ショパンのOP.64−1 ワルツNo.6 Des-dur。
通称「小犬のワルツ」
デルフィーヌ・ポトツカ伯爵夫人に捧げられた名曲だ。
恋人のジョルジュ・サンドの飼っていた小犬がじゃれるのを見て、
ショパンがイメージを得たと言われている。
この曲は複合三部形式で、単純に言うとA-B-A。
なので練習するところが少ない。
おまけにモティーフの繰り返しが多いので暗譜も本当にラクだ。
ただ小学3〜4年生くらいの生徒が発表会で弾くことも多く、
Des-durという5つの♭の数を見逃して、
譜読みに時間がかかることもある。
しかも冒頭部分や再現部導入に右手のトリルがあるので、
うまく指が動かないとその何小節かは難しい。
それと三拍子の独特のリズムが日本人はちょっと苦手なので、
左手とペダルの合わせが困難で音が濁ってしまうことがある。
そうなるとスッキリとしたキラキラの音にならないので、
ベース音とペダルの練習に時間がかかる。
この曲を職場のパートさんのお嬢さんが、
6月に発表会で弾くと聞いたので、
ちょっと楽譜を見直してみると、やはりなかなかのくせ者だった。
真剣に楽譜と向き合うと今まで見過ごしてきたことに気付いて、
結構な発見があって面白かった。
最後のHiーFからの下降をカッコよくためてから、
勢いよく最後の左の和音まで持っていくと、
そこまでどんなにバタバタしていても挽回できる曲ではある。
くぅ