05年9月4日 グラウンド・ゼロ Ground Zero

South Ferry駅からひとつ戻ってRector St駅へ。
因縁のグラウンド・ゼロをたずねることに。

2001年の夏、久しぶりの海外旅行を思いついた。
9月にヴァージニア州にあるオシアナ基地で大規模なエアショーが開かれる。
当時、戦闘機にハマっていたので、思い切って行くことにした。
旅行会社のツアーに申し込み支払いも済ませ、出発の日を指折り楽しみにしていた。
ニューアーク空港を経由してノーフォークへ行く計画だったので、
もしかしたら久々のマンハッタンが見られるのではないかとワクワクしていた。

忘れもしない9月11日。
旅行会社から旅行セットが届き、アメリカ行きがいよいよ現実味を帯びてきた。
夜に旅行セットをニヤニヤしながら開封しているそのとき、
テレビには飛行機が突っ込んで燃えているワールド・トレード・センターが映っているではあーりませんか！？
当初はVFRの小型機が間違って突っ込んだ事故かとタカをくくっていた。
次第に情報が明らかになってきて、IFRの旅客機だったことがわかるとテロだと確信した。
やがてツインタワーは崩壊。
楽しみにしていたアメリカ行きが消えた一瞬だった。
この日のことは一生忘れないだろう。
後日、旅行会社から電話でツアー中止の連絡を受ける。
エアーショー自体も中止になったのだから仕方がない。

あれから4年後にして、その現場に自分がいる。


さっき乗ってきた1番の地下鉄はこの下を走っている。
事件のとき地下鉄も下敷きになり、多くの犠牲者を出したことを思い出し胸が痛む。

拝んで犠牲者の冥福を祈らずにはいられなかった。


階段を上ってワールド・ファイナンシャル・センターへ。


ワールド・ファイナンシャル・センターの入り口。


休日だけに建物の中は人があまりいなくてガランとしていた。


ワールド・ファイナンシャル・センターからグラウンド・ゼロを臨む。
いろんな思いが交錯する。


地下鉄に戻るとき遭遇した標識。
まだ"World Trade Center"の表記が残っている。
テレビや新聞で見た、ツインタワーが崩壊し白煙に包まれながら人々が避難していったときの映像が脳裏に浮かぶ。
この通りでもそんな光景が繰り広げられたのかと思うと背筋が寒くなってきた。
白い灰に覆われた死の街……。


地下鉄1番のRector St駅の入り口。
ニューヨークの地下鉄駅はつくりが古いためはほとんど階段。
足の具合が悪い人にはつらい。


Rector St駅のホーム。
とにかく暑い。
水分補給をまめにしないとたちまち脱水症状になってしまう。
ここからSOHOへ向かう。