本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

邦画三本。

2008-02-06 15:38:12 | 
 1.男はつらいよ。寅次郎アジサイの恋。
男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋(1982) - goo 映画男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋(1982) - goo 映画

 これはシリーズ第29作だったかな、マドンナ役は石田あゆみで、ご当地は京都~丹後方面。
 この映画で寅はなんと、かがりさん(石田あゆみ)という子持ちの女性に「付け文」されるんだけど、「付け文」って若い人は知らないかも知れないけど、これは何かと言うと、大人の男女間の話だからね、要はラブレターのことで、でも寅が手渡しで密かに手紙を渡されるなんてこと、私は記憶にないんだけど、他にあっただろうか、これって大事件だぁ。
 以前にも言ったように、この映画館では最近「男はつらいよ全48作」を最後の48作目からひとつずつ遡るという趣向で上映していて、満男くんがどんどん若返って行ったりするから面白いわけね。あっそ。

 それで、付け文された寅が舞い上がって大騒ぎするのはいつものパターンだとしても、かがりさんに「あんなことして御免なさいね」と何回も詫びさせるのは嫌味というもので、それをまた「いや、いいんだよ」と寅に否定させるのはもっと嫌味であって、「なんだ山田監督は男尊女卑の古いモラルの守護者なのか」とかんぐりたくなろうというものである。
 結果どういう流れになるのかと言えば、クライマックスの、いざ鎌倉アジサイ寺での「おデート」の段となってからが妙に暗いのである。デートに無理矢理連れて行かれた監視役(?)の満男くんまでもが、とらやに帰ってからもふさぎ込んでしまったように、なんでこんなに暗い話にならなければならないのかと見ているこちらが一種不審の情を抱いてしまうほどである。訊けば寅はかがりさんと別れた後の電車の中で「俺は駄目な奴だ」泣いていたのを満男くんに見られていたのである。あちゃ。これは尋常ではない。というか、これも「寅が勝手に恋をして勝手に失恋する」といういつものパターンに無理矢理放り込むことが可能であることは間違いないとしても、ちょっと変ていうか、ぎくしゃくしているストーリー展開である。
 で、私には人間国宝の陶芸家と寅とのやり取りだけが明るく楽しく救いだったという印象で、最後さくらが「かがりさんはおにいちゃんを好きだったかも知れないね」と寅を励ます段などは「説明(←吉本隆明先生言うところの指示表出)のし過ぎ」だったと私は思った。あそ。

2.座頭市千両首。
座頭市千両首 - goo 映画座頭市千両首 - goo 映画
 これはいいも悪くもなく、昔はこういう真面目くさった尋常な作りの映画が主流だったんだね。監督はどういう人なのか知らないけど、時折やけに凝ったアングルのカメラワークがあったりして、私にはそれが興味深かった。

3.陽気なギャングが地球を回す(2006年)

 座頭市と比べたら、この映画はいったい何だろう?!(笑)
 昔はこういう映画はなかったよ。時代を感じます。ぁそ。
 人気小説の映画化ということで、原作を知らないからどこまで原作に忠実なのか私にはわからないけど、楽しい映画だった。日本映画もだんだん守備範囲が広くなって来たね。思うのは、役者さんというのはいい監督、いい脚本に出会えればみんなそれなりにいい演技を見せてくれるということ。あっそ。


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