2022/11/14付ブログ記事「国道165号の大阪・奈良府県境の拡幅が進まない理由」で、該当区間よりも発掘調査の優先順位が高いとされた京奈和自動車道・大和北道路についての状況を紹介します。
近畿地方整備局奈良国道事務所の公式サイト内の「大和北道路の特設ページ」は2020年以降は更新されていませんが、道路構造については決定済で、
https://www.kkr.mlit.go.jp/nara/yamatokita/gaiyou.html
南半分および北端1kmあまり(開通済みの京奈道路と接続)については国道24号上の高架道路、奈良IC付近はJR大和路線沿いの地平道路、残りの区間はほぼ市街地の地下を通るトンネルとなります。ただ、いずれの構造であっても、場所柄事前の発掘調査は回避することはできません。
そして、大和北道路全線において<当ブログでも再三取り上げている神戸西バイパスと同様に>公共事業と有料道路事業との合併施行方式で事業が行われることになっており、奈良IC以南の区間は2019年3月10日に着工式が行われています。
https://mainichi.jp/articles/20190311/ddl/k29/040/278000c
有料道路事業部分の工事主体となるNEXCO西日本のサイトで、進捗状況が公開されていました。
https://corp.w-nexco.co.jp/activity/open_info/progress/individual/43/
奈良IC以南の区間は国道24号の中央部とJR大和路線沿いということで用地買収は比較的順調に進んでいるようで、2022年11月現在では以下の通りです。
用地幅杭設置率=100% 用地取得率=86% 工事着手率=28%
一方、トンネルが大半を占める奈良IC以北の区間については、未だ着工に至っておらず測量調査や設計協議の段階です。
また、奈良IC付近では奈良市により大和路線の新駅設置も含めた大規模な整備事業が進行中です。
公開資料(2017年6月作成)によれば、奈良ICの北東側、大和北道路がトンネルに突入するあたりに新駅を設置予定とのこと。
この区間では道路工事は未着手ですが、新駅設置に合わせて大和路線の高架化が予定されており、2022年12月時点では仮線のレールが延々と敷かれています。
なお、2021年4月27日に公表された「防災・減災、国土強靱化に向けた道路の5か年対策プログラム(近畿ブロック版)」では以下の記載が見られます。
奈良IC以南の区間・・・施工中の横田橋下部工に続き、R7年度横田橋上部工着手予定
奈良IC~奈良北IC間・・・R5年度八条地区改良工着手予定
「八条地区改良工」は、奈良ICの北東側の新駅予定地周辺に該当します。