最近、安楽死について興味を持って本を読んでいる。
日本ではまだ安楽死はできない。
しかし積極的な延命治療をしないというグレーゾーン、
尊厳死というのは医療の現場で行われている。
私の実父も肺がんの痛みは勘弁してほしいと言い、
IVHという中心静脈点滴を普通のブドウ糖に変えてもらった。
そうすると水分だけであるので1週間くらいで命が消える。
そういう行為を「尊厳死」と呼んでいることを、
確からしい意味で初めて認識した。
スイスでは「自死幇助」という呼び名で安楽死ができる。
(あくまでも「自殺幇助」ではない)
ここでは日本人でも条件さえ満たせば安楽死を選べるのだ。
登録は5千円くらいでできるが、
最終的には100万円くらいの費用がかかるらしい。
もちろん審査も厳しい。
ここでは医師が致死薬を注射するとかではなくて、
医師の見ている前で致死薬の入った点滴のストッパーを外す。
それを外すのは死にたいと希望する本人なのだ。
私はこの本を読んで自死幇助、安楽死、尊厳死という、
様々な医療行為への見方が変わった。
安楽に・・・という言葉から全身麻酔のようなものを想像していたけど、
それぞれの補助団体によっては数十分も苦しむこともあるようだ。
その本に出て来る女性はこう言っていた。
「余命1年といわれて1年過ごして死ぬのと、
筋萎縮症等であと何十年もそのまま悪くなり続けて生きるのと、
どちらが辛いのでしょうか」と。
くぅ