風景写真春秋

残日録代わりの風景写真です。
もちろん「日残りて、昏るるに未だ遠し」という意味合いです。

情緒のある町並み 竹原 その2

2016-01-06 | 山陽
 広島県竹原市の重要伝統的建造物保存地区です。
 1983年に封切られた、原田知世さんの主演でヒットした映画「時をかける少女」の舞台となったのが、この竹原と尾道です。
 私が20数年前、伝統的な町並みを見にこの町を訪れたとき、ここが映画のあのシーンに使われたところかなどと思いながら見ていたのを覚えています。
 説明はしませんが、舞台となった場所や建物の写真も一部入っています。

①~⑯
























⑨豪商、松阪邸の内部です。











⑬醤油製造所のレンガ煙突が見えています。


⑭「マッサン」の生家、竹鶴酒造です。
 入り口は閉まっています。
 昨年は観光客の対応でたいへんだったようです。





 なにっ「時をかける少女」だと、あれは少女小説じゃないかとあざけり笑う友人たちの声が聞こえてきそうです(^^;)。
 しかしああいう、恥ずかしくなるような古臭さ、ノスタルジック、ファンタジックな映画もこれはこれで好きなのですね(^^;)。

 

情緒のある町並み 竹原 その1

2016-01-05 | 山陽
 広島県竹原市の重要伝統的建造物群保存地区です。
 竹原は江戸時代初期頃から、製塩業を中心に酒造、回船業などで繁栄した町です。
 この製塩業などで財をなした豪商たちにより、情緒ある重厚な町並みは作られました。
 昨年9月16日の写真です。

①竹原へ向かう前に少し寄り道をしてきた、広島県福山市の阿伏兎(あぶと)漁港です。


②漁師のおじさんが手にしている赤い網は、刺し網です。
 クロダイ、メバル、カサゴなどが今朝の水揚げだったようです。


③これは何の生け簀かおじさんに聞くのを忘れてしまいました。
 遠景はこれから渡る内海(うつみ)大橋です。
 青サギが一羽、ゆうゆうと飛んでいます。


④⑤内海大橋です。
 20数年前、この橋が出来てすぐのときにも渡っています。




⑥橋の上から見る小雨に煙る瀬戸内海です。
 右手は大手の造船メーカー、常石造船です。
 20数年前もこうやって海をながめていました。
 時の流れる早さと時の悲しみのようなものを感じてしまいます。
 今度来るのは果たしていつの日か・・などと感傷的になってはいけません。
 ここは家からそう遠くない距離で、その気になればすぐにでも来られます。
 日本列島は北海道以外はほとんどすべて地続きで、フェリーもあります。
 どんどん出歩くことにしましょう(^^)。


⑦さて、海の景色が好きなのでつい長く道草をしてしまいましたが、竹原の町並みです。
 小雨が降ったり止んだりの天気で、人は少ないです。


⑧~⑯以下、写真だけご覧ください。


























 
 明日はその2です。

宮島 その2

2015-12-16 | 山陽
 広島県廿日市市宮島の厳島神社です。
 依然として雨は降り続いています。
 夕暮れが近づき、団体客が徐々に減ってきました。
 朱塗りの回廊に静けさが戻ってきました。
 雨はときおり激しくなり、山々や五重塔がかすんで見えます。

①~⑩写真だけご覧ください。





























⑪⑫回廊や灯籠に明かりが入るのを待っていますが、なかなか入りません。
 いったん外に出て、厳島神社をひとまわりしてきます。




⑬~⑲午後5時過ぎ、やっと明かりが入りました。





















 雨に煙る静かな宮島の夕暮れです。
 平安びとの見た雅やかな夕べと同じような夕景なのかもしれません。

 次回は、長岡京・竹の道です。

宮島 その1

2015-12-15 | 山陽
 広島県廿日市市にある宮島です。
 世界遺産に指定されているのは、厳島神社とその背後に広がる弥山です。
 今回私が行ったのは、厳島神社だけです。
 厳島神社は12世紀に、平清盛によって造営されました。
 平安時代の寝殿造りの様式を採りいれた建築美を誇っています。
 たび重なる再建にもかかわらず、創建当時の建造物の面影を今に伝えています。
 今回、明かりが入った厳島神社の夕景を撮ることを重視したため、干潮の時間とぶつかってしまいました。
 やはり、厳島神社の最大の特徴である、海上に朱塗りの社殿が展開するという風景をねらわなかったのは失敗でした。
 というわけで、いまいちの写真ですが、2回に分けて掲載します。
 9月17日の写真です。

①宮島へ渡る連絡船からの瀬戸内海です。
 沖合に牡蠣いかだが浮かんでいます。
 広島県は全国一の牡蠣の生産県で、全国の生産量の7割以上のシェアを占めています。
 宮島の弥山(みせん)が、雨で煙っています。
 こういう風景が私の好みです。
 旅愁のようなものが胸に迫ってくるひとときです。


②③巡行船は行きは、海上から大鳥居がよく見えるコースを走ってくれます。




④鹿が一匹現れて、捨てられた空きビンをなめています。
 ここの鹿は野生動物のため、餌を与えない、食べるおそれがあるのでゴミなどを捨てないようにとの、注意書きがありました。
 潮の引いた海岸。緑の海藻があらわになっています。


⑤引き潮で観光客は傘をさして、大鳥居の下に向かいます。
 大鳥居は高さ16m、重さは60t。
 樹齢500年以上のクスノキの自然木で作られています。


⑥運悪く、修学旅行生の一団といっしょになってしまいました。
 彼らをやりすごしてから写すことにします。


⑦⑧あざやかな朱塗りの柱や高欄です。




⑨回廊の床はゆったりとして少しすきまがあり、また釘打ちがしてありません。
 高潮などで海の水位が上がったとき、下からの水圧を逃がし、床の破損を防ぐようになっているのです。


⑩⑪やはり、海水が満ちていないとさびしいです。
 しかし潮が満ちてくれば、社殿や回廊が海に浮かんでいるように見えるという発想はまさに奇想天外ですね。




⑫⑬ここの狛犬は、きびしい表情をしています。




⑭右手後方に小さく、多宝塔が見えます。


⑮⑯雨で海上は煙り、対岸はうっすらとしか見えません。
 対岸は廿日市市です。




⑰神社内に仏教の塔である五重塔が建っています。
 神仏混淆時代の名残りです。


 明日はその2です。

吹屋・ベンガラの町 その2

2015-10-02 | 山陽
 岡山県高梁市吹屋、ベンガラ色に染まった特異な町並みです。
 吹屋のベンガラは赤の純度が高く、美術工芸用、神社仏閣の格子などの高級素材として用いられました。
 現在は合成された工業用ベンガラがほとんどであり、吹屋のベンガラは土産物の染色用に一部復活されたものが使われているようです。
 以下、写真だけご覧ください。

①~⑰


































 
 同じような年に訪れた福島県の大内宿は、現在にぎわっているですが、吹屋はご覧のように今なお、岡山県の山間部に静かな町並みのたたずまいをみせています。

 明日は、栂池自然園・紅葉です。