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福井県三方五湖の電池推進遊覧船は利用不振・・・今後どうなる?

福井県美浜町と若狭町にまたがる「三方五湖」は景勝地として知られ、高度成長期以来観光遊覧船が運航されていましたが、団体旅行の減少や旅行ニーズの多様化から乗船客は減少の一途を辿り、美浜町側を発着地とする遊覧船は2016年に運航終了となりました。

地元美浜町では地域の沈滞を打破するため、北陸新幹線敦賀延伸に合わせて再生可能エネルギーを活用した「電池推進遊覧船」により遊覧船を復活させることとしました。東京海洋大学と共同で開発したもので、船の建造費の一部はふるさと納税の仕組みを活用した「さとふるクラウドファンディング」で集めました。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000400.000025119.html

そして船は無事に完成し、2023/4/12から就航しています。当初の1隻体制から、2023年秋には2隻体制となりました。発着点の「美浜町レイクセンター」も新装オープンしました。

https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1764502

https://mihama-lakecenter.com/home/ecocruise/large-ship/

https://media.kepco.co.jp/town-and-life/17679752

電池推進遊覧船自体も日本ボート・オブ・ザ・イヤー2023の特別賞を受賞しました。

https://www.marine-jbia.or.jp/boat-of-the-year/topics/20240221.pdf

https://www.chunichi.co.jp/article/881375

しかし・・・

北陸新幹線敦賀延伸が当初見込みから1年後ろ倒しになった上、延伸後も利用の伸びが思わしくないようで、美浜町レイクセンターおよび電池推進遊覧船を運営する指定管理者は、赤字が嵩むために町との契約期間の終了を待たず2024年末に撤退することとなりました。

https://www.chunichi.co.jp/article/909325

町には運航終了という選択肢はなく、まずは新たな委託先を求め、決まらない場合は町による直接運営も視野に入れるとのこと。

エコな電池推進遊覧船は他に例を見ない存在でそこそこ話題を呼び、就航場所も古くからの観光地ですが、それにもかかわらずこのような事態に陥った真相を伝える報道を各メディアに期待したいところですね。

ちなみに、三方五湖遊覧船は別の業者が若狭町側発着の航路を運航しており、こちらは以前から冬季以外ずっと運航を続けています。

https://www.wakasa-lakecruise.com/

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