871piano工作室

ピアノ調律修理が本業。
趣味の凧や工作の話題など。

象牙削り

2007年07月17日 07時04分44秒 | ピアノ
ピアノのケンバンの白い方(白鍵)は象牙(アイボリー)
         黒い方(黒鍵)は黒檀(エボニー)

というのは一昔前のはなしで、
一般的にはアクリルやエボナイトなどの
合成樹脂で作られていますが、

1990年ころまでに製造された高級ピアノには、
象牙が使われているものがあります。
それ以降はワシントン条約
「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」
により基本的には象牙が使われなくなりました。

ただ、材料として国内に少し残っているものを使い、
コンサート用など特別な場合に限って特注される事もありました。

先週の仕事は、1980年代に製造されたピアノの修理で、
少し黄色くなったり、練習で爪のキズや、
擦り切れてへこんできたところを削り、磨きあげるのですが、

象牙削りの仕事をするとき、いつも後ろめたい気持ちでやってます、、
殺された象さんのことを思うと心が痛みますし、
アジアの片隅の路地裏で、イケナイ仕事に手を染める(うそですよ)
そんな後ろめたい気持ちがいつもある小心者の僕でした。