最終回の3日目.
今回は、赤のルートです.
横尾から(上高地まで)の避けられない無駄?!な距離があるから長く見えます(^_^)
朝起きてまずチェックしたのは、山荘にあったPCで上高地から沢渡・新島々へ下りるバスの時刻表.
まぁ、大体をつかんでおくだけ.だって時間通りに下山できるか分からないもの.
でもこれ、どうやってネットにつながってるんだろー?衛星?
山荘、午前3時ごろ.
ヘルメットかぶります.もちろん頭を岩肌にぶつけても大丈夫なように、と、先行者の落石が直撃するのを避ける目的です.
ベッドをご一緒した、左からTDさんと、KBさん.
フラッシュ焚いてこんな感じ.20代と60代.
私、50代(^_^)
もうお一方、後述するSTさんというベテランの方を岩壁登坂の先生とし、 4人で登頂することになりました.
午前4時、岩壁の下まで移動して明るくなるまで待機?…、と思っていたら、STさん、登り始めてるじゃないですカッ!Σ(゜皿゜)
なんてこった!!
“無理、むり、ムリっ!寝不足で全身がだるぅい、頭もぼやー(T.T)”
“ゼッタイ無理やぁ~!落ちる、死ぬ、家族に会いたいぃ(T.T)”
で、
「先生、ボク無理ですぅ.一旦下りて明るくなってから登りますぅぅ.ゼッタイそのほーが良いですぅ(T.T)」
「ゲルさん、だいじょうぶ!登っておいでって!大丈夫だから.ゆっくり登るから!」
それでも下に降りようとした私ですが、モー既に下から登ってき始めている人がいて、下りるのも無理(T.T)!ぜつぼー!
“えぇい!ならば先生方と同行しないとゼッタイ危ない!”
「先生、やっぱ、付いていきますっ!まって!」
「OK!行きましょー!ゼッタイ大丈夫ですからぁ!」
その時の写真がこれ.
これを最後にカメラはポケット深くに片付けました.
場合によってはこれが私の“最期の”写真になっていたかもしれません.
“おそろしぃ!オソロシー!恐いよぉ(T.T)!”
“あぁ、女房と『危ない登山はしない』という固い約束をヤブッチョる.あーん(T.T)”
そうそう滑落事故が起こらない槍ヶ岳ですが、“私だけ落ちる”というシミュレーションが出来てしまうんですよぉ.私、こういったことはペジミストなんです.
幽体離脱して、“死ななくても良かったのに、死んじゃった、と….無理して登らなくてもよかったのに、と…”
で、そんな登り.だんだん慣れてくるんですなぁ、これが.
“うわぁ、また垂直のハシゴ!これで一貫の終わりかぁ?手が滑って死ぬのかぁ(T.T)”
“落ちたら、全身複雑骨折、頭ぐちゃぐちゃになって脳ミソが出るぅ(T.T).強い意志で登らない選択枝もあったのにぃ(T.T).ごめんね、家族ぅ(T.T)”
??、到着です…???
“これが最後のハシゴと分からず登ってました.先生、ソーならソーと言ってくださいよぉ”
頂上です!
登頂ーしたんですっ\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/
なんと晴れやかな表情でしょー!
このときは下りのことは考えないヨーにしちょります(^_^;)
約30分で登頂したようです.
頂上には、私たち4人以外、先行者が8人程度おられたでしょうか.
時間が時間だけに(早過ぎ)、渋滞なくスムーズに登って来れました.
“槍ヶ岳”の看板を持って記念撮影.
3,180m!
ご来光を待ちます.
防寒対策十分で登ってきましたから、ソー寒くないっす(^_^).
みんなこんな感じで同じ方向を向いちょります.
最後のハシゴを登りきったところです.
ちょっと明るくなって2枚目.
んぅん、上から舐めて写せなかったから、もう一歩高度感、恐怖感伝わらないかなぁ….
想像できる方は分かるでしょ.
後は200mの断崖絶壁です.
もちろん落ちたら死にます.後続者も巻き込みます、確実に!
山頂.ひしめいております.約50人でしょうか.もうこれ以上は登ってきても立てません.
したがってハシゴの下に向かって、もう上がってくるな、とストップをかけます.
そうなると途中の方々は、岩肌に貼り付いて待機です. 仕方ありません.
我々が下りるまで登って来れません.
まさに雲海.彼方の山頂が海の中に浮かぶ島のよう.
彼方に見える、ちょっと高い山、富士山.
ご来光.
モルゲンロート.ドイツ語で朝日を浴びる山肌ってことらしいです.
満足感一杯.
ヒトモルゲンロート(^_^).
奥穂高モルゲンロート…、たぶん.
That's climbing!
これが高度差200mの断崖絶壁だっ!!
でも実際私が登ってきたときは、周囲が真っ暗だったので、正直ここまでの恐怖感はなかった.
でもホントは、真っ暗な中を登るのは極めて危ない.
さて、問題の下り!
今度は周囲が明るい!
恐ろしー(T.T)!!、高度感半端ない!!
特に最初のハシゴを後ろ向きに第一歩を下りるときの恐怖感たるや….
一歩一歩確実に岩肌に足をかけ、手で岩を握り、ゆっくり、ゆっくり.
先生に
「お尻を付いちゃダメ!三点支持で足元の岩をしっかり掴め!」
と怒られて怒られて(^^;.
写真なんかありません!撮ってるヨユーなんて、あるわけない!
とーちゃーく!
“あ゛ー、生きて帰ってきた!家族に会えるぅ\(^o^)/”
左から、私、富山のKBさん、大阪?のST先生、東京のTDさん.
このST先生が「大丈夫だから登っておいでぇ」と声をかけてくれた方.
槍ー(ヤリー)!
槍ヶ岳山荘に頼んだお弁当.
もち米の入ったオコワっていう感じかしら.
今から始まる7時間強の下りに向けてエネルギー補給です.
ここから数枚は、帰ってから、富山のKBさんからメールで頂戴したお写真.
KBさん、山頂でお別れした後、一旦新穂高へ下り、車で沢渡へ移動され、翌日上高地から奥穂高岳へ登られたそうです.それもソロで(◎o◎)!
またお会いしましょー(^0^)/~
さぁ、山荘を後に、ひたすら上高地を目指して下山します.
槍ヶ岳、私には巨大なゴジラのように見えてました.
やっつけちゃりました!
8:00下山開始.
ゴジラ君、さよなら(^0^)/~
まさに生きているからこそ!
真っ青な空!
それにしても今回の山行、赤日連休、全てピーカン!
こんなこと一生にもう一度あるかしら?ってくらい、好天に恵まれました.
同じような写真が何枚も続きます(^^ゞ
名残惜しい….
決して、
魚眼レンズで撮ってるのではありません.
左に“グリーンバンド”が見えてきました.
ここから下はもう槍ヶ岳は見えなくなります.
さようなら…(; ;).また?来るね.
上高地へ続く谷.
天狗原分岐…、たぶん.
ナナカマドの紅葉.
この辺の紅葉の主役はこれです.
下ります.
日本ではないような景色です.
ひたすら歩いて3時間.
“槍沢ロッヂ”.
“山荘”、“小屋”、“ヒュッテ”、“ロッヂ”と勝手なネーミングだと思います.たぶん….
もうお一方、槍ヶ岳山荘でベッドを伴にした東京のKJさんからメールでいただいた写真です.
KJさんは、もう3回?槍ヶ岳には登っているから、今回は登頂しない.その時間で、写真の天狗池へ寄って下りる、ということだったので、残念ながらご本人の写真がありません.
天狗池という逆さ槍ヶ岳が撮れる有名スポットです.
素晴らしい光景を切り取られてます.池の水が鏡のようになっている一枚です.
その2.
一眼レフの良いカメラで撮られてるからでしょう、色合いに深みがあってより立体的に見えるようです.
追伸
KJさん、いただいたお写真、そのままではやや暗かったので、コントラスト等の調整で飛ばしました.ちょっと飛ばしすぎたかもしれませんm(_ _)m.でも実際にはこんな感じで眩しいばかりの太陽燦燦だったですよね.
清流の音に心が洗われます.
またひたすら歩いて、“横尾山荘”.
ここは逆に上高地からの登りですと、3時間のところにあって、穂高と槍と蝶ヶ岳への三叉路になっている要所です.
ここまで下って4.5時間(◎o◎).
持ってる飲み物に、現在体が欲求しているものが現れてるでしょ.
“明神館”.
ここまで6時間45分.
“あ゛~、疲れたよぉー(T.T)”
“足痛いよぉ”
“もーええけぇ、はよー着けぇよぉ、モーぉ” (ヒロシマ…(^^;)
ほぼ上高地.
エメラルドグリーンの清流.
上高地・河童橋、とぉちゃぁくぅ(ヘトヘト)….
7.5時間.ひたすら下山.
もー、足首が痛いのなんのって.
おまけに右の親指の付け根に水ぶくれが出来てるわぁ、きっと.
“こりゃぁ、また1週間、歩けんぞぉ”
と思っている瞬間です.
下山記念.
これで、今回の縦走レポートは一区切りです.
皆さん、ご静読ありがとうございましたm(_ _)m.
っと、レポートは続くぅよ、どーこまーでもー!、てかぁっ!
こっから先はおまけです.
はっ(OoO;)!
バスの…、
長蛇の列.
ヨソーはしておりましたが…(^^;.
さぁ、ここでハタと困りました.
今日中に穂高駅に置き去りにしている車を取りには行けない、行くつもりもない.
それよりも何よりも、モー歩きたくない!
宿を取ろうにも、どこにかけたらいいのか?それにスマホの充電がほぼない.無駄に宿にかけまくることは出来ない.土産屋にスマホ充電器もない.
まずは、“上高地インフォメーションセンター”へ行くと、チョーかわいい、綺麗なお姉ぇさんが対応してくれました.とても心配してくれて、どこそこの旅館は良かったですよ、とご自身の経験までお話してくれて.“なんなら君のウチに泊めてぇ(^_^)”.
斯様な、周辺宿の連絡先案内をゲット.
とにかく近くで、と.
そりゃ、“さわんど温泉”でしょ.
“さわんど温泉旅館組合”に、「急なんですが、今日、今から一人泊まれる旅館ありませんでしょうか?」と下からお電話.
“一発で見つかってくれぇ.電池がないぃっ!”
と、「料金はちょっとお高めなんですが、坂巻温泉さんにかけて御覧なさい」と.
で、電池切れるなよぉ、と、“坂巻温泉”さんにかけると、「いいですよ.何とかします.料金は1.4万円になります」と.
「結構です、結構です」
この際その程度ならお金は問題ではありません.すぐ風呂入らせてもらって、ご飯食べさせてもらって、布団があれば十分です.
「お願いしますm(_ _)m」と.
こーなるともう余裕です.
土産物屋でお土産買って、乗り合いタクシーで下ります.5人割で一人840円です.バスを待つよりゼッタイ良いです!
で、“坂巻温泉”.
あー、ここだったんだ、ってところでした.
いつも上高地からさわんど駐車場へ下りていくとき、トンネルとトンネルの間に一瞬見えるお宿でした.
“うわぁ、温泉\(^o^)/”
ここ、日本の秘湯に選ばれているようです.
“うわぁ、畳\(^o^)/”
かけつけでビール3本飲み干しました"(^_^;)".
左上のお魚の味噌煮、なんと“鯉”だそうです、コイ.
私、生まれて初めて、“これは鯉”と認識して鯉を食べたと思います.
この鯉のハラワタが旨いの何の!
お櫃の米、全部食べ☆ました(^^ゞ
さて、前述の水ぶくれ.
痛いのなんのって.
宿にマチ針をお借りして、つぶします.
はぁ、ちょっと楽になりましたZzz.
足の裏の写真で締めくくる、という…(^^;.
明日のレポートに続く….
付記)
あー、疲れた.
ここまで長編小説書くの疲れたぁ.