報はどうなのだろうか。もし白川総裁が住宅ローンを組んでいたら、そのローンの窓口となっている銀行関係者は、すばらしい情報の第一次取得者となれますぞ。
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