昨日のNYtimesのトップ記事の見出しが「For Obama, No Time to Bask in Victory As He Starts to Build a Transition Team」で、これをYahooの自動翻訳にかけたら「小浜(彼が移行チームを築き始めて勝利に浴する時間でない)のために」だった。まあこれでも意味が通じないこともないが、これが試験だったら何点貰えるかな? で、我が福井県小浜市には欧米メディアも取材に来ていて、市長は「来年1月の大統領就任式典にはホワイトハウスへ行って小浜式フラダンスを踊りたい」などとご満悦である。投票日当日まで電話作戦等で激しく抵抗していたマケイン陣営だったが、いざ敗北が決まるとなると、そんなことはケロッと忘れてブッシュもマケインもこぞってオバマを讃えていた。オバマの大勝と言っても全米での総得票数の比率は52%vs47%で、各州で1票でも多い方がその州の選挙人を総取りするという一種小選挙区制みたいな米大統領選の制度の下では、この2~3%の差が大差をつけたのである。猫も杓子もオバマ!オバマ!だが、日本政界ではまず、先の「10/26解散説」の根拠の一つが「オバマ勝利が予想される11/04以降では分が悪い」であったことからも明らかなように、「外務省丸投げ」の自民は民主党の勝利は内心歓迎していないのである。外務省の対米パイプは従来共和党8対民主党2で、しかもオバマとのパイプは皆無だったというから、「忠米一途」で先見の明もなく情勢分析の才もない奴らは今大慌てである。財界はもちろん歓迎はしていない。バイデン副大統領は上院議長も務める決まりだが、彼は民主党に多い対日強硬派の一人だし、民主党の支持母体の一つが全米自動車組合だからオバマ本人も選挙中「日本車や韓国の車ではなく米国産車に乗ろう」としばしば熱く呼び掛けていた。円高と相俟ってトヨタ以下日本車の米国内の売り上げはいやでも落ちるのだ。
オバマはシカゴの勝利演説で取って置きのリンカーン共和党大統領の一句「人民の人民による人民のための政治」を引用した。これは全国民的融和のためには政府スタッフに共和党の人材の登用も充分あり得ることを示唆したもので、伝えられるように現政権のロバート・ゲイツ国防長官を留任させる(本人は固辞)ようなことがもしあれば、遺憾ながらイラク撤兵は更に遠のくだろう。 . . . 本文を読む