栃木県の大半の地域で路線バスを運行する関東自動車(地元での通称は関東バス)は、2023/5/22付で運賃値上げを関東運輸局に申請しました。実施予定日は2023/7/1です。
https://www.kantobus.co.jp/common/sysfile/topics/ID00000947binary1.pdf
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC233T50T20C23A5000000/
対象は一般路線バスの大半(大田原エリアの200円均一区間と小山市内は除外)で、全体の上限運賃の改定率は平均24.1%ですが実施運賃の平均改定率は18.0%に抑えます。
宇都宮市地帯制エリアの場合、1地帯利用については170円から220円と大幅に値上げになりますが、中心街の「宇都宮駅西口~東武西口・宇都宮東武間、市内循環線「きぶな」全線及び市役所循環線全線」については特別区間として20円値上げの190円に抑制します。2地帯利用は220円から250円に、3地帯利用は220円から280円となります。
一方、郊外部エリア(対キロ区間制運賃)の実施運賃は現行より15%程度の値上げを予定しています。初乗り運賃は180円から190円となり、宇都宮東武~真岡駅間は1120円から1290円に、那須塩原駅 ~那須湯本温泉間は1020円から1170円になります。
ちなみに、関東自動車が保有するバスの車両数は、公式サイトの会社概要によれば「一般乗合:405両、一般貸切:126両、特定旅客:27両」となっています。同社は高速バスも運行していますが規模としてはそれほど大きくなく、この405両のうち300両以上は一般路線バス用です。2023/4/5付ブログ記事「バス運賃値上げ・路線改編の規制緩和に関しパブリックコメント受付中(2023/4/23まで)」で書いたように、バス運賃の値上げについてはごく最近まで「バス保有台数が150両以上の場合は国土交通省本省で審査・150両未満は地方運輸局で審査」だったので、関東自動車の規模だと国土交通省に申請する必要がありました。しかし5月上旬に省令が改正され(パブリックコメント募集要項内の省令の改正案はこちら)、その基準が700両に緩和されたのに伴い、申請先が関東運輸局でよくなり、審査期間の迅速化につながると踏んだわけですね・・・
なお、栃木県内ではJRバス関東も路線バスを運行していますが(宇都宮市近辺と塩原温泉周辺)、
http://www.jrbuskanto.co.jp/bus_etc/timetable.html#list02
このブログ記事を書いている時点では同社の公式サイトに値上げ申請に関する記載はありません。