椎名誠版『スタンド・バイ・ミー』といったらかなり語弊があるかもしれない。
しかし、読みながら常に頭にあったのはスティーヴン・キングのそれだった。
死体を捜しに旅に出るわけでもないし、家庭内暴力があるわけでもないけれど、
小説に漂っている少年時代の懐かしくも切ない雰囲気が両作品に共通しているように思えた。
椎名さんが少年時代によく幕張の海で遊んでいたのは有名な話。
どのように海辺で過ごしていたか、幕張の海への愛着がしっかりと伝わってくる。
その海辺は現在幕張メッセになっているそうな。
その後の私小説作品群にもつながっていく重要なヒントが多く詰まっているので、
ぜひおさえておくべき作品といっていいだろう。
ところが、残念ながらこの本は絶版になっているらしい。
なぜ?
後世に末永く受け継がれて欲しいと思う作品が、
ことごとく手に入りにくくなっている現状に悲しくなってくる。
日本の出版界は、いや、日本の将来はホントに大丈夫か??
吉川英治文学新人賞受賞作品。
犬の系譜
椎名誠
出版社: 講談社 (1991/01)
ISBN-10: 4061848348
ISBN-13: 978-4061848344
発売日: 1991/01
しかし、読みながら常に頭にあったのはスティーヴン・キングのそれだった。
死体を捜しに旅に出るわけでもないし、家庭内暴力があるわけでもないけれど、
小説に漂っている少年時代の懐かしくも切ない雰囲気が両作品に共通しているように思えた。
椎名さんが少年時代によく幕張の海で遊んでいたのは有名な話。
どのように海辺で過ごしていたか、幕張の海への愛着がしっかりと伝わってくる。
その海辺は現在幕張メッセになっているそうな。
その後の私小説作品群にもつながっていく重要なヒントが多く詰まっているので、
ぜひおさえておくべき作品といっていいだろう。
ところが、残念ながらこの本は絶版になっているらしい。
なぜ?
後世に末永く受け継がれて欲しいと思う作品が、
ことごとく手に入りにくくなっている現状に悲しくなってくる。
日本の出版界は、いや、日本の将来はホントに大丈夫か??
吉川英治文学新人賞受賞作品。
犬の系譜
椎名誠
出版社: 講談社 (1991/01)
ISBN-10: 4061848348
ISBN-13: 978-4061848344
発売日: 1991/01