関連ブログ・・・2021/5/6付「北海道のミッシングリンク解消に向けての動き」
北海道開発局函館開発建設部は2月18日、函館・江差自動車道の茂辺地木古内道路(北斗茂辺地IC~木古内IC)が3月26日に開通すると発表しました。
https://www.hkd.mlit.go.jp/hk/release/v151sd0000000v9z-att/v151sd00000047rp.pdf
今回の開通により、北海道新幹線が北海道に入っての最初の停車駅のある木古内町まで高規格幹線道路が到達することになります。今回開通する区間は現在国道228号が通じていますが、海沿いでカーブが多く津波浸水想定地域ともなっており、防災面では大きく向上します。また、2021年に開通済みの函館新外環状道路(空港道路)と一体となり、函館空港から木古内ひいては松前・江差方面へのアクセス向上が図られます。
これで道南地域のミッシングリンクの解消に向け前進したわけですが、実は函館と札幌の間に未だミッシングリンクが存在し、当面解消の予定がありません・・・
それは、「北海道縦貫自動車道(道央道)の七飯~大沼間」です。
https://www.hkd.mlit.go.jp/hk/douro/mt6nfj000000egeh.html
道央道は札幌から観光地で知られる大沼の北側の大沼公園ICまでしか開通していません。函館側では、道央道の代わりとなる自動車専用道路の函館新道が七飯藤城ICまで開通していますが、以北の勾配区間や大沼・小沼・ジュンサイ沼のあたりは国道5号が唯一の幹線道路で、片側1車線の区間も少なからずあります。
https://www.google.co.jp/maps/@41.963663,140.6416591,13z?hl=ja
従って、七飯藤城IC~大沼公園IC間は、「函館と札幌の途中にある」という重要性を考えると完全なミッシングリンク状態ですね。おそらく、北海道内では相対的に災害のリスクが少ない区間ということで、後回しになったのかもしれませんけど。
この区間は有料の道央道の延長ではなく、新直轄方式の無料の自動車専用道路として工事が進められています。半分以上が、現道の西側に新たに掘られる「オオヌマトンネル」となります。
進捗状況のほうは、2021/5/6付のブログで紹介した「防災・減災、国土強靭化に向けた道路の5か年対策プログラム」の北海道ブロック版をよく見ると、
https://www.hkd.mlit.go.jp/ky/release/slo5pa00000050th-att/slo5pa0000005m6s.pdf
「測量設計、物件補償、改良工、橋梁工、トンネル工推進。今後5か年以内にオオヌマトンネル工(本坑)着手」
と書かれています。オオヌマトンネルの全長は5km程度と思われ、今後10年以内の供用開始はかなり厳しそうですね。