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北海道松前町を巡る2024年後半のバスの動き(函館直通便廃止、町内運賃一部値下げ)

関連ブログ記事・・・2024/11/19付「函館バスは「安すぎる運賃」の是正のため2024/12/1に大幅値上げ

私が気になったのは、函館バスからアナウンスのあった値上げ対象区間に「函館~松前間」が含まれていないことです。

この区間には相当以前から直通バスが運行されており、2024年夏の段階では「平日3往復・土休日2往復、所要時間約3時間20分、運賃2200円」でした。

ということで調べてみると、2024/10/1に実施されたダイヤ改正で直通便は廃止となり、木古内駅での乗り換えが必要になったとのことです。

函館バス公式サイトでは「2024年10月1日実施のダイヤ改正のお知らせ」の末尾でちょろっと触れられているだけですが、松前町にとっては大ごとなので、広報2024年9月号で大きく取り上げられていました。

https://www.town.matsumae.hokkaido.jp/koho/pdf/2155_80743945.pdf

決して利用者が少ないわけではなかったこの路線が廃止となった背景が、函館市公式サイト内で公開されていました。(函館バスが市に提出した資料だったりします)、

https://www.city.hakodate.hokkaido.jp/docs/2024051300054/file_contents/R6-4_handout2.pdf

当系統は産業道路および赤川線といった幹線道路を運行することから各便ともに比較的利用率の高い系統であるものの、函館市と松前町を結ぶ長距離路線であることから『2024年問題』への対応に支障をきたしているため、函館知内線および木古内松前線による接続確保をもって当系統を廃止することにより、ダイヤ効率化を図る。 

とあります。確かに、1人の乗務員が(途中休憩があるとはいえ)一般道を3時間20分運転し続けるというのはかなりの負担であり、労働時間規制の強化により乗務員のシフトも組みづらくなったことでしょう。木古内で分割すれば、函館側は函館所属の乗務員・松前側は松前所属の乗務員でそれぞれ対応でき、ハンドル時間も短くなります。また、上記資料に掲載されている「2024年5月の平均の利用者数実績」によれば、利用率が高いのは函館市中心部から西部にかけてであり(1便あたり平均25人を超える区間もあり)、福島・松前方面は1桁台の利用しかなく、函館と松前を直通させる意義が薄弱になっていたことも読み取れます。

そして、松前町の広報2024年11月号でも、バスに関して取り上げられていました。

https://www.town.matsumae.hokkaido.jp/koho/pdf/2186_29733256.pdf

2024/12/1実施予定の函館バスの運賃改定ですが、確かに松前~木古内・松前~知内間は大幅値上げになるものの、松前町内や松前町~福島町間に関しては逆に値下げとなる区間が存在するとのこと。

 松城<松前町の中心部>~松前出張所間・・・250円→230円
 松城~白神間・・・440円→400円
 松城~吉岡間・・・750円で据え置き
 松城~福島間・・・920円→900円

これは、今回の運賃改定に伴い、1000円以上に適用していた50円刻み運賃を300円以上に拡大し、50円未満の端数を主に値下げで対応したからのようです。

木古内松前線の運賃表・・・2024/11/30まではこちら 2024/12/1以降はこちら

なお、松前町内では全域にわたり100円均一のコミュニティバス「大漁くんバス」が運行されています。白神~松前町中心部~松前出張所間は函館バスの一般路線と並行しており(中心部では大漁くんバスが旧道経由・一般路線は国道経由の違いあり)、運賃に大きな差がつく結果となっています。ちなみに実際の運行は函館バスに委託しており、同社のICAS nimocaをはじめとする全国相互利用対象交通系ICカードも使用可能です。

https://www.town.matsumae.hokkaido.jp/hotnews/detail/00000129.html

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