魂の発達

私とは何か。私とは魂であるというところから世界を考えます。

現在の魂の状況

2006-04-02 14:09:24 | Weblog

現代を人類が心理的自我の段階にあるとしても、心理的自我の段階にある人間はまだ少ないのではないでしょうか。指導的人間の多くは心理的段階にあるでしょうが、大衆の多くは宗教的神話的段階にいるようです。もちろん前自我的なテュボーンやウロボロス段階のものも少なくありません。特に人口増加の激しいインドや中国には前自我段階の魂も多いでしょう。
現代が人類=「世界自我」の思春期だとして、いったん過去を、ケン・ウイルバー的に振り返ってみましょう。――ウイルバーの意識の進化論を引用しますが、必ずしも全面的に容認しているわけではありません。また彼の著作を直接読んだこともありませんので、あくまで一つの考え方としてのものと思ってください。 ――

人類の赤ん坊時代・乳児期は「ウロボロス的段階」(人類誕生から原人の出現まで頃)に相当します。「意識の地図」的に言えば「前自我的段階」でしょう。幼児期は「魔術的テュボーン段階」(原人が出現し、アニミズム・トーテミズム的な精神状態。シャーマン的指導者が出現した時代)に相当すると思われます。小学生時代は「神話的段階」、「神話ー共同体段階」(シャーマンが神王へ進化し、巨大な神殿などが造られた時代)に相当するでしょう。ただ、ウイルバーの考えかたでこの時期の「突出した意識」を「唯一の絶対的存在、神との出会い」と言っているところが気にかかりますが、キリスト教徒として育ったからでしょう。彼には仏やブラフマンと神を同一視しようという傾向があるようです。