大阪では府知事選であの橋下弁護士の当選確実が、開票開始から1時間もたたないうちに報じられました。予想通りとはいえ圧勝のようで、大変『不快』なニュースです。市民派を装った実質的な自公候補で、対する野党側は例によって民主党系と共産党系に別れ、互いに足を引っ張って、定石通り破れました。
民主党と社民党が担いだ候補者も「なんで?」という疑問の残る方でした。良い人なんでしょうが?知名度も政治経験も、学者としての実績もそんなにはお持ちではないのでは?もっと良い候補は関西にはいくらでもいるでしょうに、民主党は闘う気があるのか!と、思わざるを得ませんでした。
そんな候補者の選挙のためと称して、小沢民主党代表はテロ特新法の採決を欠席(=棄権)したのですから変ですねえ。
さて、そんなつまらない府知事選に比べ、今後の日本の針路を決めるかもしれない・・という二つの注目すべき市長選挙があります。一つは1月27日、つまり今日が投票日の八王子市長選(開票は明日だそうです)。もう一つは来月2月10日投票の岩国市長選です。
八王子市長選は、めずらしく与党連合候補対野党連合候補という「保革一騎打ち」の選挙になりました。「高尾山の自然を守る市民の会」の橋本良仁さん(無所属=共産、社民、生活者ネット推薦)と黒須隆一さん(現職=自民、公明推薦)の戦い。詳しくは、以下のURLを。
http://www.news.janjan.jp/election/0801/0801219324/1.php
岩国市長選は、岩国基地への米海軍の空母艦載機離発着訓練の移転に反対する井原勝介市長(現職)と衆議院議員を辞めて市長選に挑む福田良彦(自民)の戦い。
すでに岩国市の民意は離発着訓練移転に反対という明確な意思表示があるのですが、議会は自民・公明の保守が多数で、井原市長の予算案を否決。典型的な「ねじれ対決」となっています。国会のねじれでは、野党側が柔軟に話し合いをやったりするのですが、反対にまわったときの保守というのは徹底しています。おそらく予算は「自分たちの利権」だと思っているから、徹底抗戦をするのでしょう。
予算案を否決された井原市長は、みずから辞職して選挙で民意を問うという手段に出たわけです。再選挙でも、井原氏が勝てば、もう岩国への離発着訓練移転はとうてい不可能ということになるでしょう。ここまで闘えば、次の市議選で「井原反対派」は続々落選することになるでしょうから。これも詳細は以下のURLをご覧下さい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080117-00000015-tsuka-pol
アメリカでは、民主党の大統領候補者予備選で、ヒラリークリントン候補とオバマ候補が激しいデッドヒートを繰り広げています。二大政党制の問題点は多くありますが、少なくともこの予備選というのは、人々の政治に対する頭を刺激するという点で効果的だと思います。
日本のマスコミは、ヒラリーやオバマがどういう政策を訴えているかは、よく報道するのですが、大阪の橋下候補が何を訴えているのかなどほとんど報道しません。実際何も考えてないでしょうし。自分たちの生活に関わる政策など関係なしに、人気投票のような形で日本の有権者は投票をして入るのではないでしょうか?
せめてアメリカの大統領選の半分でも、マスコミが政策への切込みを入れれば、人々の意識もずいぶん変わるのだろうなあと思います。自分の自治体の首長選の候補者よりも、アメリカの大統領選の候補者情報の方が多い日本・・、ホントはどこの国なのでしょうね。
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