2023/6/27付ブログ記事「福島県内のバスで、ICカードなどキャッシュレス対応が一気に進みそう」の続きです。
上記ブログで
>なお、福島交通と会津バスはみちのりホールディングス傘下にあり、同じく傘下の茨城交通(2023/6/26付ブログ記事参照)と同様に、「地元利用者向けには割引制度のあるローカルなICカード、他地域からの訪問者向けにはタッチ決済やQRコード決済での対応とし、単一のリーダーでそれぞれに対応する」方式をとるのかも。
と書きましたが、2023/8/24付の正式発表の内容はほぼその通りでした。導入は2024年3月頃となります。
現在バスICカードを導入していない会津バスは、新たにNORUCAと同様の機能を持つ「AIZU NORUCA」を発行します。両者の差異は、「AIZU NORUCAには福島交通のバス定期券を搭載できない(逆も同じ)」くらいのようです。
キャッシュレス決済の方法ですが、福島交通・会津バスの路線バスの場合、以下のようになります。SuicaやPASMOといった全国相互利用対象交通系ICカードは、現在と同様に受け付けません。
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<NORUCA・AIZU NORUCA・タッチ決済>
乗車時および降車時にカードを決済端末にかざす
<QR コード決済、電子マネー(WAON、nanaco)>
乗車時は整理券を取り、 降車時は整理券を運賃箱に投入後タッチパネルで決済手段を選択(QRコードはカメラにかざし、電子マネーは決済端末にかざす)
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決済端末のセンサー部分は、ICカードとタッチ決済で共通のようです。
そして、福島交通は鉄道線(福島駅~飯坂温泉駅間、通称「飯坂電車」)も運行しています。現在はキャッシュレス決済はNORUCAのみですが、新システムではバスとは別の対応となり、SuicaやPASMOなどでも決済可能になります・・・電子マネー機能なのでPiTaPaのみNG
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<NORUCA・AIZU NORUCA・タッチ決済>
乗車時および降車時にカードを改札機の読み取り部にかざす
<QR コード決済、電子マネー(WAON、nanaco、交通系電子マネー)>
各駅に設置するキャッシュレス対応券売機で乗車券を購入後、電車に乗る。 降車時は駅係員または車掌に乗車券を渡す
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ちなみに、WAONで決済可能な公共交通機関は北海道の道東地域など一部に存在します(2022/11/8付ブログ記事「釧路近辺の路線バスで使えるICカードはWAONだけ」参照)が、nanacoで決済可能な例はあるいはこれが史上初めてかもしれません。
<2024/6/30追記>
会津バス・福島交通の一般路線へのキャッシュレス決済の導入および会津バスへのICカードの導入ですが、実際には当初予定より3か月以上経過した2024年6月末時点でも実現しておらず、無期延期の形となっています。会津バスは2月末の段階で「諸般の事情により延期」とアナウンスしましたが、もっと詳しい理由の一般への開示は困難とのことでした。そして、福島交通は延期そのものをアナウンスしていません。福島県の地元メディアのほかいかなるネットメディアも延期の件を報じた形跡はなく、真相は???のままです・・・