よりみち散歩。

日々の暮らしのなかで心に浮かぶよしなしごとを、こじんまりとつぶやいています。お役立ち情報はありません。

極東シベリア紀行ー②シャーマンの岩

2016年08月28日 | 旅行
ロシアの入国審査は、とにかく時間がかかります。

2人の係官が旅行者ひとりにつき、3~5分かけてチェックするのですから、
70人を通過させるまで、どれほどの時間を費やしたことでしょう。

日本との時差はマイナス1時間。現地時間で午前1時に部屋に入れました。
そこから洗濯を始め、シャワーを浴びて午前2時に就寝です。





ツインルームでした。
意外にもスリッパ、歯ブラシセット、ガウンまでついていました!
海外でこの設備の充実ぶりは珍しいですね。

少し暑かったので、エアコンの設定を27度にしたら、熱風が吹き出してきて
びっくりしました!
ロシアの夏は日本よりずっと涼しいから、27度設定にすると温度が上昇するのですね。

最終的に、24度設定にしたら快適な温度になりました。
ちなみに、日本ではいつも「30度の除湿」でちょうどいいのです。





朝食はこんな感じで。
同じツアーの方に「盛りつけの彩りが綺麗だったわ」と後で褒められました。



アンガラ川。



白樺の原生林。




ここでバスを降ります。



シャーマンの岩が、川の真ん中にぽっこりと鎮座しています。

ガイドさんが磐余を語ってくれました。


川の精霊アンガラは、美しく長じるにつれ、求愛者が後を絶たなかった。
ある勇者が、彼女の心を射止めたが、彼女の父親はこれを許さず、
山に命じた―――わが娘を封じよ、と。

緑滴る山々はアンガラを取り押さえるように、彼女に沿って連なった。
しかし激しい恋情を抱くアンガラは、山々の制止を振り切って、
男のもとへ向かおうとした。

嚇怒のあまり、その父は手元にあった白い岩を彼女に向かって投げつけた。
それはアンガラ川に楔のように打ちつけられた。

その白い楔は、現在はシャーマンの岩と称されている。



この話を聞きながら『古事記』のスセリビメと、その父スサノオノミコトの逸話を彷彿しました。
スサノオは、婿としてオオクニヌシノミコトを認めていたし、もう少し物分かりが良かったけれど。



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極東シベリア紀行―①出発

2016年08月26日 | 旅行
ロシア行きを決めたのは、テロを避けるという意味もありました。
観光大国でもなく、鄙びた極東シベリアであれば、まさかISも魔手をのばさないでしょう。

それに、昨年欧州を訪れた時、中国人団体客のマナーの悪さに辟易していたので、彼らに遭遇しない場所に行きたいという思いもありました。
もちろん、マナーの良い中国人もたくさんいますし、態度も悪い日本人も多く存在することは知っていますが。

そして、愛らしいバイカルアザラシに逢うこと、世界自然遺産のバイカル湖を眺めること、シベリア鉄道で昼寝をすること。
これらを体験してみたかったのです。

少し秘境になるので、多分旅慣れた方が多く来られるツアーだろう、と推測しておりました。

予想どおり、ツアーの約9割は60代でした。
もう観光地はほぼ行きつくし、近場にしようという感じなのでしょう。
今回は直行便で片道7時間程度ですから。

成田の搭乗口から、バスで揺られること5分以上。
旅慣れた皆様からも、あまりの遠さにどよめきが起こります。





座席70人程度のこの小型機が待っていました。

馬力がないので、ハバロフスクで給油をします。

不思議なことに、給油中にトイレに行くことはできるのですが、
ドア前でトイレ待ちをしていると、無表情の客室乗務員の女性に
”You must take your seat!!"
と叱られるのです。

離着陸の時ならわかるのですが、飛行機が止まっている時、なぜ立っていてはいけないのでしょう?
あまりに多くの客が繰り返しトイレ付近に群がるものですから、彼女は何度も眉宇に皺を寄せて注意をしていました。

でも整然整列は日本の文化。理由がわからない指示には、なかなか従えないものです。


到着したイルクーツクの漆黒の空には、満月が煌々と輝き、旅の恩寵を予感いたしました。


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旅に必要なもの

2016年08月25日 | 旅行
旅をするには、少なくとも3つのものが必要だ。

パワー、時間、お金。

パワーあふれる若いころはお金がなく、
働き始めて少し自由になるお金ができたころは、時間がつくれない。
リタイアしたころは、お金と時間があってもパワーがない。


そんな考えが、最近は少し変わった。
最もパワフルな人たちはリタイア組である。

そして若手よりもコミュ力が高く、すぐ人と調和できる。

確かに年を重ねれば、身体のあちこちはいたんでくるし
感受性も記憶力も低下してくる。

それでもなお「貪欲さ」というものは、なかなか枯れないものらしい。

「もう先がないから、二度と来られないだろうから、
 思う存分この旅行を満喫する」

そんなことを話す諸先輩方の多いこと。
皆さん、とても前向きで、瞳に力がある。

50代から旅の楽しさを知ったというある女性は、
「急がなければと、何かに憑かれるように出かけたけれど、
 70歳近い今になると、焦らずとも楽しく過ごすことができる、
 そうわかったわ」と嬉しそうに微笑んでいた。

そんな前向きでパワフルな人たちと過ごせる旅が
私は大好きだ。

意志と行動力が最も必要なのだろう。
旅に限ったことでもなく、世代に特化したことでもないが。


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「スーツケースなし」で海外へ行く

2016年08月13日 | 旅行
あと数日で機中の人となる。

割と旅行慣れしているほうだと思う。
今回で、訪問国は20に達するし、大きなトラブルに見舞われたこともない。

片道6~7時間程度の直行便で、4泊5日の短い旅程、
大した準備も必要ないだろうと高を括っていた。

しかし旅行会社から
「電車内が狭いため、小型のスーツケースをご利用ください」
という通知が届いてから、状況は一変した。

小型のものなど所有していない。
さりとて買うのもばかばかしい。

手荷物にしてしまえばいい、と思ったが、訪問地は
今の日本よりも10度~20度は気温が低く、しかも辺鄙な土地柄のため
現地で衣類等を購入することは難しいようだ。

すなわち、過不足ないように整えなくてはならない。

荷物を調整するのは得意であるが、ここで課題にぶつかった。

手荷物は100ml以下の液体しか持ち込めず、それも所定のジップロックに
まとめられる数で1ℓ以内。

コンタクト洗浄液や日焼け止めや目薬やクリームや歯磨き粉やシャンプーなど
あれこれ考えていたら目がまわってきた。

—―いっそ、小さいスーツケースを買って、預けたほうが楽かも。

そう思っていたが、先ほど荷造りをしてみたら、予想に反してスカスカだった。
まあ、ヨーロッパに行った時もスーツケースの30%未満しか
モノが詰まっていなかったくらいだから、すべて杞憂であったのだ。


このバックは、スーツケースの機内持ち込みサイズと同じくらいの
容量をそなえている。しかも軽い。破けやすそうだが、手荷物にするには
問題ないだろう。

                    
  

今日は水道橋の三崎稲荷神社に旅行安全を祈ってきたので、
安心して旅行できる。

旅行会社から「宿泊予定ホテルがダブルブッキングで、他の同等クラスホテルに
変更になったため、5000円のキャッシュバックあり」
それ以外にも4300円の過払いを振り込むという連絡があったので
何だか儲かった気がしてうれしくなった。

変更になったホテルをネットで検索したら、なかなかおしゃれで素敵だ。
旅行前から僥倖が降り注いでいるようで、恩寵に感謝した。


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高幡不動尊とあけびの実

2016年07月19日 | 旅行
7月17日は13時21分に佐原駅に到着した。
地震が起きたのはその4分後。
乗車中に天災に遭遇しない自分の運の強さに感謝する。神様、ありがとう

揺れを感じなかったため、ネットニュースで地震を知る。
今日も震度3の揺れがあったらしいが、またまた歩いていたために何も感じずに済んだ。
職場でみんなが騒いでいたので、地震を知る。


連休最終日は、早起きをして大好きな高幡不動尊へ行った。



朝の7時15分ごろ。早朝参拝は初めてだ。
人が少ないため、ゆっくりと参詣できるのがうれしい。

大師堂の八十八箇所お砂踏石も、後ろで待っている人がいないので、
丁寧に拝することができた。

そして今は重要文化財となっている、以前の不動明王像。
硝子越しにじっと眺めていたら、ひどくありがたい気持ちになって
ひたすら不動明王真言と光明真言を唱える。



18日は観音様の縁日なので定慧観音像も丁寧に拝む。
もっと智慧がつくといいのだが…。
でもお利口すぎると苦労も多いから、与えられたもので満足しよう。



朝食を取らずに参拝したので、お腹が空いた。
御茶ノ水まで出て、あけびの実でバイキング朝食をいただく。





食事もヘルシーで美味しかったが、客層がまた良かった。
食べ方も、取り方もゆったりしていて、いわゆる奪い合いがない。
また大声で騒ぐ人もおらず、とても居心地のいい時間を過ごせた。

高幡不動尊に行ったときは、いつも何かしらの良いことがある。
バイキングで食べた割に、次の朝体重が減っていたのもラッキーだった。

お不動様、諸々の神様、感謝します


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