日本老年学的評価研究:日本全国高齢者20万人を対象とした大規模研究です.超高齢社会を迎えた日本において,元気で健康な暮らしの為に,介護予防や健康の社会的決定要因,ソーシャル・キャピタルをキーワードに研究を進めています"
のプレスリリースより
週1回以上、趣味やスポーツの会に参加した高齢者はその後11年間の介護費30~50万円低い
より抜粋
本研究では、愛知県A市において、要介護認定を受けていない高齢者への質問紙調査とその後の11年間の介
護レセプトデータを用いて、地域づくりによるその後の介護費用の相違を検討しました。分析の結果、趣味の会に週1回以上参加していた群は、全く参加していなかった群と比べて、その後11年間の介護費用累計額が平均して35万円程度低く、スポーツの会についても週1回参加群では平均して60万円程度低い傾向にあることが示されました。介護費削減そのものが介護予防事業の目的ではありませんが、対象地域(高齢者人口が約1万人の自治体)において、それぞれの会に週1回以上参加する人を10%増やすことができた場合、11年間で8000万円程度の介護費用を削減できる可能性が示唆されました。なお、これらの活動に参加している人ほど死亡率が低いことを考慮すると、本結果はまだ過小評価であることが予想されます。
お問合せ先:日本福祉大学社会福祉学部准教授 斉藤雅茂 masa-s@n-fukushi.ac.jp