2024/5/3付ブログ記事「国道371号バイパスの府県境<紀見峠>区間は2024/6/2夕方開通」の続報です。
天見紀見トンネルは予定通り2024/6/2の17時に供用を開始しました。橋本市側の坑口近くでその一部始終を見てきましたので報告します。なお、開通式典が大阪府側の坑口付近で開催されたこともあり、現地には何の飾りつけの類もなく、マスコミ関係者の姿もありませんでした。
16時45分頃の様子。トンネルの手前にはのっぺらぼうの道路案内標識が設置されていました。供用開始後の「大阪方面は右レーンから天見紀見トンネルに入ってください。従来の国道371号で天見方面に行く場合には左レーンから左折してください」の意味合いの内容が書かれているため、上から青いシールで隠しているわけですが、現地におられた和歌山県の関係者に聞いてみたところ「供用開始と同時には剥がさず、しばらく交通の様子を見てからと聞いています」とのことで、実際その通りでした。
分岐点の手前のレーンには既に供用開始後のペイントがなされており(こちらはさすがに隠すわけにはいかない)、天見紀見トンネルに入る側をパイロンで封鎖していました。
新旧の分岐点の上には歩道橋があり、地元住民の格好の見学スポットになっていました。山間ではありますが、徒歩圏の丘の上には1980年代に造成された住宅地が広がっています。一方、地上では関係者が供用開始に備え待機しています。
歩道橋上から新旧トンネル方向を望む。天見紀見トンネルは貫通から4年半を経てようやく供用開始となります。
供用開始5分前の16時55分に、現場リーダーの合図で天見紀見トンネルに入る側のレーンのパイロンがすばやく撤去され、そのあとに道路パトロールカーを先導役とする新トンネルの通過車両第一陣を並ばせました。
そして、17時ちょうどに道路パトロールカー以降の車列が新トンネルに向け発進しました。「一番乗りを目指して現場付近で待機していた車」は存在せず、当初旧トンネル側に入ろうとしていた大荷物を積んだ軽トラが結果的に和歌山県側の一番乗りになりましたとさ・・・ 一方、第一陣の車列が通過するまで、旧トンネルから和歌山県側に出てきた車は合流部の手前で足止めを食らっていました。
17時3分頃。次の橋本市側からの車両群は手前の信号で止められており、大阪側からの車両はまだトンネルを抜けきらない(石仏バイパスの今回供用区間の手前で待機させていたから?)ので、天見紀見トンネルの交通はいったん途絶えました。そのタイミングで、旧トンネルから和歌山県側に出てきた車の足止めは解除されました。
そして、橋本市側からの次の車両群も無事天見紀見トンネルに入ることができました。トンネルの坑口の脇では、地元住民が車両に対し手を振っています。
17時5分になって、ようやく天見紀見トンネルの橋本市側の坑口に道路パトロールカーを先頭とする車列が到達しました。
こうして、紀見峠の下を貫く道路トンネルの新旧交代は完了しました。但し、従来のトンネルは当面の間従来通り供用されます(天見地区など河内長野市側の国道371号沿いに用のある車両も少なからず存在するため)。もちろん交通量は大幅に減るでしょうから、自転車は走りやすくなることでしょう。