国立西洋美術館で開催されている松方コレクション展に娘と出掛けてきました。
娘は、二日連続での鑑賞。
以前、横浜で開かれたモネ展も娘は二度足を運んでいます。
それからというもの、私にもぜひモネの作品を見て欲しい、とモネの絵を見て感じたことを何とか言語化して伝えたいのだと、それはそれは熱心に語ってくれていました。
今回の展示はもちろんモネの作品だけではないのですが、実際にモネの作品を目にして、五感を刺激され、何とも不思議な感覚を味わいました。
娘の話を聞きながら、娘は絵を描くのも、見るのも好きだし、だからこそわかること、感じることがあるのだろうなぁ、でも、私は絵のことはよく分からない。ただ、凄いなぁ、どうしたら、こんな絵が描けるのかなぁ…というくらいなもの。
でも、モネの絵を見て、まず感じたのは、懐かしさ。
見たこともない絵、光景なのに、なぜか懐かしい。え?どうしてこんなに懐かしいの?なぜ?どうして?これは何?
そうして、いくつかの作品を見ていくうちに、「あ、私は空気感を感じてるんだ」と気づきました。
風を感じる、光を感じる、空気の暖かさ、冷たさ…までも。
絵を見ているのに、それらを感じるんです。
絵の向こうに、実際に絵の世界があるよう。あぁ、モネが見たものはこれなんだと感じられる。その感覚がたまらなくて、絵の前から離れられないんですよね。
会場に入ってまず「睡蓮」を見ることができるのですが、一周してもう一度そこへ戻った時、なんだか立体的に見えました。
池の水の中が見えそうで、覗き込んでしまいそうになったし、水面の揺らぎを待ってしまう。カエルにでもなって、ぽちゃんと飛び込めば、水の中をもっとよく見ることができるのに…と考えている自分にびっくり。
娘の言っていたことは、これなんだなぁ。
絵を見てこんな感覚を味わうなんて。
娘に話すと、「何かしら感じてくれるとは思っていたけど、ここまで同じとはね。感性が似てるんだよ」
そして最後にひとこと。
「これは(睡蓮を見にオランジュリー美術館のある)フランスに行くしかないね〜」
ま、まじで⁈(笑)
松方コレクション展、他にも沢山の作品がありました。
買い付けた絵画は二千点とも三千点とも言われているそうです。
コレクションされた理由、また戦争や作品が保管されていたロンドンの倉庫火災等、作品の辿った道のりなど、初めて知ることがたくさんありました。
まだまだ知らないことがたくさんあるなぁ。今からでも、まだこうして世界を広げることができるんだなぁ。