関連ブログ記事・・・2024/1/26付「東北中央自動車道「新庄金山道路」の2025年度開通は困難に」
新庄金山道路を含む東北中央自動車道の山形・秋田県境付近区間(新庄市~湯沢市間)が、2024/11/1に開催された東北地方整備局の令和6年度第2回事業評価監視委員会において評価対象となりました。資料が早速公開されています。
https://www.thr.mlit.go.jp/bumon/b00097/k00360/h13jhyouka/061101/shiryou1101/shiryou03-1.pdf
以下の4つの事業が一体評価されました。
・一般国道13号 新庄金山道路
・一般国道13号 金山道路
・一般国道13号 真室川雄勝道路
・一般国道13号 横堀道路
1.新庄金山道路
用地買収は100%完了しており、前回再評価時点の総事業費<264億円>を基準とした事業進捗率は57%となっています。
上記ブログ記事で書いた通り2025年度内開通を目標としていましたが、削った土砂に含まれる石ころの割合が当初予想を上回り、処理に相当の時間がかかるため(資料の「②土質改良・転石処理の追加」に相当)開通目標は白紙に戻っています。事業費については②により13億円増大しており、さらに「トンネル支保パターンの変更(施工)、補助工法の追加」で44億円増、「トンネル坑口法面対策工の追加」で4億円増、「橋梁計画の変更」で7億円増といった具合で、物価上昇の影響も含めトータルで80億円増の344億円となりました。
2.金山道路
用地買収は100%完了しており、前回再評価時点の総事業費<130億円>を基準とした事業進捗率は23%となっています。「土質改良・転石処理の追加」で31億円増、「トンネル支保パターンの変更(設計)、補助工法の追加」で44億円増となっており、物価上昇の影響も含めトータルで85億円増の215億円となりました。なお、大幅増の要因となった金山第二トンネルは工事未着手です。
3.真室川雄勝道路
秋田・山形の県境区間で、4事業の中ではもっとも規模が大きくなっています。用地買収は99%完了しており、前回再評価時点の総事業費<247億円>を基準とした事業進捗率は23%となっています。しかし、今回の再評価を踏まえ。総事業費はその倍以上の517億円に跳ね上がりました。内訳は、
トンネル支保パターンの変更(施工)、補助工法の追加=50億円
トンネル支保パターンの変更(設計)、補助工法の追加=135億円
橋梁計画の変更=12億円
付替国道(現在の国道13号)の計画変更=42億円
物価等上昇による増=31億円
となっています。なお、大幅増の要因となった3つのトンネル(新雄勝・上院内・大鍋)はいずれも未着手です。
4.横堀道路
4事業区間の中では唯一総事業費の見直しはなく、前回再評価時の215億円で変わりません。用地買収は100%完了しており、事業進捗率は80%、2025年度内開通予定です。