2023/12/7付ブログ記事「妙見の森ケーブル亡き後の能勢妙見山へのアクセスについて」の続きです。
上記ブログで、
>そして、注目されるのが初詣対応ですね・・・ 従来は正月三が日のみケーブル・リフトを特別に運行して対応しており、その代替となる輸送手段を寺の方で準備する必要があると思われます<自家用車でお参りくださいと割り切る可能性も無きにしも非ずですが>。本件に関して、このブログ記事を書いている時点で寺側の公式発表はありませんが、あった段階で別途取り上げる予定です。
と書きましたが、12月22日の夕方になっても何の公式発表もありません。年中行事のページに初詣に関する情報はあるものの、このブログを書いている時点でも2023年正月時点のまま(ポスターイメージの下端に"「妙見口」駅下車→バスまたは徒歩→ケーブル・リフトで山上へ"との記載あり)です。
ということで、最終手段として能勢妙見山に問い合わせたところ、
「正月三が日も初詣客向けの臨時バスや送迎バスの運行予定はなく、祈祷や先祖供養のための参拝客向けの事前予約制の無料送迎バスのみの対応となる。本件を公式サイトに載せる予定は現時点ではない」
とのことでした・・・ 正解は「割り切り」でした!
そもそも、妙見の森ケーブルとリフトは、戦争激化で不要不急と見なされ撤去された妙見山参拝用のケーブルカーを終戦15年後の1960年に能勢電鉄が阪急電鉄の支援を得てようやく復活させたものの、利用客が戦前の水準に遠く及ばなかったためにケーブル~リフトの乗り継ぎ場所一帯を観光拠点として開発することを決定し、1973年秋に「妙見山クッキングセンター」をオープンさせたものです。廃止時の毎日新聞の報道で「1974年度に利用が最多だった」とあるのはそのためですね。
今回の妙見の森ケーブル廃止に関する各種報道で「能勢妙見山へのアクセス手段が1つ姿を消す」という切り口が一切見られなかったのは、50年前の段階で既に能勢妙見山には大駐車場が整備されており、山上への道路は現在ほど整備されていなかったもののマイカーによる参拝が前提になっていたからかも・・・ 国土地理院のサイトで能勢妙見山付近の過去の航空写真を探してみたところ、1960年代の航空写真の時点で山上に広大な空き地が確認でき、その場所は現在の大駐車場の東半分に相当します。
<12/29追記>
先ほど能勢妙見山公式サイトに改めてアクセスしましたが、トップページの上部には「初詣期間の交通手段に関する注意事項」は駐車場待ちの渋滞に類する情報も含め一切掲載されていません。そして、ページの下部にはケーブル・リフトがまだ存在していた頃のままの「公共交通機関のご案内」が引き続き掲載されています。まあ、世間もネットも本件に関する関心は薄いので、これで問題ないのでしょう。