Judas Priest - Freewheel Burning (AC3 Stereo)
Judas Priestの音楽に初めて接したのはこの曲"Freewheel Burning"で間違いないと思う。これもTVKでかつて夕方に放送されていた『ミュージックトマト』でオンエアされたPVをたまたま見たのがキッカケ。そのときは、洋楽には興味を持っていたが、メタルにはまだそれほどの愛着はなかった時代。やたら賑やかな音楽だな。悪く言うとうるさい音楽だな。これがヘヴィ・メタルというやつか。くらいの認識だった。ロブ・ハルフォード氏の絶叫ヴォーカルはインパクト大であったが、まさか、後に自分がこの手の音楽が好きになるとはそのとき想像すらできなかった。
この曲は1984年発表の9作目スタジオ・アルバム『Defenders of the Faith(邦題:背徳の掟)』に収録されており、オープニングを飾る。これの前作にあたる8枚目のアルバム『Screaming for Vengeance(邦題:復讐の叫び)』は全体的にカラっと乾いた音質・質感が印象的だが、こちらは一転して湿った音質・質感に覆われている。英国には一度も行ったことがないので、あくまでも想像でしかないが、晴れの日が少なくて、いつもどんより曇っているイメージの英国の空気は、こんなふうに湿気でジトッとしている感じなのだろうか。技術的なことはよくわからないが、『Screaming for Vengeance』のギターはラインから録った音、Defenders of the Faith』のギターはマーシャルのキャビネットから出た音をマイクで拾ったもの、の違いにも思える。間違っていたらごめんなさい。数ある彼らのアルバムの中でも、英国的な独特の雰囲気と質感をもったアルバムであることは間違いない。
というわけで、初めて聴いた時はどちらかというと苦手意識があった"Freewheel Burning"だが、今となってはudas Priestの大好きなレパートリーのひとつ。人の好みは、何がキッカケで、いつ?どのように変わるか?まったくわからない。だから面白い。