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相生有年道路の未整備区間の状況(2023/11/末時点)

2023/12/4付ブログ記事「山陽道トンネル火災による高速バスの迂回状況<国道2号経由の場合>」で書いたとおり、相生有年道路の未整備区間(相生・赤穂市境から有年駅付近にかけて)は、山陽道尼子山トンネル下り線の火災による長期通行止めのう回路の最大のネックとなっています。おそらく、2024年度の予算折衝では、関係部署が「相生有年道路の工事が遅々として進まないことが今回の顛末を招いた」として、予算をいっぱいつけるようアピールするものと思われます。そして、2020年度(2022/12/20付ブログ記事参照)の次に実施されるであろう事業再評価の資料にも、今回の顛末が大きく書かれることでしょう。

こちらでは、迂回中の高速バス車内から見た様子を、「相生有年道路」を中心にして報告します。

1.相生・赤穂市境 (現道とバイパスの分岐点あたり)

2023/7/19付ブログ記事「相生有年道路の有年駅付近区間、整備完了は2030年前後?」で書いたように、分岐点付近に未買収エリアがあり、土地収用法活用に向けて準備を進めています。これまではJR山陽線の車内からその状況を僅かに確認できましたが、国道上から見ると、改めて「分岐点付近には建物が建ったままで用地買収済みの気配がしない」ことが確認できました。

整備済み区間の端点の歩道の構造および2020年度の再評価資料の6ページ目の「2. 事業費の見直し【参考】>地盤改良等に伴う費用の増額」の図面からすると、バイパス開通の暁には現道の跨線橋は除去され、新たに東側に交差点および跨線橋を新設して分岐させるように見えます。ただ、用地買収が完了していない以上現地での大改良工事着手は夢のまた夢状態ですが。

2.JR有年駅付近

2023年度も、西側のJR山陽線をアンダークロスする部分(発注はJR西日本)以外はまったく工事は行われていません。高速バス車内から見た、矢野川西側の道路予定地の様子。

3.JR有年駅~千種川間

2023年度も、この区間の工事予定はないようです。有年川にかかる橋の新設部分および千種川の東側の橋台が、作りかけの状態で空しく存在し続けています。

4.千種川以西

2020年度の再評価資料の11ページ目の「4.事業の進捗の見込みの視点」にあるように、2020年時点では調査設計の段階です。ただ、2023/11/末時点では、一部に用地買収済みかのように見える土地が存在するようです(後述)。

千種川から1km程度西方の様子。北側(右側)が相生有年道路用の拡張用地に相当するはずですが・・・

県道90号赤穂佐伯線を左(南側)に分岐する東有年交差点。高度成長期に設置されたと思われる歩道橋の補修工事が行われています。相生有年道路着工となれば撤去は必須条件ですが・・・

事業区間の終端部となる、県道90号赤穂佐伯線を右(北側)に分岐する有年小学校南交差点の手前の様子。このあたりには北側(右側)の国道沿いに帯状の空き地が存在し、ガソリンスタンドも国道から後退した場所にあります。

交差点の県道分岐側に見えるコンクリート構造物は、相生有年道路の建設を前提に築かれたものかもしれません。 現地付近の2011/7時点のストリートビューを見ると交差点はまだ存在しておらず、県道バイパスを建設中状態でした。もちろんこの時点では相生有年道路は事業化済です。

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