秋の味覚・さんまを食べて、生活習慣病予防を!
今日、スーパーの値段は一匹100円以上していた。100円ぐらいになったら食べ恥じるとする。
サンマは開いて蒲焼的にして骨まで食べている。
さんまは、日本の秋を代表する味覚のひとつ。8月頃から北海道の沖合を南下し始め、栄養価の高いプランクトンを餌にして、千島列島沖、三陸沖へと移動します。脂肪を蓄えながら銚子沖にたどりつく9月から10月頃になると、さんまはまるまると太り、脂がのった最も味の良い状態になるといわれています。秋のさんまが美味しいといわれるのは、こういった理由からです。
●さんまの栄養
さんまには、筋肉や体をつくるためのアミノ酸をバランス良く含む良質なたんぱく質や、細胞の活動や心臓をはじめとする筋肉の活動のために欠かせないカルシウムと、その吸収を助けるビタミンDが豊富に含まれています。さらに、さんまに含まれるビタミンB2やビタミンB6は、脂肪やたんぱく質の代謝を助ける働きがあり、おなかまわりが気になる方におすすめです。また、さんまの脂には生活習慣病の予防に効果的なDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)といった不飽和脂肪酸が豊富に含まれており、血液をサラサラに保ってコレステロール値を下げ、動脈硬化、心筋梗塞、高血圧などの予防に役立つといわれています。特にDHAは脳の発達や維持に欠かせない栄養素で、成長期の子どもや、アルツハイマー病を予防したい中高年の方も、さんまを積極的に食べると良いそうです。
●気になるさんまの煙はどうしたらいい?
さんまといえば、塩焼きが最もポピュラーな調理法ですが、少し焦げめがつくくらいまで焼き上げると、香ばしさが増してとても美味しいですよね。
しかし「煙が気になる」という方も多いかもしれません。実は、煙は魚から発生しているのではなく、魚の脂が火に落ちたときに出るもの。
七輪で網焼きにするのも風情がありますが、火が魚の下にあるため、煙が大量に出ます。グリルであれば、それほど煙を気にする必要はありませんが、グリルがない場合、TEPORE編集部スタッフの話によると、フライパンにキッチンペーパーを敷いて焼く方法も、煙が立ちにくいのでおすすめだそうです。後片付けも簡単で、一石二鳥なのだとか。
●さんまに大根おろしやすだちが添えられている理由
さんまは、大根おろしと一緒に食べることで血合いや内臓の苦味が抑えられて食べやすくなります。また、さんまの脂による胃もたれにも大根おろしが有効です。大根に含まれるでんぷんの消化酵素であるジアスターゼ(アミラーゼ)が消化を促進し、腸の働きを整えて不快感を和らげてくれます。さらに、さんまに含まれる不飽和脂肪酸は酸化に弱い性質がありますが、ビタミンCが豊富なすだちやレモンを絞ると酸化防止に効果的。さんまに大根おろしやすだちが添えられているのは、栄養学的にも理にかなった組み合わせなのです。
●美味しいさんまの選び方
美味しいさんまは「銀色に輝いているもの」「身がしまっていて太めのもの」「口先が黄色いもの」「目が濁っていないもの」がポイントです。中でも鮮度の良さを表しているのが、口先部分です。海で泳いでいるときのさんまは、口先が黄色い色をしているのですが、水揚げされて時間が経つと、徐々に黄色い色素が抜けていきます。つまり口先が黄色いさんまは、新鮮な証拠。ぜひお店でチェックしてみてくださいね。