jurgen's Heurige Blog (ゆるげんのブログ)

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人はなぜエセ科学に騙されるのか 上・下/カール・セーガン

2008年05月07日 | 読書
図書館で借りたのだけど、
ぜひ購入して枕元に常備し気が向いたときに2度・3度と繰り返し読みたい。
1回読んだだけではわしの低性能な頭に入りきらない高度な内容だし、
科学・懐疑主義の重要性を日夜じっくりと考えたい。
しかし、残念ながらこの本は絶版になっているそうだ。

ゆとり教育の弊害なのかどうかわからないが、
日本の子供たちの理数系離れが酷いときく。
最近流行りのあやしいスピリチュアル系、占い本、宗教本などよりも、
こちらのほうがはるかに教育上好ましく価値があると断言できる。
『オー○の○』とか細○数○が出る番組がいかに嘘っぱちかよくわかった。
「トンデモ話検出キット」はとても役に立つ。
相関関係と因果関係を混同したトンデモ話に気をつけなければとハっとさせられた。

自分の学生時代を思い出してみた。
カール・セーガン博士のテレビ番組『コスモス』や彼の著作によって、
科学や天文学に興味をもつようになった。
天文物理学の道に進みたいとさえ思った。
しかし、高校1年のときすでに数学についていけなくなってしまった。
あとは文系街道まっしぐら。

教師は公式や法則を次々と教える(詰め込む)のだが、
それらが、今後の人生や世の中にどう役に立っていくのかを教えてくれた人は皆無だった。
生徒が興味をもつような授業を教師に期待するのは酷なのだろうか?
もし、高校時代の数学や物理の先生がカール・セーガン博士だったら、
目を輝かせてかじりつくように授業を受けることができただろうな。
ないものねだりは充分承知だけれども。

「学校教育は生徒に数学と英語のコンプレックスを植えつけるためにある」
とどこかで読んだことがある。
幸い英語に関しては大丈夫だったけれど、
数学に関してはたっぷりとコンプレックスを植えつけられたなぁ(遠い目)。
こうやって子供たちから理数系に興味を失わせる教育システムは、
日本の将来にとって非常にヤバいのではないかと心配になってくるのである。
こういう世の中だからこそ、
カール・セーガン博士の著作はもっとたくさん読まれて欲しいし、
科学に興味を持つ人がひとりでも増えてくれればと願わずにはいられない。


人はなぜエセ科学に騙されるのか 上
The Demon-Haunted World: Science as a Candle in the Dark
著:カール・セーガン
翻訳:青木 薫
出版社: 新潮社 (2000/10)
ISBN-10: 4102294031
ISBN-13: 978-4102294031
発売日: 2000/10

人はなぜエセ科学に騙されるのか 下
出版社: 新潮社 (2000/10)
ISBN-10: 410229404X
ISBN-13: 978-4102294048
発売日: 2000/10