1月17日
平成17年1月1日より382日目
歩いた歩数 其の距離
本日 13,847歩 9,693m
総計 5,236,569 歩 3,665,598 m
只今高雄を経て香港に向かって東支那海を歩いています。
11年前の今早暁、阪神・淡路地方に地震があり、家屋の倒壊と火災が発生し6,500人近い尊い人命が失われた。その災害をテレビで見た惨状は今でも忘れられない。
私はその年、中国河北省人民政府の招請を受けて唐山市を訪問した。唐山に地震のあったことはグラビアで見たことがあったので、関心をもって出かけた。
北京空港に着いたのは夕方だったが、豪雨の中で道に迷い車が唐山に着いたのは12時を回っていた。翌朝目を覚ますと、大きなロータリーから6本の直線の大通りが放射状に走っているのを見て、その復興の素晴らしさに唖然とした。
朝の会議で、唐山市の大地震からの復興を賞賛し、阪神淡路大震災の惨状を披瀝した。死者6,500人というと、唐山市は20年前に起きた地震で20万人が死んだと答えた。桁違いな被害を私に知らせたいと、科学技術委員会が地震の惨状を保存している大学に案内してくれた。
大学側は見世物ではないと拒絶したが、委員会の面子にも掛かるので再三交渉してやっと入場することが出来た。そこは大学の講堂の後で、講義が行われていないので人命に関係がないことが確認されたとして、一切手が加えられずに保存されていた。これにも驚かされた。
途中市内に陶器の店が多いので尋ねると、此処は陶器の産地であると答えた。壊れ物の陶器が主産業であるから立ち直りにはかなりの紆余曲折があったようであるが、すっかり近代化したその都市には地震の被害の余波は全く感じられなかった。社会主義国家ならばの復興だったのだろうかと当時は感じた。
今、神戸の繁栄の中、11年前の惨状を見ることは出来ない。素早い復興こそやはり資本主義世界の為せる成果であろう。