全国交通ニュースブログ

淡路島と大阪府岬町を結ぶ航路の実証実験、いよいよ正念場

1998年の明石海峡大橋開通前は淡路島と神戸市・大阪府内を結ぶ数多くの旅客航路がありましたが、その多くは大橋開通と同時に廃止となり、一部踏みとどまっていた航路も2007年までに全て消滅しました。

このうち、1999年に廃止になった洲本港と深日港(大阪府南端の岬町にあり、「ふけこう」と読みます)を結ぶ航路について、地元自治体が観光交流による地域活性化を目指し、2017年から航路復活の前段階としての実証実験を行っています。

https://www.kobe-np.co.jp/news/awaji/202106/0014375885.shtml

https://fuke-sumotoliner.com/

2018年度からは国の地方創生推進交付金(3年間限定)を受けた事業となりましたが、これまでの実績は以下の通りです。

 ・2018年度=7月から2019年2月まで毎日運航したものの、特に平日の利用が低迷したため、1便あたりの乗客は平均8.4人にとどまる

 ・2019年度=4月から10月の土日祝日とお盆限定の運航とし、1便あたりの乗客は平均18.66人に向上

 ・2020年度=運航できず(https://fuke-sumotoliner.com/cancellation/)→2021年度に延期

仕切り直しとなった2021年度は当初はGW前から11月末までの土日祝日に運航予定でしたが、緊急事態宣言発出~延長を踏まえ6月5日までに1便も運航できていません。

5月25日に「6月26日~11月28日の間の土日祝日に1日4往復運航予定」と発表していますが、たとえ6月20日で緊急事態宣言が解除されてもその後の兵庫県・大阪府からの「府県境をまたぐ移動の自粛要請」の可能性があるため、「乗船予約受付は緊急事態宣言の解除後に開始します」とのこと。

 

ちなみに、就航する船は大阪府岸和田市に本社を置く海運会社「恭兵船舶」所有の「インフィニティ」(定員68名の旅客船)で、2017年からずっと変わっていません。

https://www.kyouhei.co.jp/gyomu.html

私は実証実験が始まって間もない2017年7月に洲本港から深日港まで乗船しました(乗客は数人)。そのときの船内の様子をアップしておきます。上記URLにある通り普段の用途は「海上工事現場へ職員や作業員を送り届ける船舶」ですが、ドリンクコーナーが設置されていました(非営業)。

ちなみに同社の創業事業は「関西国際空港の建設作業員の空港島への輸送」で、その後各種海運・港湾関連の事業を拡大して現在に至っています。

https://www.kyouhei.co.jp/company.html

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「船舶・航路関連」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事