京奈和自動車道の奈良県内の未開通区間は、距離の長い大和北道路区間(西名阪以北)と距離の短い大和御所道路の橿原北IC~橿原高田IC間(国道165号大和高田バイパスの北側)からなります。
前者については、2022/12/21付ブログ記事「京奈和自動車道・大和北道路の工事進捗状況について」や2023/6/5付ブログ記事「京奈和自動車道・大和北道路の2023/6時点の工事状況(その1)」などで取り上げていますが、後者についてはこれまで取り上げていませんでした。
近畿地方整備局奈良国道事務所のサイトに、大和御所道路全体を詳しく紹介するページが設けられています。
https://www.kkr.mlit.go.jp/nara/jigyou/kaichiku/yamatogose.html
橿原高田IC以南の御所区間は2017/8までに全線暫定2車線で供用開始されていますが、橿原高田ICでは東西方向の国道165号大和高田バイパス(西方で南阪奈道路と一体化しています)とはまだ直接つながっておらず、いったん下道に降りる必要があります。このブログ記事を書いている時点では、大和高田バイパスの大阪方面と直接接続するランプの工事の真っ最中で、2026年春開通予定です。
https://www.kkr.mlit.go.jp/nara/news/press/2021/sih68m000000h0rx-att/20210427_2.pdf
西名阪~橿原高田IC間の大和区間は、2015/3までに橿原北IC以北の区間が完成済みですが、残る橿原北IC~橿原高田ICの延長4.4km区間はまだ完成のめどは立っておらず、昭和50年代に整備された4車線の国道24号橿原バイパスで結ばれてはいるものの、ミッシングリンク状態になっています。
というのも、橿原北IC~橿原高田IC間は単純に国道バイパス上あるいは傍らに高架橋を構築するのではなく、中間部の1kmあまりについてはトンネル構造の予定になっているからです。トンネル部分は、詳細ページの下のほうに掲載されている平面図・縦断図を見る限り、現在のバイパスの両側を開削した上で上下2車線ずつの自動車専用道路を建設し、その大半に上から土を被せて植栽帯や側道を建設した上で、一部は開口部のまま残すという工法になるようです。この区間では中和幹線や近鉄大阪線と交差しますがいずれも平面構造であり、一見すると京奈和道が高架構造を回避する必然性はないはずですが、沿線住民との関係性など過去の経緯があるのかも。
ということで、11月の初めに橿原北IC~橿原高田IC間の現状を見てきました。これから連載形式で紹介していく予定です。